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主な研究分野
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1.【伝承研究】 − ヨーロッパの神話・伝説・メルヘンの内容を調べることで、ヨーロッパ(とくにドイツ語圏)の人びとがどのような世界観、価値観、思考パターンを有してきたかを研究しています。
2.【自然観の歴史】 − 人と動植物のかかわりを文化史的に検証することに力を入れています。たとえば狩猟伝承、グリーンマン美術、動物園の歴史などをとおして、ヨーロッパ人が野生の生き物や森林をどのように扱ってきたかを研究しています。
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新入生へのひとこと
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大学では、いかに情報を集め、検証し、自分の意見をつくるかを学びます。自分の力で考え、責任をもって決断する力を培うわけですが、これは今後の日本、さらには世界情勢を生きぬいていくために必須のスキルです。
そのためにはまず、できるだけたくさんの本を読み、新聞記事に目をとおしていきましょう。自分で考える力は、たくさんの人びとの意見や考え方をとりいれることで発達するからです。はじめから誰にでも備わっているものではありません。ちなみに、本は、手軽に読める新書や選書から入るのも悪くないでしょう。
さらに、学生時代にできるだけ海外で経験を積んでほしいと思います。長期の旅行や留学をとおして、世界にはさまざまな考え方や価値観があることを知れば、一気に視野と将来の可能性が広がります。しかもそんな冒険ができるのは、学生である間だけなのです。
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2年生以上の授業展開
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1. 伝説&メルヘンのテクストをもとに、各時代のヨーロッパにおける世界観、価値観、ジェンダー問題などに光を当てていきます。
たとえば中世ドイツには、謎の放浪楽士が町の子供を誘拐したという「ハーメルンの笛吹き男伝説」がありますが、そこから差別されていた放浪民の実態や、不気味な当時の音楽のイメージを知ることができます。有名なメルヘン「白雪姫」や「シンデレラ」からは、ヨーロッパにおける伝統的な女性像・男性像を知ることもできます。
2. 動物園の歴史をたどることで、ヨーロッパにおける自然観の変遷を見ていきます。
長年にわたり動物園は、野生の生き物を人工物で囲いこみ、支配するための場所でありました。ヨーロッパでは、大航海時代あたりから急速に動物園を発展させていきますが、それは植民地支配や自然支配とも連動していたのです。動物園を手がかりに、ヨーロッパの、ひいては現代日本人の自然観を考えます。
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おすすめ文献
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阿部謹也『ハーメルンの笛吹き男』(筑摩書房、2004年)
渡辺守雄ほか『メディアとしての動物園』(青弓社、2000年)
徳井淑子『色で読む中世ヨーロッパ』(講談社、2006年)
能登路雅子『ディズニーランドという聖地』(岩波書店、2015年)
浜野喬士『エコ・テロリズム』(洋泉社、2009年)
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