バーモントとセントマイケルズカレッジ/松本いず美
アメリカのバーモント州での留学生活6ヶ月目に突入している松本いず美です。今キャンパス内でインフルエンザが蔓延しています。私も先週久々に高熱やら倦怠感に襲われました。すっかり元気になった今、バーモントの紹介とセントマイケルズカレッジの雰囲気をお伝えさせていただきます。
2月現在のバーモントは冬真っ只中です。年末から明らかに平均気温は氷点下です。車に積んでおいたペットボトルの水はもちろん凍ります。夜に深深と雪が降った翌朝は、まず記憶をたどって停めた場所を思い出し、自分のものらしき車を見つけて、掘り出すところから始めないといけないので待ち合わせの時間には常に余裕を持っていることが大事という感じです。大雪の日は多くの教授が授業をキャンセルするのもセントマイクスの特徴でしょうか?でも私は冬が1番好きだし、車を持っていないので、のほほんと、大阪では見られないふかふかの白いカーペットを楽しんでいます。レンガ造りの家々と雪の景色は絵本から取り出したようです!
バーモント生まれ、バーモント育ちの友達いわく、バーモントはアメリカで1番白人率が高い州らしいです。バーモントの名産品といえば、バーモントカレー・・・・ではなく、メイプルシロップとバーモントチーズ、サイダードーナツ、そしてベン&ジェリーアイスクリームです。昔ほどではないですが牧畜が盛んで、ちょっと山に入れば牛や羊などを見ることができます。サイロが新旧いろいろ立ち並んでいます。ベン&ジェリーは、ここではハーゲンダッツを知らない生徒がいるくらいの勢力を誇っている地元が生んだ有名ブランドです。それと、なぜか私がすごく感動したのが、アメリカのナンバープレートです。そこには各州のモットーかニックネームが載っています。NYなら"The Empire State"、NHなら"Live free or die"です。おもしろくないですか?大阪だったら何だろう、とか考えてみたりして。バーモントは"Green Mountain State"です。日本のように山や湖があって、美しい自然がとても有名なところだからです。紅葉シーズンとスキー&ボードシーズンには観光客で賑わいます。交通手段は車です。電車はなく、バスは日曜が休みな上、最終便が7時。バーモンターに重宝がられている車はスバルの四輪駆動です。トヨタのカムリやホンダのエレメント、韓国のヒュンダイの四駆もよく見ます。グローバリゼーションですね。まださすがにインドのタタはありません。マニアックな話ですいません。
セントマイケルズカレッジの特徴の一つは、生徒の白人率が95%ということです。お金持ちが多い結構学費の高い全寮制大学であること、ボストンやハワイの様な大都会ではないこと、関大のようなマンモス大学ではないこと、移民や黒人の多い南部ではなくニューイングランドと呼ばれる北部に位置していることの4つがその理由だと思います。とてもフレンドリーな雰囲気の大学です。嬉しいカルチャーショックだったことは、通りすがりに知り合いでもなんでもない私に、多くの女の子と大人は「ハロー」と挨拶をしてくれることです。もちろん差別を感じることもありますが、セントマイケルズの多くの生徒が海外に興味があり、留学生に好意的です。
全寮制だけあって寮はたくさん種類があります。私が住んでいるタウンハウスは留学生と交流を希望するアメリカ人が住む寮、スリーハンドレッドという地域の寮には21歳以上の生徒しか割り当てられないので飲酒オッケーな寮、スイートと呼ばれる寮には「この建物内ではお酒を飲みません」という誓約書にサインした人だけが住める、などです。インターナショナルスチューデントは大抵個室があるメインキャンパスの寮に振り分けてもらえます。車は2回生になったら所有できます。寮にも大阪という都会では考えられないカルチャーショックな習慣があります。かなり高い割合でアメリカ人は部屋の鍵を掛けません!信頼し合っているのはいいけど、うちのルームメイトは前セメ、アイポッドを盗まれました。3つ目のカルチャーショックを思い出しました。金曜と土曜の夜11時から夜中の1時までの間、学校がピザやリッツとチーズ、ウィング、ハンバーガーなどを提供します。朝方まで続くパーティーでおなかが空くからですね・・・。
その他の特徴は、ほとんどの生徒が大学内でアルバイトをしているということです。郵便局、食堂、図書館、ヘルスセンター、ITセンターなどです。私のルームメイトはライティングセンターでコーチのバイトをしています。
寮ってすばらしい仕組みだと思います。友達が家族になる感覚です。今まで共同生活をあまり経験したことがなかったので、時にはどうすればいいかわからないことも起こりますが、言いたい事は我慢せず言うことでより家族らしい関係を築いていけると悟りました。すばらしい経験ができて家族や関大に感謝×感謝です。
それでは今回はこれでおしまいです。