(2024年度)

 
  



   
   
    
    
   
    


 









 



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2024年度


※ここに掲載しているシラバスの内容は、講義概要・講義計画を抜粋したものです。
成績評価の方法などの情報は、【関西大学シラバスシステム】で参照してください。


文化共生学 科目一覧
↓の科目名をクリックすると、授業内容が表示されます。

【必修科目】
学びの扉
知へのパスポート
文化共生学専修研究
文化共生学専修ゼミ1、2
文化共生学専修ゼミ3、4
文化共生学専修ゼミ5、6
【選択科目】
文化共生学基礎研究
異文化接触論
風俗文化史
文化史に親しもう
文化共生学専門研究
ジェンダー文化論
文化共生学特殊講義

西アジアの言語(トルコ語)
【大学院 授業科目】
M文化共生学研究 演習1、2
M文化共生学研究(1) 講義
M文化共生学研究(2) 講義
M文化共生学研究(3) 講義



【必修科目】


学びの扉(文化共生学)

授業科目名 学びの扉(文化共生学)
授業形態 春学期
担任者名 溝井 裕一/青木 敬/澤井 一彰/森 貴史
講義概要 この授業は文化と共生を考えるための入門講義です。文化共生学専修の4名の担当者がそれぞれの切り口から、リレー形式で講義を行います。われわれが扱う地域は主としてヨーロッパと日本ですが、異文化理解、比較文化論、文化接触、共生の問題について、どのようなアプローチをすればいいのかを提示します。この講義によって、文化共生学の多様なあり方と、その研究の楽しさをお伝えできればと願っています。
到達目標 @ 知識・技能の観点
・文化共生学専修での学びの概要を知り、理解する
・とりあげるテーマおよび研究アプローチについての専門的な知識を身につける
A思考力・判断力・表現力の観点
・講義の論点を的確に整理することができる
・それを要約し、論理的な文章で表現することができる
講義計画 1 メルヘンとのその世界(溝井裕一)
 謎多き白雪姫 「色」と「数」のシンボリズム ストーリーに秘められた成長プロセス

2 ヴァーチャル・リアリティー 「人工現実」の文化史(溝井裕一)
 『レディ・プレイヤー1』の時代 VRのルーツ:劇場、パノラマ、水族館 ポケモンGOとハイブリッド・リアリティ

3 ルイ・ヴィトンの世紀(溝井裕一)
「ブランド」とは何か 「大旅行時代」の必須アイテム 日本最古のルイ・ヴィトンが関大に? 

4 東南アジア・東ティモールの文化と環境問題を考える(青木 敬)
 牛のエサはゴミで人の食べ物は牛 東ティモールを支配した日本人たち 共生と暴力の大きな違い

5 隠れ/潜伏キリシタン史と日本人奴隷(青木 敬)
 神はなぜ沈黙したのか?遠藤周作の『沈黙』と映画『沈黙ーサイレンス』 日本人奴隷とポルトガル植民地政策 関西の隠れ/潜伏キリシタンをフィールドワークしよう! 

6 クレオール(混淆すること)なニッポン!?(青木 敬)
 横浜女性と米軍のピジン・クレオール ルー大柴の「クレオール」性 日本の歌はクレオールなのか?

7 ブラジルのアフロ・カルチャー(青木 敬)
 ブラジルの「黒い大西洋」 カポエイラは格闘技?ダンス? ブラジルの神々と民間信仰カンドンブレ

8 信仰と信心の比較文化史(澤井一彰)
 礼拝と神頼み 唯一神と七福神・神セブン 神は賽銭を必要とするか?

9 聖地と巡礼を考える(澤井一彰)
 日本の聖地とイスラームの聖地 様々な聖地巡礼 甲子園と秋葉原

10 アニメのなかのイスラーム(澤井一彰)
 ディズニーシーのアラビアンコースト ドラえもんと千夜一夜物語 ハクション大魔王?

11 食事マナーの比較文化史(澤井一彰)
  「正しい」食べ方とは? 匙の有無に見る東アジアの食事作法 フランス料理へのロシアの影響

12 庵野秀明論:演出と省略のはざまで(森 貴史)
 アニメ演出の心理描写 ひきこもり主人公 『エヴァンゲリオン』のメタ描写と実写挿入 変容する物語

13 実相寺昭雄論:宇宙人のいる風景(森 貴史)
 『ウルトラセブン』と『乱歩地獄』 鏡の世界と陰影礼賛 奥行きとフレーム セルフパロディ

14 少年愛を愛することの歴史(森 貴史)
 「24年組」の少女マンガ家 ヘルマン・ヘッセとの出会い モノローグと内面描写 理想化された身体

15 総括と平常試験(森 貴史)

授業科目名 学びの扉(文化共生学)
授業形態 秋学期
担任者名 溝井 裕一/澤井 一彰/森 貴史/青木 敬
講義概要 この授業は文化と共生を考えるための入門講義です。文化共生学専修の4名の担当者がそれぞれの切り口から、リレー形式で講義を行います。われわれが扱う地域は主としてヨーロッパと日本ですが、異文化理解、比較文化論、文化接触、共生の問題について、どのようなアプローチをすればいいのかを提示します。この講義によって、文化共生学の多様なあり方と、その研究の楽しさをお伝えできればと願っています。
到達目標 @ 知識・技能の観点
・文化共生学専修での学びの概要を知り、理解する
・とりあげるテーマおよび研究アプローチについての入門的な知識を身につける
A思考力・判断力・表現力の観点
・講義の論点を的確に整理することができる
・それを要約し、論理的な文章で表現することができる
講義計画 1 グリム童話における男たち・女たち(溝井裕一)
 「王子様との結婚」の真実 理想的な男女像とヨーロッパ社会 「迷子の兵隊」の夢と現実

2 大博物館物語(溝井裕一)
 ヨーロッパの大博物館へようこそ 展示品、それとも略奪品? パルテノン・スキャンダル

3 「恐竜文化」入門:古生物のイメージをめぐる冒険 (溝井裕一)
「すばやい恐竜」とスピード狂の時代  「殺戮マシーン」としての恐竜と世界大戦 「小型でスマートな恐竜」と現代社会

4 海の文化史:異文化と海賊と亡霊と(溝井裕一)
 『パイレーツ・オブ・カリビアン』の世界 タトゥーした船乗りたち 海賊文化と海の怪談

5 「この世」で「あの世」を考える(澤井一彰)
 日本の来世とイスラームの来世 輪廻転生と世界の終り 宗教観を反映する墓と幽霊

6 人間は動物か?(澤井一彰)
 創造物としてのヒト 動物に例えられる人の性格あれこれ 進化論の「常識」を再考する 

7 「アリとキリギリス」から世界の「つながり」と「変化」を考える(澤井一彰)
 『伊曾保物語』と『イソップ物語』 セミかキリギリスか? 日本的結末とその変化

8 アイドル文化の多様性を考える(森 貴史)
 「成長」のストーリー ドルオタ業界用語 地下アイドルとローカルアイドル アイドルらしさを破壊する

9 ライトノベルと日本のサブカルチャー(森貴史)
 ポップとサブとライトの文化 「ぼっち」の主人公とヒロイン ラノベが描く学園生活

10 ナチス映画のすばらしき世界(森 貴史)
 女性監督リーフェンシュタール 動画投稿サイトと「総統閣下シリーズ」 SFナチス映画「アイアンスカイ」 

11 キャプテン・アメリカと冷戦の時代(森 貴史)
 007とゴルゴ13が活躍する時代 政治がエンターテイメントを規定する スパイ映画は過去の遺物か  

12 クレオールのアイデンティティ(青木 敬)
 ラスタファリ運動とジャマイカ・レゲェ 黒人奴隷制度と大西洋奴隷貿易 ニューオリンズ・ジャズとクレオール音楽

13 壁面グラフィックからみるリスボンのアフリカ人コミュニティ(青木 敬)
 アフリカ移民が生きるシビアな現状 若者とヒップホップ 音楽とアートの生活実践  

14 西アフリカの島国カーボヴェルデに誘われる(青木 敬)
 伝統音楽「島唄」を紡ぐ 島の観光文化としての音楽 島びとの郷愁、愛、真心の精神

15 総括と平常試験 (青木 敬)

なお、諸般の事情により、テーマに若干の変更が生じることもありうる。

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知へのパスポート(文化共生学)

授業科目名 知へのパスポートa(文化共生学)
授業形態 春学期
担任者名 森 貴史
講義概要 授業タイトル:サブカルチャーを考える

この授業では、日本のサブカルチャー・コンテンツをアカデミックに考察する視点や方法を身につける訓練をすることを目指しています。
たとえば、マンガ、アニメ、ライトノベル、SNS、動画投稿サイト、スマートフォン、アプリゲームなども、分析の対象に設定できます。
授業の前半は担当教員が考えかたを話します。サブカルチャーの現代社会との接点や文化的背景を分析します。履修者がそれぞれ、お気に入りのサブカルチャー・コンテンツの分析を、1回は口頭発表の形式でおこなう授業でもあります。
到達目標 サブカルチャー・コンテンツを客観的に分析する視点の初歩を習得すること
講義計画 履修者数にもよりますが、学期前半はコンテンツについて考えたり、分析する方法を学び、後半は各自が選んだコンテンツについて、順次、口頭発表する予定です。

@−A 授業内容説明とオリエンテーション

B−E サブカルチャー分析の方法論の講義と実践

以下のテーマを例として分析します。
・ジブリ映画『風立ちぬ』、『もののけ姫』
・「ファーストガンダム」の世界観と設定
・アイドル文化を探索する
・ドイツのタイムリープ映画

F−M 履修者による口頭発表
N まとめ

授業科目名 知へのパスポートa(文化共生学)
授業形態 春学期
担任者名 青木 敬
講義概要 この授業では、アフリカにおけるさまざまな文化や共生にかんする具体的なテーマを紹介し、議論を深めていきます。これらのテーマに関連したものを学生が選び、それについてグループで調べ、そして最後に発表してもらいます。

たとえばジェンダー、移民問題、アイデンティティ問題、マイノリティの言語、音楽、宗教とお祭りなど、人類学に関係していればテーマは自由です。

最終的には発表してもらうテーマをとおして、文化と共生がどのような課題と問題を含み、わたしたちが現代社会をどのように理解すべきか議論をまじえながら考えていきます。
到達目標 ・異文化にかんする問題を身近に感じること
・パワーポイントやレジュメ作成など、発表の基本スキルを身につけるとともに、活発な議論ができるようになること
・比較文化の方法、文化人類学の楽しさ、面白さを学ぶ
講義計画 1:講義概要の説明/共生のイメージとは?/グループ作り
2:共生のイメージとは?
3:身近なアフリカ―アラジン、ライオンキング、星の王子さま
4:遠いアフリカ―狩猟採集民の文化・社会・言語
5:文化人類学と植民地主義
6:文化人類学から考えるジェンダー(1)婚姻論
7:文化人類学から考えるジェンダー(2)性別の二項対立
8:ハーフ論―日本社会と「ハーフ」について考える
9:映画 "hafu" の視聴と意見共有
10:ハーフ論についてのグループ・ディスカッション
11:差別問題(1)ヘイトスピーチ
12:差別問題(2)ポリティカル・コレクトネス
13〜15:グループ発表

授業科目名 知へのパスポートb(文化共生学)
授業形態 秋学期
担任者名 溝井 裕一
講義概要 文化共生学では、「異文化理解」がキーワードになります。

この授業では、異なる文化を理解するためのさまざまなテーマについて調べ、グループもしくは個人で発表をします(どちらをおこなうかは、受講生の人数により判断します)。もちろん、調べ方やプレゼンの方法については、先生がわかりやすく説明します。

選べるテーマには、たとえば以下のものがあります。
・世界のシンデレラ物語
・ねむり姫の謎
・メルヒェンのなかの「異類婚」
・メルヒェンとジェンダー
・オオカミ男は実在した?
・ケルト妖精伝説
・ヨーロッパの幽霊伝承
・ヨーロッパの色彩文化(赤、青、黄、緑、白、黒などがもつ文化的な意味)
・クリスマスとサンタクロース
・ハロウィーンの起源
・カフェの誕生
・紅茶文化と異文化接触
・軍服とスーツの意外なかかわり
・邪視信仰とアミュレット(魔除け)
・指輪の文化史
・マイセン磁器の発明
・海賊の歴史(カリブの海賊、現代の海賊たち)
・人々を恐怖させた盗賊とその結末
・奴隷船の時代
・動物園・水族館とその文化
・世にも奇妙な博物館・ヴンダーカンマー

文化共生学があつかう多様なテーマを学びに、出発しましょう!

到達目標 @知識・技能の観点
調査、プレゼンスキルの習得
A思考力・判断力・表現力等の能力の観点
収集した情報をもとに、論理的に考える力の習得
B主体的な態度の観点
積極的な研究・調査の実施

講義計画 第1週 授業の説明
第2週 発表テーマを決定
第3〜5週 発表の方法、パワーポイントの作成などに関する解説、発表準備
第6週  発表内容の最終確認
第7〜14週 各テーマについて発表
第15週 総括

*なお、履修者の数によって予定が変わることもあります。

授業科目名 知へのパスポートb(文化共生学)
授業形態 秋学期
担任者名 澤井 一彰
講義概要 この授業は、文化共生学についての初歩的な知識を獲得するとともに、他の参加者の前で発表する能力を養成するためのものです。授業は、少人数のゼミナール(演習)の形式で行います。とくに文化共生学専修への分属を希望する学生は、この授業の積極的な受講を勧めます。

最初の3回は、授業の進め方や、テーマ設定の方法および発表の方法(レジュメとパワーポイントの作成)などについて解説します。

4回目以降は、参加者による研究発表になります。この授業では、世界各国や日本各地に存在する様々な食文化から、興味があるテーマを選んで報告してもらいます。今年度は、「世界や日本のソウルフード」を取り上げてもらおうと思います。参加人数が多ければ2人ないし3人によるグループ発表になることもあります。
到達目標 @知識・技能の観点
・自らテーマを選択し、関連する資料を検索、収集できる。
A思考力・判断力・表現力等の能力の観点
・集めた資料を読解、分析し、それに基づいたレジュメとパワーポイントを作成できる。
B主体的な態度の観点
・自ら作成したレジュメとパワーポイントを用いて、他の参加者の前で報告し、議論を深めることができる。
講義計画 第1回 ガイダンス(自己紹介と授業の進め方)
第2回 テーマ設定の方法と基準
第3回 プレゼンテーションの方法(レジュメとパワーポイントの作成)
第4回〜14回 参加者による研究発表と質疑応答
第15回 総括

(これまでの報告内容の一例)「カレーの文化史」「日中のラーメン比較」「世界各地の納豆文化」「韓国の日本食ブーム」「トルコ料理とケバブ」「天津飯:日本生まれの中華料理」「紅茶と緑茶の比較文化史」

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文化共生学専修研究

授業科目名 文化共生学専修研究1
授業形態 春学期
担任者名 澤井 一彰
講義概要 この授業では、将来みなさんが卒業論文のテーマを決定するための参考とするために、異文化理解や比較文化論についての様々なテーマを幅広く取り上げて講義します。

卒業「論文」が「レポート」と異なる最大の点は、取り上げる事象(テーマ)が「どのような状態であるのか」をあきらかにする以上に、「なぜ、そのようになったのか」という原因や理由を追求することにあります。この授業でも、そうした点を側面を強調しつつ講義を行います。

ただ漫然と出席するという受身の態度でなく、興味関心をもったテーマにかかわる理解を自ら積極的に深めるために、授業後には自分でさらに深く調べるという姿勢で臨んでもらいたいと思います。
到達目標 @知識・技能の観点
 文化共生学に不可欠な「比較し、相対化する」ための基本的な知識と手法を身につける。
A思考力・判断力・表現力等の能力の観点
 「多様な文化」の実相を学ぶことによって、独善的な思い込みや先入観によらない思考力と判断力を身につける。
B主体的な態度の観点
 与えられた情報を鵜のみにせず、自ら考える態度を身につける。
講義計画 1.イントロダクション
文化共生学専修研究を履修するのか どのようして(How)?ではなく、なぜ(Why)?を問う 評価の基準と方法

2.日本と中東の古くて新しい関係史
「中東」の本当の意味 大食がアラブ? 持ち帰った「インド仏典」の正体 新井白石が記録したオスマン帝国

3.イスラーム世界とアジア
アジアにおける中華世界 豊臣秀吉とルーミー銃がつないだ世界 『神器譜』と中国の「トルコ人」

4.ヨーロッパとは何か?
日本におけるヨーロッパ崇拝 ヨーロッパの地理的範囲 ヨーロッパとイスラームのつながり

5.オスマン宮廷の料理に見る文化交流
ピラフに見る食文化の交流 シャーベットは「飲み物」です コーヒー文化は誰のものか? 

6.「世界三大料理」としてのトルコ料理
ロカンタに見る大衆食堂の魅力 働き方の違いとランチの形態 スープの飲み方から文化摩擦へ 「ケバブ」とは何か?

7.イスラームと居酒屋文化
「原則として」禁酒の世界 酒は混ぜるな、危険! 素晴らしきメゼの文化 デザートまでたどり着けるか!?

8.「トルコライス」から文化的タブーを考える
トルコライスをめぐる騒動 トルコ風呂とトルコ大使館 アタテュルク銅像問題 「親日国」トルコとの片思いの関係

9.饅頭の世界史
「饅頭」はどこの料理か? 肉か餡子か、それが問題だ 中華の豚、イスラームの羊 饅頭にヨーグルト !?

10. 表象(イメージ)としてのオオカミ
狼か大神か 「オオカミ男」の正体 恐怖か畏怖か 灰色のオオカミとトルコ民族主義

11.メロディーの東西交流
オスマン帝国の強さの秘密 メフテルとブラバン オスマン帝国への憧れと「トルコ風」の流行 侍ジャパンとオスマン帝国

12.庭と庭園の文化史
 日本の庭と極楽浄土 楽園(パラダイス)としての庭 スペインにあるイスラームの庭 遊牧民は庭が大好き

13.ハレムと空間構造
 住宅構造とジェンダー規範 「内(ハレム)」と「外(セラームルク)」の区別 女人政治の世界 日本のハレム「大奥」

14.クリスマスとサンタクロース再考
古代のクリスマス トルコ生まれのサンタクロース 聖ニコラウスからシンタクラースへ 世界の赤くないサンタクロース!?

15.総括と授業内試験

授業科目名 文化共生学専修研究2
授業形態 秋学期
担任者名 森 貴史
講義概要 講義タイトル:映画で観るヨーロッパ文化史

この授業は、ヨーロッパは舞台になっている映画で描かれるヨーロッパの文化を論じるものです。

映画をふつうにみて、ストーリーを追うだけでは理解できない、背景となっている文化について、作品ごとに中核となっているテーマについてお話しします。

そうすることで、さまざまなヨーロッパ文化の事象についての理解を深めることが狙いです。
到達目標 @知識・技能の観点
 人文学の各専門分野の知識を体系的に身につけている。
A思考力・判断力・表現力等の能力の観点
 自ら課題を発見し、人文学の知見と方法に照らして多角的に探求できる。
 自らの思考の過程を的確に表現することができる。
B主体的な態度の観点
 映像作品で描かれた、ヨーロッパのさまざまな文化を詳しく理解すること。
講義計画 毎回の予定される作品とテーマを以下に挙げます。

@ かもめ食堂
   導入と成績評価 フィンランドの歴史と文化 北欧という地域性 ファッションとデザイン
A アレクサンドリア
  ヘレニズム文化 新興宗教キリスト教 エジプトの神を駆逐する 古代ギリシアの天文学
B インディ・ジョーンズ:最後の聖戦
  聖杯伝説 ナチスのオカルト伝説 冒険者インディの帝国主義
C トリスタンとイゾルデ 薔薇の名前
  ヨーロッパ中世 ペストと悪魔 修道院文化 迷信と論理学 
D ルルドの泉で
   キリスト教神秘主義と「奇跡」 聖地巡礼 ユダヤ人迫害
E ヴェルサイユの宮廷庭師 パフューム
  ルイ14世の時代 ヴェルサイユ宮殿と庭園 バロック文化 迷宮庭園 愛の園 迷宮庭園
F オースティン・パワーズ
  007のパロディ スパイが活躍した時代 60年代イギリス文化
G グッバイ! レーニン
  東西ドイツ分裂時代 東ドイツの社会主義文化 子ども番組「ザントメンヒェン」
H マイノリティ・リポート
  ディストピア パノプティコン 「PSYCHO-PASS」の世界 生来性犯罪者説
I ザ・ダンサー
  モダンダンスとは 裸足のイザドラ フェミニズムと衣服改革運動 芸術としてのダンス
J 危険なメソッド
  心理学という20世紀の新学問 精神分析療法 フロイトとユング 「無意識」の発見
K ケロッグ博士
  シリアル健康食の開発者 菜食主義 サナトリウム 自然療法
L ファイトクラブ Sandow
  反資本主義 近代的ボディビルと衛生と身体鍛錬 「筋トレの祖」ユージン・サンドウ
M カスパー・ハウザーの謎
  謎の捨て子 バーデン大公家の王子説 詐欺師説 謎のままに暗殺される 
N 授業内平常試験

授業科目名 文化共生学専修研究3
授業形態 春学期
担任者名 溝井 裕一
講義概要 異文化理解や比較文化論に関するテーマを中心に講義します。みなさんが関心をもって文化共生学を学べるよう、この授業が今後の学習目標の手引きになることを願っています。

今年度は溝井が15回担当します。3部構成となっており、第1部はヨーロッパで独特の文化を形成した「ケルト人」、第2部は海賊、奴隷船、海洋冒険譚などの「海洋文化」、第3部は「恐竜パーク」の歴史とその社会背景をとりあげます。

【*】平常授業内試験だけでなく、授業毎に提出するミニッツペーパーが成績に大きく関わります。出席するだけで点数となる、いわゆる「出席点」はつきませんので、ご注意ください。
到達目標 @知識・技能の観点
文化接触や文化交渉にかかわる基本的知識を獲得すること
A思考力・判断力・表現力等の能力の観点
「他者との共生」について考えるとともに、みずからの意見をアウトプットする力を身につける
B主体的な態度の観点
授業で学習したことを手がかりに、みずからの見解を省察する
講義計画 1. ケルトの調べ―アイルランド音楽の世界
緑の島・アイルランド 伝統音楽とは何か アイリッシュダンスの特色

2.神々の宿る世界―古代ケルト文化
ケルトの神々 「異界」への入り口 独特の死生観

3.ケルト伝承と妖精信仰
中世ケルト伝承における異界観 近代ケルト文化における妖精たち ブルターニュ・死の世界を訪ねて

4. 「タイタニック」とアイルランド系移民
タイタニック号の遭難 大英帝国におけるケルト人差別 遭難した人びとのプロフィール

5. 海賊の文化史@ 中世の海賊
バルト海の狼たち 海賊と政治 シュテルテベーカーの頭蓋骨

6. 海賊の文化史A 海賊の黄金時代
海賊と民主制 人種とジェンダー 「私企業」としての海賊船

7. 海賊の文化史B 現代の海賊たち
『キャプテン・フィリップス』で描かれた事件 現代海賊の種類と戦術 統計から読みとく海賊の現状

8. 奴隷船の歴史
奴隷貿易の歴史 奴隷船の恐るべき実態 奴隷貿易の終焉

9. ライフ・アクアティック@〜ズィスー船長の奇妙な冒険
モデルになった海洋冒険家 トラウマと復讐 『白鯨』との比較

10. ライフ・アクアティックA〜海洋冒険譚のいまむかし
原型としての『オデュッセイア』 西洋における海と船のシンボリズム それぞれの物語

11. 「恐竜パーク」の文化史@
「恐竜」の発見 世界初の恐竜パーク 「古生物時代」の征服

12. 「恐竜パーク」の文化史A
奇才パレンベルク ハーゲンベック恐竜探検隊 恐竜たちの「戦争」

13. 「恐竜パーク」の文化史B
恐竜映画の誕生 ウォルト・ディズニーの『ファンタジア』 「映像」としての生命進化

14. 「恐竜パーク」の文化史C
ニューヨーク万国博覧会 過去へのタイム・トンネル ディズニーと生命の創造

15. 総括

【*】一部授業内容の変更がありえます。

授業科目名 文化共生学専修研究4
授業形態 秋学期
担任者名 青木 敬
講義概要 この授業では、異文化理解や比較文化論に関するテーマを中心に講義します。みなさんが関心をもって文化共生学を学べるよう、この授業が今後の手引きになることを願っています。
今回のテーマは音楽文化(主にアフリカ音楽やラテンアメリカ音楽)です。なかでも大西洋世界の音楽の魅力を伝えます。一見、「遠くに」感じるアフリカですが、意外とみなさんの「近くで」アフリカン・ポップスは流れています。アフリカの内と外の双方をみることで、比較の方法だけでなく、新しい世界のつくり方、とらえ方を考えます。
到達目標 @知識・技能の観点
 文化共生学に不可欠な「比較し、相対化する」ための基本的な知識と手法を身につける。
A思考力・判断力・表現力等の能力の観点
 「多様な文化」の実相を学ぶことによって、独善的な思い込みや先入観によらない思考力と判断力を身につける。
B主体的な態度の観点
 与えられた情報を鵜のみにせず、自ら考える態度を身につける。
講義計画 1.イントロダクション
ディアスポラ・クレオール性・グローバリティの諸概念

2.共生の概念
「ともいき」の思想を再考する

3.人類学とグローバリティ
地球社会を作り直すための思考法

4.「いま」の時代を表すキーワード
SDG's・ダイバーシティ・VUCAを再確認する

5.共生の目的とはなにか?
クラス全体で議論

6.歌謡モルナの歌詞とメッセージ
ラブソングと郷愁を歌をひも解く

7.サイコーで最高なアフリカの歌
日本人漁師とカーボヴェルデ人の文化的交流に隠された陰影

8.伝統ダンス・バトゥクとポップスのはざま
マドンナのバトゥクを再評価する

9. 民族誌映画をとおしてカーボヴェルデ音楽を「視聴」する
郷愁の念を表現するための手法

10.ラテンアメリカ/ブラジルの音楽サンバ
混血音楽と黒人音楽  ならず者のサンバ 踊るサンバとカーニバル 

11. ブラジルが誇る音楽、粋なボサノヴァ
サンバの位置づけ ボサノヴァとはどのように「粋」なのか ブラジル性からみるブラジリアン・ポップス

12. ポルトガルの歌謡とダンス
ポルトガルギター 歌謡ファドの歌い手が込めるメッセージ ポルトガルの伝統行事と祭事

13.小笠原の歴史と音楽文化
南洋踊りとクレオール 島嶼国カーボヴェルデとのつながり

14.ニカラグアの音楽再生
領土と音楽のつながり カリビアン・アートの世界

15.総括と達成度の確認(授業内平常試験)

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文化共生学専修ゼミ1、2

授業科目名 文化共生学専修ゼミ1
授業形態 春学期
担任者名 澤井 一彰
講義概要 この授業は、文化共生学についての基礎的な知識を獲得するとともに、それを分析した上で自らの見解を加え、他の参加者の前で発表する能力を養成するためのものです。少人数のゼミナール(演習)の形式で行われます。 

最初の3回は、授業の進め方や、発表の方法(レジュメとパワーポイントの作成)、参考文献の探し方などについて解説します。

4回目以降は、参加者による研究発表になります。参考文献のなかから興味深いと思うテーマを選択し、自らレジュメとパワーポイントを作成してもらいます。順番に、1人2回は報告することになります。

特定のテーマを設定し、資料を収集して分析し、それを他の人の前で報告することは、研究の世界はもとより社会人一般に求められる基本的な能力です。この授業では、こうした能力に磨きをかけることを目指します。
到達目標 @知識・技能の観点
・自ら発表するテーマを選択し、関連する他の資料を検索、収集できる。
A思考力・判断力・表現力等の能力の観点
・集めた資料を読解、分析し、それに基づいたレジュメとパワーポイントを作成できる。
B主体的な態度の観点
・自ら作成したレジュメとパワーポイントを用いて他の参加者の前で報告し、議論を深めることができる。

講義計画 第1回 ガイダンスと自己紹介、参考文献の紹介
第2回 テーマの選択および発表の順番の決定
第3回 プレゼンテーションの方法(レジュメとパワーポイントの作成)
第4回〜14回 参加者による研究発表と質疑応答
第15回 総括


授業科目名 文化共生学専修ゼミ1
授業形態 春学期
担任者名 森 貴史
講義概要 テーマ:「視覚」をめぐる冒険

本授業はゼミという演習科目であるために、パワーポイントなどのスライドソフト使用による口頭発表を原則とします。発表のテーマは講義計画に掲載しておきます。

わたしたちは、日常的に、さまざまな効果を期して作成された「ヴィジュアル」に囲まれています。映画、演劇、オペラ、ドラマ、マンガ、現代アート、アニメ、インターネット動画、フラッシュアニメ、ライブ映像、コスプレなど、いろいろです。

この演習では、色、スピード、運動などで訴えかけてくる視覚効果とはなんであるのかを、自身が好きな例をとりあげて、その効果やおもしろさやすばらしさについて発表していただきます。
到達目標 現代のサブカルチャーの事象から社会や文化の性質を分析できるようになること
講義計画 第1回目はオリエンテーションで、発表者とテーマと発表日を決めるので、欠席しないようにしてください。

第2回目は、プレゼンテーションの方法や発表の段取りについてのガイダンスです。以降、数回にわたって、担当者による分析方法の講義のあと、履修者の口頭発表になります。毎回の発表テーマの例を以下、おおざっぱにカテゴライズして挙げておきます。もちろん、これらとはべつのテーマ、発表者がアレンジしたものでもかまいません。

第3回から第5回まで
担当者による分析方法の例示

第6回から第8回まで
マンガ表現、現代アート、コスプレなど

第9回から第11回まで
映画、演劇、オペラ、ドラマ、アニメなど

第12回から第15回まで
インターネット動画、フラッシュアニメ、ライブ映像など


授業科目名 文化共生学専修ゼミ1
授業形態 春学期
担任者名 溝井 裕一
講義概要 この授業では、いずれ卒業論文を書くのに必要となるスキルの獲得をめざします。すなわち、テーマ設定、情報収集、プレゼンテーションを実際におこなってみます。

プレゼンテーションは2回あり、自分が興味を持っていること、卒業論文で取り上げたいと思っていることを発表テーマとします。またこれらの発表のさい、図書館やインターネットを使って資料収集する方法を学びます。
到達目標 @知識・技能の観点
研究の基本的技術の習得
A思考力・判断力・表現力等の能力の観点
収集した情報をもとに論理的な考察をおこなう技術の習得
B主体的な態度の観点
授業時間外にも研究・調査を実施
講義計画 第1週 ガイダンス
第2週 発表テーマの決定
第3週 関連文献の検索方法を説明、発表の順番を決定
第4週 プレゼンテーションの方法を説明
第5〜14週 各自、それぞれのテーマについて発表
第15週 総括

授業科目名 文化共生学専修ゼミ2
授業形態 秋学期
担任者名 森 貴史
講義概要 テーマ:「視覚」をめぐる冒険

本授業はゼミという演習科目であるために、パワーポイントなどのスライドソフト使用による口頭発表を原則とします。発表のテーマは講義計画に掲載しておきます。

わたしたちは、日常的に、さまざまな効果を期して作成された「ヴィジュアル」に囲まれています。映画、演劇、オペラ、ドラマ、マンガ、現代アート、アニメ、インターネット動画、フラッシュアニメ、ライブ映像、コスプレなど、いろいろです。

この演習では、色、スピード、運動などで訴えかけてくる視覚効果とはなんであるのかを、自身が好きな例をとりあげて、その効果やおもしろさやすばらしさについて発表していただきます。
到達目標 現代のサブカルチャーの事象から社会や文化の性質を分析できるようになること
講義計画 第1回目はオリエンテーションで、発表者とテーマと発表日を決めるので、欠席しないようにしてください。
第2回目は、プレゼンテーションの方法や発表の段取りについてのガイダンスです。以降、数回にわたって、担当者による分析方法の講義のあと、履修者の口頭発表になります。
 毎回の発表テーマの例を以下、おおざっぱにカテゴライズして挙げておきます。もちろん、これらとはべつのテーマ、発表者がアレンジしたものでもかまいません。
第3回から第5回まで
 担当者による分析方法の例示
第6回から第8回まで
 マンガ表現、現代アート、コスプレなど
第9回から第11回まで
 映画、演劇、オペラ、ドラマ、アニメなど
第12回から第15回まで
 インターネット動画、フラッシュアニメ、ライブ映像など


授業科目名 文化共生学専修ゼミ2
授業形態 秋学期
担任者名 青木 敬
講義概要 この授業では各自、文化人類学の方法論をとおしてレポート作成と発表をしてもらいます。少人数の形式になりますので、学生によるモチベーション、積極的な発言などの能動性が大事になります。

秋学期の授業をとおして重要なことは、春学期で選定したテーマについての文献をさらに収集し、文献の整理、比較の方法を学ぶことです。

そのために最初の4回までは、資料をさらに集め、重要文献を選定していきます。そして第5回〜第10回は、自分のテーマに沿って集めた文献を読み込んでいきます。第11回〜第15回は各自プレゼンテーションをし、アウトプットしてもらいます。
到達目標 ・文献の比較方法を知る
・論理的な考え方、分析の方法
・発表方法のスキル
講義計画 第1回:ガイダンス、自己紹介
第2回〜第4回:関心があるテーマを広げる、紹介
第5回〜第10回:それぞれのテーマに関する文献を収集、読解 
第11回〜第15回:プレゼンテーション

授業科目名 文化共生学専修ゼミ2
授業形態 秋学期
担任者名 澤井 一彰
講義概要 この授業は、文化共生学についての基礎的な知識を獲得するとともに、それを分析した上で自らの見解を加え、他の参加者の前で発表する能力を養成するためのものです。少人数のゼミナール(演習)の形式で行われます。 

最初の3回は、授業の進め方や、発表の方法(レジュメとパワーポイントの作成)、参考文献の探し方などについて解説します。

4回目以降は、参加者による研究発表になります。参考文献のなかから興味深いと思うテーマを選択し、自らレジュメとパワーポイントを作成してもらいます。順番に、1人2回は報告することになります。

特定のテーマを設定し、資料を収集して分析し、それを他の人の前で報告することは、研究の世界はもとより社会人一般に求められる基本的な能力です。この授業では、こうした能力に磨きをかけることを目指します。
到達目標 @知識・技能の観点
・自ら発表するテーマを選択し、関連する他の資料を検索、収集できる。
A思考力・判断力・表現力等の能力の観点
・集めた資料を読解、分析し、それに基づいたレジュメとパワーポイントを作成できる。
B主体的な態度の観点
・自ら作成したレジュメとパワーポイントを用いて他の参加者の前で報告し、議論を深めることができる。

講義計画 第1回 ガイダンスと自己紹介、参考文献の紹介
第2回 テーマの選択および発表の順番の決定
第3回 プレゼンテーションの方法(レジュメとパワーポイントの作成)
第4回〜14回 参加者による研究発表と質疑応答
第15回 総括

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文化共生学専修ゼミ3、4

授業科目名 文化共生学専修ゼミ3
授業形態 春学期
担任者名 青木 敬
講義概要 この授業では、卒業論文執筆に必要な基礎的な技術を学び、執筆に必要な資料づくり(以下「論文資料」)を目指します。少人数の形式になりますので、学生によるモチベーション、積極的な発言などの能動性が大事になります。

春学期の授業をとおして重要なことは、学術的で良いテーマを選定することとそれについての文献を自分で収集する能力、さらに数多くの文献をひとつの資料にまとめる力(総合する能力)を身につけることです。

そのために最初の4回までは、論文とはなにかについて考え、論文を書くための方法、テーマの探し方・選び方についての理解を深めます。そして第5回〜第10回は、自分のテーマに沿って実際に文献を集め、読み込んでいきます。第11回〜第14回は、読み込んだ何冊かの文献を総合し、「論文資料」を提出します。これによって、卒業論文を執筆する際に必要な手順が理解できるようになります(例:テーマの選び方、文献の調べ方、様々な文献のまとめ方、論文の構成など)。最終講義では、学生に提出してもらう「論文資料」に対して助言・議論をおこなうとともに、卒業論文執筆準備計画書を作成します。
到達目標 @知識・技能の観点
・資料収集の方法を学ぶこと

A思考力・判断力・表現力等の能力の観点
・膨大な情報をまとめる能力を養う

B主体的な態度の観点
積極的に発言し、みずからの考えを言語化できること
講義計画 第1回:@ガイダンス A自己紹介(関心のあるテーマなどを含む)
第2回:@論文を書くためのステップ A研究する、卒業論文を書くということ
第3回:学生みずからが関心をもつテーマの選定
第4回:図書館の利用方法、文献収集のしかた
第5回〜第10回:@それぞれのテーマに関する文献を収集、読解 A引用すること、引用文献の記載
第11回〜第12回:@総合する、まとめる、要約すること A「論文資料」の作成
第13回〜第14回:「論文資料」の報告とそれについての議論
第15回:今後の卒業論文執筆準備のための計画書の作成、「論文資料」の提出(約5000字)

授業科目名 文化共生学専修ゼミ4
授業形態 秋学期
担任者名 青木 敬
講義概要 春学期が文献の収集・執筆に焦点をあてたのに対し、秋学期は口頭発表の実践的訓練をおこないます。より活発的な議論をクラスメイトとおこなうことで、多様な考え方、助言の受け入れ方、説明(アウトプット)の方法と重要性を学びます。また、春学期で学んだ総合する能力を活かし、次のステップ、すなわち@研究の方法、Aデータの集め方、作り方、B分析の方法、C批判する能力と批判を理解(咀嚼)する能力を身につける。

最終講義では、春学期でまとめた「論文資料」を秋学期でさらにブラッシュアップし、最終「論文資料」を提出してもらいます。ここで仕上がった「論文資料」は卒業論文の一部として組み込むことになります。

また、@卒業論文の全体構想をしっかりと描くこと、A「論文資料」を応用する方法を理解することの2点を最終的な到達目標とします。具体的には随時授業で丁寧に説明します。
到達目標 @知識・技能の観点
・口頭発表の方法を学ぶ

A思考力・判断力・表現力等の能力の観点
・研究の基礎を理解する
・問い、問題の立て方ができる

B主体的な態度の観点
積極的に文献を収集し、活発な議論を展開できる。
講義計画 第1回:@春学期の研究資料の見直し、論文構成のイメージ A先行研究を関係づける
第2回:@研究の方法 Aデータを集める、作る B分析する
第3回:@批判することとは? A解釈することとは? 
 →収集した論文とクラスメイトの「論文資料」を批判的に読む。
第4回:発表の方法(発表構成、レジュメの作成などの基本的な発表技術について学ぶ)
第5回〜第10回:口頭発表、議論(ここでは論理性、質疑、批判的思考を重視する)
第11回〜第14回:春学期でつくった「論文資料」のなかに秋学期で学んだ内容をさらに組み込んで最終「論文資料」を完成させる(約8000字)
第15回:「論文資料」の最終訂正、総括

授業科目名 文化共生学専修ゼミ3
授業形態 春学期
担任者名 澤井 一彰
講義概要 この授業は、4年次に卒業論文を完成させるために、3年次のうちから十分な準備を行うためのものです。少人数のゼミナール(演習)形式で行います。
 
春学期は、最初の3回で授業の進め方や、論文を書くときの決まりごと、図書館(とくに地下書庫)の使い方、および論文を書くために必要となる材料の集め方などについて解説します。卒業論文に選ぶテーマは自由です。ただし、学術的な内容であることが条件になります。
 
第4回以降は、卒業論文のテーマについて、個別に報告してもらいます。そして最後の授業では、夏期休暇中にしておくべきことを話し合って、春学期の授業は終了となります。

到達目標 @知識・技能の観点
 発表に際して、十分な知識をインプットするとともに、それを聴衆に分かりやすくアウトプットできる。
A思考力・判断力・表現力等の能力の観点
 自らの考えと判断によって、テーマを設定し、報告できる。
B主体的な態度の観点
 主体的に資料の調査・収集ができる。

講義計画 第1回 ガイダンスと自己紹介
第2回 卒業論文を書くときのルール
第3回 卒業論文の執筆に必要な材料と、その集め方
第4回〜9回 卒業論文に関連する文献についての報告と議論
第10回〜14回 卒業論文のテーマについての報告と議論
第15回 秋学期に向けて

授業科目名 文化共生学専修ゼミ4
授業形態 秋学期
担任者名 澤井 一彰
講義概要 この授業は、4年次に卒業論文を完成させるために、3年次のうちから十分な準備を行うためのものです。少人数のゼミナール(演習)形式で行います。

春学期につづいて、秋学期も最初の3回は、授業の進め方、先行研究と論文のオリジナリティについて、あるいは卒業論文の形式などについて解説します。

第4回以降は、春学期と同様に、参加者の各人に卒業論文の内容について、より詳細な報告をしてもらうことになります。
 
秋学期には、セミナーハウスでの合宿も予定しています。秋学期の最後には、卒業論文の基礎となる目次と参考文献リストを完成させることが目標です。こうした十分な準備作業を行うことが、結果として4年次での卒業論文の執筆を余裕あるものにしてくれます。
到達目標 @知識・技能の観点
 卒業論文の基礎を構成する目次と参考文献リストを作成する。
A思考力・判断力・表現力等の能力の観点
 卒業論文の全体像を決定する。
B主体的な態度の観点
 参考文献リストに基づいて、主体的に資料の調査・収集を開始する。

講義計画 第1回 ガイダンス
第2回 先行研究と論文のオリジナリティ
第3回 卒業論文の形式について
第4回〜14回 卒業論文のテーマについての報告と議論
第15回 4年次に向けて

授業科目名 文化共生学専修ゼミ3
授業形態 春学期
担任者名 溝井 裕一
講義概要 はじめに、卒業論文に関する基本的な事がらを確認します。過去の論文をじっさいに読み、「論文」とはいかなるものかを学びます。ついで、文章の書きかた、調べかた、研究ノートの作りかたを教え、図書館の書庫案内も実施します。

それがすむと、卒論のテーマを決定します。テーマは、興味の持てるものであることが理想的ですが、じゅうぶんな先行研究があるか、どのように研究すればいいのかを把握しなければなりません。
全員のテーマが決定すると、予備調査の段階に入ります。だいたい2週に1回のペースで、各自調べてきたことをゼミ内で報告し、つぎに何を調べるかを考えます。

学期末には、それまで調べてきたことを踏まえてレポート(3000字程度)を執筆します。先生がレポートの内容をチェックし、改善すべき点を指示しますので、修正版を夏休み明けに出してもらいます。
この授業の目標は、テーマを決めると同時に必要な資料をそろえ、卒論執筆の第一段階を完了することです。
到達目標 @知識・技能の観点
研究の基本的技術の習得
A思考力・判断力・表現力等の能力の観点
収集した情報をもとに論理的な考察をおこなう技術の習得
B主体的な態度の観点
授業時間外にも研究・調査を実施

講義計画 第1週 ゼミのガイダンス
第2週 論文を読んでみよう@
第3週 論文を読んでみようA
第4週 資料の集めかた・読みかたについて 図書館書庫案内
第5週 テーマ決定/先行研究のリサーチ
第6週〜第12週 各自、読んできた資料についてゼミ内で報告すると同時に、今後の研究について考える
第13週〜第14週 レポートの執筆・提出
第15週 レポートの改善点を指示


授業科目名 文化共生学専修ゼミ4
授業形態 秋学期
担任者名 溝井 裕一
講義概要 秋学期には、春学期に蓄積したデータに、秋学期に調べたことをプラスして、卒論の構想を練り、それが終わったら、卒論の一部を書きはじめます。

やや時期が早いという印象をもつかもしれませんが、4回生になると就職活動に時間をとられてしまい、卒論を書くのが難しくなって、提出間際に苦しい思いをする学生が大半です。そうならないように、3回生のうちに、書けることは書いてしまったほうがよい、というのが先生の判断です。

まずは前期と同様に、2週に1回のペースで、各自調べてきたことをゼミ内で報告し、つぎに何を調べるかを考えます。そして、卒論のおおまかな筋が見えてきたら、少しずつ原稿を書き足していきます。

テーマにもよりますが、卒論全体の2分の1に迫るか、それ以上を書くことができれば、4回生になったときの負担は大幅に減ります。

要するにこの授業の目標は、卒論の一部を書いて次年度に備えることです。
到達目標 @知識・技能の観点
研究の基本的技術の習得
A思考力・判断力・表現力等の能力の観点
収集した情報をもとに論理的な考察をおこなう技術の習得
B主体的な態度の観点
授業時間外にも研究・調査を実施
講義計画 第1週 レポートの修正版を提出、ガイダンス
第2週〜第13週 各自、これまでの調査内容を踏まえつつ、さらなる研究を実施し、書けそうな部分から卒論を書いていく
第14週〜第15週 ここまで書いてきた原稿が、執筆要領に沿っているか点検したうえで、提出

授業科目名 文化共生学専修ゼミ3
授業形態 春学期
担任者名 森 貴史
講義概要 この授業の趣旨は、個人的には、やはり卒論のテーマをみつけるための授業として位置づけたいと思います。

良質な卒論を書くためにもっとも重要なのは、テーマ設定であって、卒論の内容は8割がそれで決定すると考えます。それゆえ、テーマの選びかた、卒論全体の構想、論文用文章のスキルなどを身につけるために、時間をかけます。その一方で、優れた研究者たちの著作を担当者が紹介することによって、卒業論文制作に不可欠とされる、興味深い視点や刺激的な考え方に触れたりできるような授業運営も、同時におこないます。
到達目標 卒論を完成させるためのスキルと知識を獲得し、背景となる社会や文化の性質について主体的に思考し、卒論のアウトラインとして柔軟に表現できるようになること
講義計画 履修者の希望も取り入れますので、流動的ではありますが、以下の内容を取り上げていく予定です。第1回目はオリエンテーションで、顔合わせや連絡先の登録などをおこないますので、欠席しないようにしてください。

■卒業論文制作スキルのために:第2回から第15回までのおもな内容
2-3. 論文とほかの文字メディアとのちがい
4-5. 論文の決まりごと
6-7. スケジュール管理
8-9. 論文の枠組みと展開
10-11. 考察と結論の関係
12. 説得力のある文章
13. 図書館での資料収集
14-15. 卒論テーマの考え方

*なお、調整できれば、知人の企業関係者をゲストスピーカーとしてお呼びして、就職全般についてのお話や質疑応答をしていただく予定です。

授業科目名 文化共生学専修ゼミ4
授業形態 秋学期
担任者名 森 貴史
講義概要 基本的に、前期と同様です。ゼミ生と相談のうえで、ゼミ合宿をおこなうこともあります(もちろん、状況しだいです)。セミナーハウスで各自、5分間で卒論のテーマとその設定とおおよその結論をプレゼンテーションすることになります。
到達目標 卒論を完成させるためのスキルと知識を獲得し、背景となる社会や文化の性質について主体的に思考し、卒論のアウトラインとして柔軟に表現できるようになること
講義計画 基本的には、前期の授業内容をレベルアップして、さらに卒論テーマ確定と全体の構成を完成させる作業へと集約していきます。
春学期に決定したおおよその卒論テーマをより具体的にして、全体のアウトライン(構成)と序論を考えていくことになります。授業の最終的な課題としては、3年次のあいだに、序論を書き上げることを予定しています。

■卒業論文のテーマをみつけるために:第1回から第15回までのおもな内容
1-2. 卒論テーマ発見のためのワークショップ
3-4. 図書館での資料収集
5-6. 指導教員との面談によるテーマ模索
7-8. 「論文」を読む
9-15. 序論の執筆

*後期にゲストスピーカーに企業の方をお呼びして、就職活動全般についてのお話や質疑応答をしていただく予定です。

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文化共生学専修ゼミ5、6

授業科目名 文化共生学専修ゼミ5
授業形態 春学期
担任者名 青木 敬
講義概要 この授業の目標は、4年にわたる研究の集大成である卒業論文の完成に一定の目途をつけることです。授業では学生がそれぞれ設定した卒論のテーマにしたがって参考文献を収集し、報告をしてもらいます。
到達目標 @知識・技能の観点
・批判的な読解ができる。

A思考力・判断力・表現力等の能力の観点
アカデミックレベルの文章を書き、数章分をまとめられる。

B主体的な態度の観点
積極的にインタビューを実施できる。
講義計画 第1回:執筆方針の相談、緊急連絡方法の確認
第2〜14回:途中経過の報告と学生による議論
第15回:夏休み中に行う作業の確認

授業科目名 文化共生学専修ゼミ6
授業形態 秋学期
担任者名 青木 敬
講義概要 この授業では、議論を交えつつ、卒業論文執筆をおこないます。

はじめは夏休みにおこなった調査(フィールドワーク)のデータを確認し、どのように論文に組み込んでいくかを考えていきます。

その後は卒論のブラッシュアップを続け、提出してもらうことになります。
到達目標 @知識・技能の観点
・卒業論文の完成と期限内に提出することができる。

A思考力・判断力・表現力等の能力の観点
・みずからの結論に対してより深い考察力をもつ。

B主体的な態度の観点
積極的に発言し、意見交換を行う。
講義計画 第1回:夏休み期間のフィールドワークの報告。
第2回〜13回:卒業論文の執筆と議論
第14回:卒業論文の最終確認(形式、提出書類、引用文献・参考文献など)
第15回:総括

授業科目名 文化共生学専修ゼミ5
授業形態 春学期
担任者名 澤井 一彰
講義概要 この授業の目標は、4年にわたる研究の集大成である卒業論文の完成に一定の目途をつけることです。基本的には、参加者のそれぞれが設定した卒論のテーマにしたがって報告を行ってもらい、担当教員や他のゼミ生との議論を通じて、完成へと近づけていきます。なお初回の授業では、執筆方針を相談し、緊急連絡の方法などをお伝えしますので、かならず出席するようにしてください。
到達目標 @知識・技能の観点
 卒業論文の完成度をあげるために、資料を読解し、知識を蓄える。
A思考力・判断力・表現力等の能力の観点
 卒業論文の完成に向けて、資料を批判的に分析するとともに、表現力に磨きをかける。
B主体的な態度の観点
 主体的な努力によって、卒業論文を書き進める。
講義計画 第1回:執筆方針の相談、緊急連絡方法の確認
第2〜14回:途中経過の報告と参加者による議論
第15回:夏休み中に行う作業の確認

授業科目名 文化共生学専修ゼミ6
授業形態 秋学期
担任者名 澤井 一彰
講義概要 この授業では、4年にわたる研究の集大成である卒業論文の完成をめざします。秋学期は、草稿を完成させ、提出に向けた最後の修正作業を行うことになります。そのため基本的には、個別指導が中心となります。
到達目標 @知識・技能の観点
 卒業論文の完成度をあげるために、資料を読解し、知識をさらに蓄える。
A思考力・判断力・表現力等の能力の観点
 卒業論文の完成に向けて、資料の内容を批判的に分析するとともに、表現力にさらに磨きをかける。
B主体的な態度の観点
 主体的な努力によって、卒業論文を完成させる。
講義計画 第1回:秋学期に行う執筆と修正作業についての相談
第2〜14回:途中経過の報告と卒業論文の執筆・修正作業
第15回:完成稿の最終確認

授業科目名 文化共生学専修ゼミ5
授業形態 春学期
担任者名 溝井 裕一
講義概要 この授業の究極目標は、4年にわたる勉強と研究の集大成となる、卒業論文を執筆することです。

最初の回では、各自の研究状況や採点方法について確認するので、かならず出席してください。確認がすみしだい、さっそく【調査・卒業論文執筆】にとりかかります。

ゼミ5では、毎回、【調査・卒業論文執筆】をおこなうことで、点数を加算していく方式をとります。就職活動等で出席できないときは、そのむね連絡するとともに、その時点での【研究状況】についてまとめ、提出します。

もちろん、個人によって研究状況は異なりますので、無理のない範囲で目標を定め、調査・執筆するように柔軟に指導します。
到達目標 @知識・技能の観点
研究の基本的技術の習得
A思考力・判断力・表現力等の能力の観点
収集した情報をもとに論理的な考察をおこなう技術の習得
B主体的な態度の観点
授業時間外にも研究・調査を実施
講義計画 第1週
  研究状況ならびに採点方法の確認
  調べるテーマの相談と決定
第2〜13週
  卒論の資料収集、進行状況の確認、執筆作業のくりかえし
第14週
  原稿(執筆方法、文章、文字数)を先生がチェック
第15週
  最終原稿の提出

授業科目名 文化共生学専修ゼミ6
授業形態 秋学期
担任者名 溝井 裕一
講義概要 この授業の究極目標は、4年にわたる勉強と研究の集大成となる、卒業論文を執筆することです。

最初の回では、各自の研究状況や採点方法について確認するので、かならず出席してください。確認がすみしだい、さっそく【調査・卒業論文執筆】にとりかかります。

ゼミ6でも、毎回、【調査・卒業論文執筆】をおこなうことで、点数を加算していく方式をとります。就職活動等で出席できないときは、そのむね連絡するとともに、その時点での【研究状況】についてまとめ、提出します。

もちろん、個人によって研究状況は異なりますので、無理のない範囲で目標を定め、調査・執筆するように柔軟に指導します。

卒業論文の仮原稿の完成は、10月末を目指します。その後、時間をかけて修正していけば、1月の提出に間に合うはずです。
到達目標 @知識・技能の観点
研究の基本的技術の習得
A思考力・判断力・表現力等の能力の観点
収集した情報をもとに論理的な考察をおこなう技術の習得
B主体的な態度の観点
授業時間外にも研究・調査を実施
講義計画 第1週
  卒業論文と今後の指導のやり方にかんする説明
第2〜6週
  卒業論文の執筆作業
第7〜13週
  卒業論文の仮原稿を提出・校正
第14週
  卒業論文の最終確認
第15週
  総括

授業科目名 文化共生学専修ゼミ5
授業形態 春学期
担任者名 森 貴史
講義概要 本演習の最終目標は、卒業論文を完成させて、無事に提出日に提出するということなので、担当者の仕事としては、それまでのすべての作業の面倒をみるということになるでしょうか。

とはいえ、一番大事なのは、履修者自身による自分が楽しんで執筆できるテーマの選定と、文章を論理的に書くための主体的な取り組みです。そのために、担当者としてはできるかぎりのお手伝いをするつもりです。担当者の基本姿勢としては、やはり「知のナヴィゲーター」卒論版を心がけます。
到達目標 担当者の指導によって、一定以上の評価がなされる卒業論文の完成です。
講義計画 履修者のさまざまな事情を考慮しますが、だいたいの予定は以下のとおりです。

春学期は少なくとも、最終的な卒論テーマの確定と、最低限の構成および結論の雛形のようなものがある程度はできあがっているような進度を目指します。

そのあと、夏季休暇の課題として、卒業論文のだいたいの輪郭となるようなものを縮小版で仕上げてもらう予定です。この課題の成果が卒論完成版のプロトタイプでガイドラインになるはずです。

@文献の収集と読み込み:第1回から第3回
A全体構成と結論の方向づけ:第4回から第6回
B基本的な文章作法:第7回から第9回
Cほかのゼミ履修者の書き方の比較検討:第10回から第12回
Dアウトラインの完成:第13回から第15回

授業科目名 文化共生学専修ゼミ6
授業形態 秋学期
担任者名 森 貴史
講義概要 本演習の最終目標は、卒業論文を完成させて、無事に提出日に提出するということなので、担当者の仕事としては、それまでのすべての作業の面倒をみるということになるでしょうか。

とはいえ、一番大事なのは、履修者自身による自分が楽しんで執筆できるテーマの選定と、文章を論理的に書くための主体的な取り組みです。そのために、担当者としてはできるかぎりのお手伝いをするつもりです。担当者の基本姿勢としては、やはり「知のナヴィゲーター」卒論版を心がけます。
到達目標 担当者の指導によって、一定以上の評価がなされる卒業論文の完成です。
講義計画 秋学期は実際に書いた原稿の検討と手直しを中心におこなって、最終的な卒業論文全体の完成を目指します。というのも、冬期休暇までに、ぼくが一度、目をとおして、さらにブラッシュアップするための時間を確保しできるよう、考慮してのことです。そして、冬期休暇中に手を入れてもらったものを年明けに提出するという進行を理想にしたいと考えています。

@原稿の実際的な検討:第1回から第3回
Aほかのゼミ履修者の原稿との比較検討:第4回から第6回
B文献と図版の引用方法と脚注:第7回から第9回
C目次とサブタイトルの校正:第10回から第12回
D全体および最終チェック:第13回から第15回

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【選択科目】


文化共生学基礎研究

授業科目名 文化共生学基礎研究a
授業形態 春学期
担任者名 溝井 裕一
講義概要 この講義のテーマは「動物園」です。こう聞いて、驚くひともいるかもしれません。文学部の授業なのに、動物の話だなんて!

しかしじつは、わたしたちにとっての「他者」である動物を、どのようにイメージし、あつかってきたかというのは、共生を考えるうえで大切なポイントなのです。

なぜなら、わたしたちの動物にたいする態度は、異なる民族や人種といった、人間の「他者」にたいする態度とリンクしているからです。たとえばむかし、ヨーロッパの動物園では、人間も展示されていたことは、ご存知でしたか?

動物園以外にも、グリムのメルヘン、動物裁判、さらには動物型ロボットといった、ユニークなテーマをとりあげます。また、映像と画像をたくさん駆使することで、ヴィジュアルなイメージを得やすくしています。

ひと、動物、モノの境界がゆらぐ怪しげな森。みなさんも、探検してみませんか?

【*】平常授業内試験だけでなく、授業毎に提出するミニッツペーパーが成績に大きく関わります。出席するだけで点数となる、いわゆる「出席点」はつきませんので、ご注意ください。
到達目標 @知識・技能の観点
「動物」をキーワードに、さまざまな時代・文化における思考パターンの学び方を習得する
A思考力・判断力・表現力等の能力の観点
「他者との共生」について考えるとともに、みずからの意見をアウトプットする力を身につける
B主体的な態度の観点
まじめに授業参加するだけでなく、考察を発展させる力を養う
講義計画 第1週 イントロダクション
  『ジュラシック・パーク』の世界
  マイクル・クライトンのメッセージ

第2週 グリムのメルヘンと動物たち
  ディズニー『魔法にかけられて』に秘められた動物観
  謎解き・変身物語
  タブー視された動物との結婚

第3週 古代文明における動物たち
  人間がいけにえに? 最古の動物コレクション
  古代ローマの「最凶」動物エンターテインメント 

第4週 中世ヨーロッパの動物コレクション
  「人間=動物」ではない?
  見世物になった動物たちのエピソード

第5週 人狼裁判と動物裁判
  仰天判決! 動物裁判
  人狼は実在した? そのイメージの変遷

第6週 近世ヨーロッパの動物たち
  珍品で埋めつくされたヴンダーカンマー
  まるで監獄、ヴェルサイユの動物飼育

第7週 動物×機械
  動物はただの「機械」なのか?
  ゆらぐヒト、動物、ロボットの境界
  アイザック・アシモフ『われはロボット』を読む

第8週 「動物園」の誕生
  ここがちがう、近代の動物園
  神殿のような飼育舎
  アメリカと日本にやってきた動物園

第9週 コング襲来!
  勘違いされたダーウィン
  ゴリラにたいする熱狂と『キング・コング』
  『猿の惑星』が語ること

第10週 ハーゲンベック動物園へ行こう!
  グローバル化する動物取引
  「パノラマ展示」という革命
  動物園でひとを展示する?

第11章 動物園の世界大戦
  戦争勃発!そのとき動物園は・・・
  動物を駆使したプロパガンダ戦
  ベルリン動物園の絶滅動物復元計画

第12章 動物のおうちはバスルーム?
  動物ショー、遊園地、交雑種
  高まる動物園批判

第13章 動物園の未来
  サファリ・パークの登場
  キーワードは「没入感」
  「支配」から「共生」をあらわす場へ

第14週 『ジュラシックパーク』再考
  監視とコントロール
  パーク構造の分析
  動物支配と動物の「反乱」

第15週 総括

【*】一部授業内容の変更がありえます。

授業科目名 文化共生学基礎研究b
授業形態 秋学期
担任者名 青木 敬
講義概要 この授業では、「文化」と「共生」に関する様々なトピックスを取り上げ、各トピックにみられる社会的・文化的問題を紹介していきます。みなさんには、これらの問題について文化人類学の視点からどのように考察することができるか考えてもらいます。また、講義ごとに行うワークショップやディスカッションをとおして知見を深めるてもらうので、積極的な参加が必要となります。この授業を通して、みなさんともに従来の価値観を問い直し、新たな思考をつくりだしていくことを目指します。
到達目標 @知識・技能の観点
 人文学の各専門分野の知識を体系的に身につけている。
A思考力・判断力・表現力等の能力の観点
 自らの思考の過程を的確に表現することができる。
B主体的な態度の観点
 社会や文化の多様性を把握し、他者とのコミュニケーションのなかで自己を自律的に確立していくことができる。
講義計画 1:イントロダクション
評価基準、講義の位置づけ

2:マイノリティと差別(1):「障がい者」、「部落民」、「在日韓国・朝鮮人」

3:マイノリティと差別(2):LGBTQとカテゴライズ問題

4:人は誰かを愛することができるのか?
愛の歴史 少子化問題を考え直す 

5:複数人を愛する人たち
ポリアモリーの実践 多様な愛のかたち

6:近親相姦はなぜ「ダメ」なのか?
人類学における婚姻の歴史 

7:アートと舞台パフォーマンス
アートで既成概念をぶっ壊す!? 共創の実践(小説・詩・ダンス・映像・照明・音楽を用いた舞台表現)

8:日本のクレオール音楽と民謡
音楽文化を紡ぐ必要はどこにあるのか?

9:宇宙史から地球史、そして人類史へ
地球とサピエンスの視点を捉えなおす

10:人類とフィクションの世界
サピエンスが生き残れた本当の理由 人間・動植物・環境の世界

11:ビッグヒストリーとパースペクティビズム
動植物、人間、モノとの新たな共生的思考

12:アフリカのオシャレなファッション
サプールたちにとっての「スーツ」 ファッションを通して革命を起こす サップ哲学

13:個人はどこまで分けられるのか?
「分人」の概念 あいだに潜む空気と意味 リミナリティと線引き

14:戦争と平和
ピースフルな世界をつくる方法 二元論・二項対立からの脱却

15:総括と授業内平常試験

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異文化接触論


授業科目名 異文化接触論a(1組)
授業形態 春学期
担任者名 柏木 治
講義概要 異なる文化が接触する局面ではさまざまなことが起こります。互いに衝突して排除し合うこともあれば、うまく適合して同化していくこともあります。同化するといっても、もとのまま導入されていくわけではありません。そこには、受け入れる側の事情・環境に応じて何らかの変容が生じます。言い換えれば一種の「検閲」が起き、受け入れ側の道理に合うように「翻訳」されるわけです。

本授業では、異文化接触の「現場」を観察しながら、そうした文化的「検閲」や「翻訳」の実相を考えてみたいと思います。比較的身近でライトなトピックもあれば、人種問題のような重たいテーマもありますが、どちらも文化の「共生」を考察するうえで欠かせないものです。
到達目標 @ 知識・技能の観点
・授業内容をしっかり理解できている
A 主体的な態度の観点
・テーマごとに示される関係文献を自分なりの視点から読むことができる
講義計画 1. 授業をはじめるにあたって / 導入授業
 この授業の目的とねらい 授業の進めかた 成績評価について 授業上の注意 / 「異文化接触論」とは 導入として:病とグローバリゼーション 新型コロナウイルス感染症と文化の問題 マスクと文化 

2. ペストとヨーロッパ
 ペスト大流行の今昔 ペストがもたらしたもの 鞭打ち苦行団 聖ロクス崇敬 ヴェネツィアの隔離政策 隔離と検疫の起源 ラッザレット

3. 外来食品の文化的位置づけ〜トマトとジャガイモ〜
 新大陸と「新しい」食物 トマトの「発見」 最初にトマトを食べたのは マンドラゴラとトマト トマトソース ジャガイモの移入 戦争と飢饉 「貧者のパン」 排除と受容 

4. どんな動物を食べるか〜食と文化的タブー〜
 犬食の今昔 近現代の犬食 馬肉食の文化 その歴史的変遷 食べる家畜と食べない家畜 豚のユダヤ文化的位置づけ 食の禁忌

5. 「食」をめぐる文化接触〜和菓子とパン〜
 「食」と異文化接触 「菓子」とは 和菓子のルーツ 文化接触からうまれた「和菓子」 パンにみる異文化接触 パン食はいつから 戦後のパン食と小麦文化

6. 日本人の時間意識
 「時は金なり」 日本人は時間にルーズだった 定時法と不定時法 鉄道と時間管理 時間の学習 日常生活の時間管理 世界標準時 「24時間戦えますか」 タイム・パフォーマンス(タイパ)

7. 「黄色い危険」
 コロナ禍とアジア人 「他者」排斥 「黄色いアリ」 アメリカのヘイト・クライム 「黄禍論」とその歴史的背景 クーリー 日本脅威論 人種的黄禍論へ

8. 前半の総括:第1回授業内テスト

9. いれずみ(入墨)と文化接触〜身体加工をめぐって〜
 身体加工と身体変工 民族のいれずみ 古代のいれずみと近代のいれずみ 近代欧米社会と日本のいれずみ 文明と野蛮のパラドクス 「正」と「負」の文化

10. 万博のなかの異文化接触
 万国博覧会とは 国家の宣伝装置 産業技術の展示 ブランドの成立 アミューズメント施設 博物学的思考と博覧会 「見せる」思想 日本の大菊 人間動物園

11. 「少女」という文化
 「少女」はいつ生まれたのか 少女のイメージ 「少年」と「少女」 すべての女子は「少女」ではない? 女学生文化 少女雑誌の時代

12. 制服文化
 「はいから」女子 堕落女子 学校制服の起源 制服と女子 和服から洋服へ 戦後制服の変遷 制服と「ツッパリ」 学校のウチとソト ユニフォームからコスプレへ 制服好き

13. キリスト教聖像画のアジア変容
 アジアのキリスト キリスト教聖像画東漸の背景 トリエント公会議 イエズス会の戦略 ナダル監修の版画集 聖母の重要性 東洋の聖母 変容する聖像

14. 異文化接触とは何か〜「検閲」と「翻訳」
 海外での日本アニメ 検閲と書き換え フランスにおけるアニメ輸入と反動 「ゴールドラック狂乱」 日本のアニメたたき 文化背景のちがい ロボット文化論 衝突と排除

15. 後半の総括:第2回授業内テスト

 なお、授業の進捗状況等の理由で、順序や内容に若干の変更を加えることもありうる。

授業科目名 異文化接触論a(2組)
授業形態 春学期
担任者名 舩津 景子
講義概要 テーマはヨーロッパと日本の異文化交流史です。前半は16、17世紀のヨーロッパを概観し、ポルトガル、スペイン、オランダを中心にいかに日本と接触するに至ったのか、外国から見た日本という視点をもって、どのように日本が観察され、どんな交流がなされていったのかその変遷を追っていきます。またモノや人とのさまざまな接触を通して発展していった欧州と日本の文化の諸相を考察します。後半は明治政府の岩倉使節団による『米欧回覧実記』を扱います。使節団の西欧文化の見聞を通して、いかに開国後の日本文化が構築されていったのかを探っていきます。
到達目標 @知識・技能の観点
日本と西洋の文化交流史についての基礎的な知識を習得する。
A思考力・判断力・表現力等の能力の観点
講義で扱った異文化交流における社会的背景を理解し、多様な価値観が接触して生みだされた文化形成について説明できる。
B主体的な態度の観点
異文化理解に必要となる考え方を身につけ、多文化社会のなかで適応できる。
講義計画 講義は以下のテーマを扱う予定です。

第1回〜3回
大航海時代、日本の対外交流
〔大航海時代の幕開け、スペインとポルトガル、布教、ポルトガル・オランダと日本の交易、東インド会社、出島〕

第4回〜8回
日本での異文化接触
〔通詞、江戸参府、キリスト教、エンゲルト・ケンペル、茶と磁器、医術、食文化〕

第9回〜10回
開国と西洋文化
〔開国の意義、居留地、外国語事情、留学生の派遣〕

第11回〜14回
『米欧回覧実記』
〔岩倉使節団、キリスト教と日本、産業革命と欧州の都市整備、万国博覧会、ジャポニスム〕

第15回
到達度の確認(筆記による学力確認)

授業科目名 異文化接触論b(1組)
授業形態 秋学期
担任者名 柏木 治
講義概要 異なる文化が接触する局面ではさまざまなことが起こります。互いに衝突して排除し合うこともあれば、うまく適合して同化していくこともあります。同化するといっても、もとのまま導入されていくわけではありません。そこには、受け入れる側の事情・環境に応じて何らかの変容が生じます。言い換えれば一種の「検閲」が起き、受け入れ側の道理に合うように「翻訳」されるわけです。

本授業では春学期に引き続き、異文化接触の「現場」を観察しながら、そうした文化的「検閲」や「翻訳」の実相を考えてみたいと思います。比較的身近でライトなトピックもあれば、深刻で重たいテーマもありますが、どちらも文化の「共生」を考察するうえで欠かせないものです。
到達目標 @ 知識・技能の観点
・授業内容をしっかり理解できている
A 主体的な態度の観点
・テーマごとに示される関係文献を自分なりの視点から読むことができる
講義計画 1. 授業をはじめるにあたって/近代日本の食文化@〜日本の肉食文化〜
 この授業の目的とねらい 授業の進めかた 成績評価について 授業上の注意 / 導入として:食文化と「異文化接触」 「肉食」文化の変遷 「和食」と「洋食」

2. 近代日本の食文化A〜舌はつくられる〜
 国民食 ラーメンは国民食? アメリカの小麦戦略 学校給食とパン 「粉もん」文化と政治

3. 食と政治、食の世界化
 食の二極分化 グローバリゼーションと自国食文化 ナチスと「食」の政治学 フランス料理の威光 レストラン文化 料理ジャーナリズム 料理の世界化

4. 象徴の果実@〜リンゴ〜
 有名なリンゴたち ギリシャ・ローマ時代のリンゴ 禁断の果実 「禁断の果実」はリンゴなのか? 物語のなかのリンゴ

5. 象徴の果実A〜モモ〜
 『古事記』とモモ 中国のモモ 蟠桃会 神聖な木 モモと日本の風習 桃太郎説話とその源流 モモの解釈

6. 贈与と交換の文化@〜贈答儀礼を考える〜
 贈与について 贈答の習俗 互酬性の構造 贈与と交換 なにを贈るか 食べ物を贈る 

7. 贈与と交換の文化A〜贈答の比較文化論〜
 みやげの文化 金銭の贈与 プレゼント文化 無償の贈与 日本型贈答の特徴 現世利益と来世利益

8. 前半の総括:第1回授業内テスト

9. 現代の結婚事情と人口問題@〜現状の把握〜
 生涯未婚率 2020/2030年問題 出生率と高齢化 結婚願望と独身 「婚活」の背景

10. 現代の結婚事情と人口問題A〜文化的問題として〜
 日本の家族状況 結婚・同棲・未婚 格差社会 日本の相対的貧困率 日本とフランスの婚姻推移 離婚観と家族観 「おひとりさま」

11.  光と闇のシンボリズム@〜光への感性とその精神史〜
 季節の捉えかた 光の闇 冬至祭 「光あれ」 教会と寺院の光と闇 闇を制する 光による支配 進歩の象徴
 
12. 光と闇のシンボリズムA〜文明と照明〜
 明るさの捉えかた 「暗さ」を楽しむ 照明と文化 「炎」へのノスタルジー エコロジーと光 光の世紀 近代商業と照明

13. 近代のファッション〜拘束と解放〜
 革命と衣服の近代 マリー・アントワネットのファッション シュミーズ・ドレス おしゃれの民主化 男性服のモード 女性モードの変遷 クリノリンとコルセット 拘束から解放へ(ポワレとシャネル)

14. 髪のモードと色彩
 髪の象徴性 魔性の髪 短髪と長髪 毛髪のジェンダー 髪色と社会 「赤毛」という主題 赤毛とブロンド 赤毛の色彩的位置づけ 赤毛の復権

15. 後半の総括:第2回授業内テスト

 なお、授業の進捗状況等の理由で、順序や内容に変更を加えることもありうる。

授業科目名 異文化接触論b(2組)
授業形態 秋学期
担任者名 舩津 景子
講義概要 本講義では、ドイツにおける文化的諸相を、民話、芸術、社会、日常生活など幅広い分野から概観します。ヨーロッパ・ドイツの歴史、思想、社会的背景を踏まえ、特色ある文化の成り立ちを明らかにします。ときおり日本の文化と比較しながら講義を進めます。異文化における多様な考え方に触れ、あるモノや事象がなぜその国で発展することができたのかを考察します。
到達目標 @知識・技能の観点
ドイツの社会・文化・歴史・言語に関する基礎的な知識を習得する。
A思考力・判断力・表現力等の能力の観点
ドイツの様々な事象を論理的に説明することができる。ドイツを軸に異文化の視点を養うことで、日本を相対的に見て比較し分析することができる。
B主体的な態度の観点
多角的な視点をもって、様々な文化・社会での現象を考察できる。
講義計画 講義は以下のテーマを扱う予定です。

第1回〜3回
 メルヘンと伝説の世界:森と樹木信仰、ケルン大聖堂、グリム・メルヘンと日本の昔話の比較
第4回〜5回
 祭りと習俗:クリスマス、カーニヴァル、ヴァルプルギスの夜祭
第6回
 ドイツ語:ドイツ語の歴史、ドイツ語の特徴
第7回
 教会と健康:キリスト教、修道院、伝統医療
第8回〜9回
 ドイツ製品:マイスター制度、バウハウス、車、生活用品
第10〜11回
 東西ドイツの歴史:ベルリンの壁、東ドイツの文化、映画鑑賞
第12回〜13回
 ドイツ人気質:秩序と義務、衛生観
第14回
 ドイツの多文化社会:中世都市の成立、市壁、移民、イスラーム
第15回
 到達度の確認(筆記による学力確認)

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風俗文化史

授業科目名 風俗文化史a(1組)
授業形態 春学期
担任者名 森 貴史
講義概要 授業タイトル:愛すべき物語と技巧たち

この授業では、さまざまな映像コンテンツにおける物語や技巧のありかたを、その背景となる社会・時代状況とともに分析するものです。それぞれの職人たちの工夫を読解しながら、映像を分析する視点を養成することを目指します。
到達目標 さまざまな映像を分析する観点を涵養すること
講義計画 以下が毎回の分析対象です。

@ 導入と概論:アルプスの少女ハイジと時代背景
A スターウォーズ:アメリカニズムとフォースの世界
B ブレードランナーと攻殻機動隊:近未来のリアルと電脳世界
C イニシエーションラブ:ストーリーテリングの作法とトリック
D デッドプール:第4の壁とメタフィクション
E 仮面ライダー:第1話とヒーロー誕生の原点と路線変更
F 仮面ライダー龍騎:3つの最終回と結末
G 燃えよドラゴン:ブルース・リーの思想と実践
H ワンス・アポン・ア・タイム・イン・チャイナと酔拳:実在した英雄の黄飛鴻(ウォン・フェイフォン)を描く
I ペルソナ3:ゲームの物語とシステムをアニメにする
J プラネテスとゼログラビティ:宇宙空間のリアルと描写
K メッセージとインターステラ―:相対性理論の実写映画化
L 機動戦士ガンダム00:連結する3つのラストエピソード
M 007とキングスマン:英国紳士エージェントの様式美
N 授業内平常試験

授業科目名 風俗文化史a(2組)
授業形態 春学期
担任者名 吉田 耕太郎
講義概要 江戸時代から明治時代への移行を、私たちは、日本の近代化の出発点と理解していますが、ヨーロッパの歴史にたってみると、日本の江戸時代にあたる18世紀を、近代社会の萌芽の時代つまり近代化のはじまる時期と考えることもできます。この授業では、この近代化がすすめられた18世紀のヨーロッパ(とりわけドイツ)の社会と文化を、複数の切り口から紹介します。近代化の出発点である18世紀という時代に、ヨーロッパの人々は、自分たちの文化をどのようなものとして理解してきたのか、そして自分たちをどのように表象してきたのか。上記のような問題意識をもって、18世紀の社会と文化へとさかのぼってみます。なお授業の内容は、受講生からの質問等を反映して、変更することもあります。
到達目標 @知識・技能の観点

授業では文字資料(文学作品)ならびに音響資料・図像資料・映像資料(DVDなど)を活用します。授業では、解釈のポイントを紹介しますが、参加者自身が積極的に作品解釈に参加してもらうことが目標となります。

A思考力・判断力・表現力等の能力の観点

本授業でおこなう作品解釈は、18世紀のヨーロッパという過去の異文化を理解する試みですが、過去の異文化を知ろうとすることは、現在のヨーロッパを理解するための前提の知識を獲得することでもあります。そしてまた、過去の異文化を知ることは、おのずと「今」の日本の社会や文化との違いに気がつくことも意味しています。「今」の日本の社会や文化から一定の距離をとることができる批判的な眼差しを獲得することも本授業の重要な到達目標となります。

B主体的な態度の観点

なお授業では、各回のおおまかな流れとキーワードを記したレジュメを配付します。授業中の板書は、最低限の情報のみです。毎回の授業の終わりには、ミニッツペーパーへの記述課題に取り組んでもらいます。主体的な授業参加が求められる授業です。
講義計画 第1回 イントロダクション I
第2回 イントロダクション II
第3回 ヨーロッパの自己理解(1):ヨーロッパの安定と東洋趣味
第4回 ヨーロッパの自己理解(2):ヨーロッパの安定と東洋趣味
第5回 ヨーロッパの自己理解(3):トルコ趣味
第6回 ヨーロッパの自己理解(4):高貴な野蛮人
第7回 ヨーロッパ社会(1):神聖ローマ帝国と身分制
第8回 ヨーロッパ社会(2):君主制社会
第9回 ヨーロッパ社会(3):君主の描かれ方
第10回 ヨーロッパ社会(4):君主の描かれ方2
第12回 文学作品の約束事(悲劇、喜劇)
第13回 市民社会(1): 芸術作品における市民の描かれ方 I
第14回 市民社会(2): 芸術作品における市民の描かれ方 I
第15回 市民社会(3): まとめ

授業科目名 風俗文化史b(1組)
授業形態 秋学期
担任者名 溝井 裕一
講義概要 本講義のテーマは「奇想の文化史」です。むかしから西洋には、奇妙にみえる考え方や、文化現象が存在してきました。

たとえば魔法信仰、宇宙人をめぐる騒動、誇大妄想としか思えない都市計画などがあります。

これらは、「くだらないこと」として切り捨てられるかもしれません。しかしその内容を、各時代の社会のありかたと結びつけてみていくと、驚くべき発見の連続です。

結局、今の目で見たら「奇妙なこと」であっても、それらは過去の人びとの世界観や思考パターンと結びついていました。それを知ることは、異文化理解につながると同時に、われわれ自身の考えかたをかえりみることにもつながります。また最後の講義では、西洋人だけでなく、日本人にも直接かかわる問題をとりあげます。

奇妙奇天烈・摩訶不思議な世界へ旅立つことにしましょう。

【*】平常授業内試験だけでなく、授業毎に提出するミニッツペーパーが成績に大きく関わります。出席するだけで点数となる、いわゆる「出席点」はつきませんので、ご注意ください。
到達目標 @知識・技能の観点
西洋文化における奇妙な世界観や表象を通じて、文化の多様性を学ぶ
A思考力・判断力・表現力等の能力の観点
異文化理解の方法について考えるとともに、みずからの価値観をかえりみることを身につける
B主体的な態度の観点
まじめに授業参加するだけでなく、考察を発展させる力を養う
講義計画 第1週 「グリーンマン」の謎
 中世教会の異様な彫刻
 植物にとりつかれる恐怖
 グリーンマンと中世の森

第2〜3週 グリム童話〜性愛と死の物語
 メルヒェン集の誕生
 カットされた性愛描写と19世紀社会
 残酷描写に秘められた古代死生観

第4週 魔法をめぐるメルヒェンと現実
 伝承に登場する魔法の特徴
 魔法信仰は実在した?
 魔女狩りの流行と終焉

第5週 ツタンカーメン発掘騒動
 『ハムナプトラ』の舞台裏
 古代遺跡をめぐる英仏の争い
 「ツタンカーメンの呪い」とは何だったのか

第6〜7週 宇宙からの来訪者〜新たなる神話の系譜
 UFO 秘密兵器か宇宙船か
 宇宙人神話と現代人の不安
 「神話」から「パロディ」へ

第8週 非日常空間の構築@〜ヴェルサイユ宮殿
 ルイ14世と幼少時代のトラウマ
 舞台装置としての建築と庭園
 演出された「偉大な王」

第9週 非日常空間の構築A〜南ドイツの「奇城」
 バイエルン王ルートヴィヒ2世
 中世騎士物語にあこがれて
 テーマパークとしての城

第10週 非日常空間の構築B〜ディズニーランドの誕生
 ウォルト・ディズニーと長編映画
 2次元から3次元へ
 ディズニーランドの構造を分析する

第11〜12週 狂気の都市ゲルマニア
 ヒトラーが夢見た「千年王国」の首都
 現存する遺跡をたずねて
 「ゲルマニア」のモデルはどこにある?

第13〜14週 シミュラークルの反乱
 SFスリラー『ウエストワールド』を分析する
 シミュラークルであふれた世界
 「オリジナルの死」はすぐそこに

第15週 総括

【*】なお、授業の進行により、一部内容を変更することもあります。

授業科目名 風俗文化史b(2組)
授業形態 秋学期
担任者名 吉田 耕太郎
講義概要 江戸時代から明治時代への移行を、私たちは、日本の近代化の出発点と理解していますが、ヨーロッパの歴史にたってみると、日本の江戸時代にあたる18世紀を、近代社会の萌芽の時代つまり近代化のはじまる時期と考えることもできます。この授業では、この近代化がすすめられた18世紀のヨーロッパ(とりわけドイツ)の社会と文化を、複数の切り口から紹介します。近代化の出発点である18世紀という時代に、ヨーロッパの人々は、自分たちの文化をどのようなものとして理解してきたのか、そして自分たちをどのように表象してきたのか。上記のような問題意識をもって、18世紀の社会と文化へとさかのぼってみます。なお授業の内容は、受講生からの質問等を反映して、変更することもあります。
到達目標 @知識・技能の観点

授業では文字資料(文学作品)ならびに音響資料・図像資料・映像資料(DVDなど)を活用します。授業では、解釈のポイントを紹介しますが、参加者自身が積極的に作品解釈に参加してもらうことが目標となります。

A思考力・判断力・表現力等の能力の観点

本授業でおこなう作品解釈は、18世紀のヨーロッパという過去の異文化を理解する試みですが、過去の異文化を知ろうとすることは、現在のヨーロッパを理解するための前提の知識を獲得することでもあります。そしてまた、過去の異文化を知ることは、おのずと「今」の日本の社会や文化との違いに気がつくことも意味しています。「今」の日本の社会や文化から一定の距離をとることができる批判的な眼差しを獲得することも本授業の重要な到達目標となります。

B主体的な態度の観点

なお授業では、各回のおおまかな流れとキーワードを記したレジュメを配付します。授業中の板書は、最低限の情報のみです。毎回の授業の終わりには、ミニッツペーパーへの記述課題に取り組んでもらいます。主体的な授業参加が求められる授業です。
講義計画 第1回 イントロダクション I
第2回 イントロダクション II
第3回 18世紀のヨーロッパとヨーロッパの自己イメージ
第4回 市民社会(1): 恋愛・結婚
第5回 市民社会(2): キリスト教批判
第6回 市民社会(3): キリスト教批判
第7回 グランドツアーとイタリア I
第8回 グランドツアーとイタリア II
第9回 仮装文化
第10回 ユートピアと異世界 自然人の表象
第11回 市民社会(4): フリーメーソン
第12回 市民社会(5): 自由と義務1
第13回 市民社会(6): 自由と義務 2
第14回 まとめとして:啓蒙主義の旧世界批判
第15回 総括

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文化史に親しもう

授業科目名 文化史に親しもう
授業形態 春学期
担任者名 浜本隆三
講義概要 日本国憲法の第25条では、「すべての国民は健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有する」と定められています。健康な生活は容易に想像できますが、「文化的」な生活とはどのようなものでしょうか。「文化」とは健康と等しく国が保障する生活のきわめて重要な要素でありながら、その内容は判然としません。

本講では、私たちの生活にあふれるさまざまな「文化」を見出し、それについて学術的に捉え、考える方法を学びます。「文化」が成立する背景について掘り下げると、「文化」はさまざまな力学関係を内包しながら成立していることに気づかされます。講義を通して、対象を独自の視点と思考で捉え直し、考察する力を養います。

授業では、「モノの文化史」「ヒトの文化史」「社会集団の文化史」「概念の文化史」に分けて、担当者が翻訳に携わった事例を紹介しつつ、文化史について学んでいきます。最後に、受講生が各自で「文化史の種」を見つけて、発表してもらいます(登録人数によってはグループでのプレゼンになります)。
到達目標 @知識・技能の観点
 文化史についての基礎的な知識を身につける。
A思考力・判断力・表現力等の能力の観点
 文化史のものの見方を学び、学生自らが文化史のものの見方を実践する力を身につける。
B主体的な態度の観点
 表層の情報に囚われず、独自の視点と思考で対象を捉え直し、考察する力を身につける。
講義計画 第1回 授業内容の説明:「文化」と「文化史」について考える
第2回 アメリカの時代背景と文化思潮
第3回 モノの文化史:魔性の酒「アブサン」
第4回 モノの文化史:機内食
第5回 ヒトの文化史:スチュワーデス
第6回 ヒトの文化史:スチュワーデス
第7回 ヒトの文化史:ウイスキーと女性たち
第8回 社会集団の文化史:秘密結社とKKK
第9回 社会集団の文化史:秘密結社とKKK
第10回 概念の文化史:オーガニック
第11回 映像資料@
第12回 映像資料A
第13回 プレゼン準備
第14回 プレゼンテーション@
第15回 プレゼンテーションA

授業科目名 文化史に親しもう
授業形態 秋学期
担任者名 浜本 隆三
講義概要 日本国憲法の第25条では、「すべての国民は健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有する」と定められています。健康な生活は容易に想像できますが、「文化的」な生活とはどのようなものでしょうか。「文化」とは健康と等しく国が保障する生活のきわめて重要な要素でありながら、その内容は判然としません。

本講では、私たちの生活にあふれるさまざまな「文化」を見出し、それについて学術的に捉え、考える方法を学びます。「文化」が成立する背景について掘り下げると、「文化」はさまざまな力学関係を内包しながら成立していることに気づかされます。講義を通して、対象を独自の視点と思考で捉え直し、考察する力を養います。

授業では、「モノの文化史」「ヒトの文化史」「社会集団の文化史」「概念の文化史」に分けて、担当者が翻訳に携わった事例を紹介しつつ、文化史について学んでいきます。最後に、受講生が各自で「文化史の種」を見つけて、発表してもらいます(登録人数によってはグループでのプレゼンになります)。
到達目標 @知識・技能の観点
 文化史についての基礎的な知識を身につける。
A思考力・判断力・表現力等の能力の観点
 文化史のものの見方を学び、学生自らが文化史のものの見方を実践する力を身につける。
B主体的な態度の観点
 表層の情報に囚われず、独自の視点と思考で対象を捉え直し、考察する力を身につける。
講義計画 第1回 授業内容の説明:「文化」と「文化史」について考える
第2回 アメリカの時代背景と文化思潮
第3回 モノの文化史:魔性の酒「アブサン」
第4回 モノの文化史:機内食
第5回 ヒトの文化史:スチュワーデス
第6回 ヒトの文化史:スチュワーデス
第7回 ヒトの文化史:ウイスキーと女性たち
第8回 社会集団の文化史:秘密結社とKKK
第9回 社会集団の文化史:秘密結社とKKK
第10回 概念の文化史:オーガニック
第11回 映像資料@
第12回 映像資料A
第13回 プレゼン準備
第14回 プレゼンテーション@
第15回 プレゼンテーションA

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文化共生学専門研究

授業科目名 文化共生学専門研究a
授業形態 春学期
担任者名 柏木 治
講義概要 この授業では、わたしたちの身のまわりからいくつかトピックを選んで、受講生と一緒に考えていきます。基本は講義ですが、ときどきみなさんの意見や体験を聞いたりする機会を設けることもあります。今期は、「都市の景観と文化」、「歌うことの文化」、「ショーと異文化」をとりあげます。

まず「都市」について。ヨーロッパの近代都市とアジアのそれは、その成り立ちにおいても視覚的景観においてもおおきく異なります。そこには歴史が深く刻印されていますが、これを比較・分析していくことで、都市に対する文化的位置づけやそこに根ざした思想を読み取ることができるはずです。ヨーロッパの都市を散策する気分で進めていきたいと思います。
 「歌」は文化の具体的な発現であると同時に、校歌や国歌や社歌のように、特定の集団の「しるし」となるものでもあります。歌や歌うことに人びとはどのような意味をもたせてきたのか――いくつかの側面をとりあげて考察します。日本人の感性に根差した「音」の諸相についても検討します。

最後に「ショー」。人類の歴史には古くから多くの「みせもの」がありますが、「みせもの」と「異文化」は切っても切れない関係にあります。授業では、人間がこれまでどのような「ショー」をおこなってきたか、そしてそこに「異文化」はどのように関わってきたかについて、「共生」のありかたを模索しながら考えたいと思います。

扱う領域が広範なため、授業期間中に2回授業内テストを行います。学期末に1回だけ試験を実施するよりも、2回に分けたほうがみなさんにとって準備がしやすいと考えるからです。
到達目標 @知識・技能の観点
・とりあげるテーマに関する専門的な知識を身につける
・示される研究アプローチを理解する
A思考力・判断力・表現力等の能力の観点
・講義された内容を適切に要約することができる
B主体的な態度の観点
・講義内容をもとに、扱われたテーマを主体的に調査し展開することができる
講義計画 1. 授業のねらいと進め方 全体のガイダンス
 授業運営について 試験と評価 とりあげるテーマ 次回からのテーマに関する予備授業 景観について

2. 「都市景観」〜アジアとヨーロッパ〜
 秋葉原と道頓堀の光景 アジア的都市の特徴 日本の街並み ヨーロッパの街並み パリを歩く 「部分」と「全体」 日本人的空間認識

3. 中世都市からバロック都市へ
 ヨーロッパの中世都市 中世から近代への転換 イタリアの広場を歩く バロック都市とは 絶対王政と首都パリ パリの景観を解剖する

4. 日本の近代と都市計画
 バロック都市の世界伝播 田園都市計画 明治新政府と首都東京 銀座煉瓦街 欧化政策と和洋折衷 日本のバロック都市計画 官庁集中計画 

5. 都市景観の東西と日本人的感性
 ローマを歩く 都市を「見る」という感性 都市景観とナショナリズム 空間認識の文化 「床」と「柱」がつくる空間 「壁」がつくる空間 外からみる・内からみる 

6. 音楽と「近代」〜総論的に〜
 クラシック音楽はいつから 聴衆の誕生 近代とクラシック音楽の関係 近代国家と音楽 『唱歌集』 音楽と学校教育 「仰げば尊し」 ナチスと音楽 「第九」

7. ヨーロッパ近代と合唱
 ドイツ合唱運動 リーダーターフェルとリーダークランツ 合唱と政治運動 ドイツ合唱同盟 「男らしさ」の神話 歌うことの威力 

8. 前半の総括:第1回授業内テスト

9. オペラについて
 バロック・オペラとその特徴 オペラ・セリアとオペラ・ブッファ 市民オペラへ 国民オペラ ヴェルディとワグナー オペラの翳り

10. 西洋オペラから大衆歌劇「宝塚」へ
 明治の音楽状況 日本人による西洋音楽活動 国民歌劇運動 和洋折衷派と歌劇の大衆化 宝塚歌劇と小林一三 直輸入から白井レヴューへ
 
11. 歌謡曲という日本文化
 レコード歌謡の誕生 洋楽と歌謡曲 外資系レコード会社 「演歌」とは 昭和モダンと歌謡曲 戦後歌謡の変遷 ビートルズの衝撃 対抗文化としての演歌 Jポップへ

12. 演じられる人種@〜白人が演じる黒人〜
 『國民の創生』から ミンストレル・ショー その歴史的背 ジム・クロウとジップ・クーン 「他者」を演じること 黒人性と白人性 19世紀アメリカの文化状況

13. 演じられる人種A〜白人が演じる東洋人〜
 ハリウッドの日本人スター 演じられる「日本人」 ジャポニスム 東洋人の表象 "MIKADO"の俳優たち 人種的ステレオタイプ 差別的まなざし 

14. 欧米の映像とアラブの表象
 映画・ショーのなかのアラブ 『アラビアン・ナイト』のアラジン アラブ化される女性 欧米化される主人公 引用される「アラブ世界」 映画による文化戦略 文化の翻訳とは

15. 総括:第2回授業内テスト

 授業の進捗状況等により、順序や内容が若干変更されることもありうる。

授業科目名 文化共生学専門研究b
授業形態 秋学期
担任者名 柏木 治
講義概要 この授業では、わたしたちの身のまわりからいくつかトピックを選んで、受講生と一緒に考えていきます。基本は講義ですが、ときどきみなさんの意見や体験を聞いたりする機会を設けることもあります。

今期取りあげるトピックは、「花と動物」「葬送の儀礼」「エチケット」「化粧」「巡礼」「旅行文化」などです。いずれもわれわれの生活の身近なところにあるものばかり。それぞれについて原則として数回ずつ講義を行い、トピックに応じて比較文化論的に、あるいは異文化接触論的にアプローチしていく予定です。

扱う領域が広範なため、授業期間中に2回授業内テストを行います。学期末に1回だけ試験を実施するよりも、2回に分けたほうがみなさんにとって準備がしやすいと考えるからです。
到達目標 @知識・技能の観点
・とりあげるテーマに関する専門的な知識を身につける
・示される研究アプローチを理解する
A思考力・判断力・表現力等の能力の観点
・講義された内容を適切に要約することができる
B主体的な態度の観点
・講義内容をもとに、扱われたテーマを主体的に調査し展開することができる
講義計画 1. 授業のねらいと進め方/ 導入授業
 全体のガイダンス 成績評価について 参考文献など / 樹木の象徴性 花はいつから絵画の対象となったか 花の象徴的意味 日本の花 花に対する美意識 花を贈る文化

2. 動物の象徴とイメージ
 人間世界の動物 動物との距離 ヨーロッパのオオカミ 狼男 ジェヴォーダンの野獣 日本のオオカミ ライオンと熊 象徴的意味の変化

3. 葬送の儀礼〜墓を旅する〜
 霊柩列車 都市化と野辺送り 日本の死穢思想 墓所の変遷(ヨーロッパ) 神聖なる場所 腐敗観念と衛生観念 啓蒙思想と墓 公共墓地の建設

4. 「死」の表象〜骨と髑髏〜
 九相図 「骨」の文化的位置づけ 骨と髑髏のヨーロッパ 「三人の生者と三人の死者」 死の舞踏 トランジ 死者の表象と文化

5. エチケットという文化
 礼儀作法はなぜうまれるのか ルネサンス時代の食事 宮廷文化と作法 ディスタンクシオン 礼儀と文明 階級と作法 革命と礼儀作法 アンチ=礼儀作法 市民社会とエチケット
 
6. 喫煙とエチケット〜事例研究〜
 タバコの移入 タバコと作法 冷たいタバコと熱いタバコ 市民社会とタバコのエチケット 「タバコを吸う女」 タバコとジェンダー シガレットの普及
 
7. 色彩とジェンダー・エチケット
 中世と黒の流行 宗教改革と色 色で見るカトリックとプロテスタント 無彩色の流行 濃い青 宮廷文化と色彩 階級と衣服色 労働者の色
 
8. 前半の総括:第1回授業内テスト

9. 動物を飼い馴らす〜虐待か共生か〜
 ヴェルサイユのメナージェリ 近代的動物園の誕生と動物思想 動物愛護思想の誕生と展開 動物愛護からペット飼育へ ペットオークション

10. 化粧と美容整形から
 「美白」という思想 肌の美学 ガングロの衝撃 日本人の化粧意識 化粧・美容整形と自己肯定 「人並」をもとめて ナルキッソスたちの現代

11. キリスト教聖地の巡礼
 さまざまな旅の種類 巡礼となにか キリスト教と歴史的聖地 巡礼の近代 ルルド 傷病者の聖地 カトリックとプロテスタント 聖地の観光化

12. 日本の巡礼
 お伊勢参り 「おかげまいり」と江戸の旅文化 直線的巡礼と曲線的巡礼 巡礼の快楽 みやげ文化の発達 伊勢参りと日本型観光文化

13. 近代の観光旅行と個人旅行
 トーマス・クック マス・ツーリズム ガイドブックの発達 日本人と「海外」 個人旅行の系譜 若者と旅行 節約旅行の原型 『地球の歩き方』とカタログ型ガイドブック

14. グランド・ツアーと修学旅行
 グランド・ツアーとは 大陸旅行の効用 ピクチャレスク旅行 自然に対する感性の変化 古代趣味 修学旅行の起源 教育制度とのかかわり 国民意識の涵養

15. 総括:第2回授業内テスト

授業の進捗状況等により、順序や内容が変更されることもありうる。

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ジェンダー文化論

授業科目名 ジェンダー文化論a
授業形態 春学期
担任者名 舩津 景子
講義概要 本講義では、社会的・文化的に形成された性差であるジェンダーの視点に立って、ヨーロッパの社会や文化の諸相を概観します。まずヨーロッパにおける男性観・女性観を歴史的に振り返ります。次にそれを土台として、時代と共に表象されてきたジェンダーの事例を主にドイツ、フランス、イギリスの社会、生活文化、芸術、メディアなどから取り上げ、日本と比較しながら講義を進めます。
到達目標 @知識・技能の観点
ジェンダーの概念を身につけ、ジェンダーと文化・社会の諸問題の関わりについて理解する。
A思考力・判断力・表現力等の能力の観点
ジェンダーの諸問題が成立する要因とその歴史的過程を説明することができる。
B主体的な態度の観点
ジェンダーの観点をもって日常的な問題を捉え直し、自らの考えを述べることができる。
講義計画 講義は以下のテーマを扱う予定です。

第1〜3回 ヨーロッパ史におけるジェンダー
第4回 グリム・メルヘンにおける男女観
第5回 祭りと習俗におけるジェンダー
第6回 芸術と裸体
第7回 習い事の変遷
第8回 衣服とジェンダー
第9回 スポーツ文化からみた男らしさ
第10回 女性雑誌とモダンガール
第11回 踊りとジェンダー 鑑賞:ドイツの舞踏家 ピナ・バウシュ
第12回 労働とジェンダー
第13回 色とジェンダー
第14回 メディアとジェンダー
第15回 到達度の確認(筆記による学力確認)

(場合によっては順序が前後することがあります)

授業科目名 ジェンダー文化論b
授業形態 秋学期
担任者名 舩津 景子
講義概要 本講義では、社会的・文化的に形成された性差であるジェンダーの視点に立って、ヨーロッパの社会や文化の諸相を概観します。まず宗教における男性観・女性観を歴史的に振り返ります。次に時代と共に表象されてきたジェンダーの事例を主にドイツ、フランス、イギリスの社会、生活文化、芸術、メディアなどから取り上げ、日本と比較しながら講義を進めます。
到達目標 ・ジェンダーの歴史と文化についての知識を修得する。
・ヨーロッパにおけるジェンダー観を通して、日本社会で当たり前だとされている事象に対し新たな視点で考える力を身につける。
講義計画 講義は以下のテーマを扱う予定です。

第1回〜3回 宗教とジェンダー
第4回 ヨーロッパの結婚事情
第5回 出産と子供観の変容1
第6回 出産と子供観の変容2
第7回 老いとジェンダー1
第8回 老いとジェンダー2
第9回 五感の表象:音楽鑑賞
第10回 病と性差
第11回 タバコとイメージ
第12回 セクシュアル・マイノリティの社会1
第13回 セクシュアル・マイノリティの社会2
第14回 食とジェンダー
第15回 到達度の確認(筆記による学力確認)

(場合によっては順序が前後することがあります)

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文化共生学特殊講義

授業科目名 文化共生学特殊講義a
授業形態 春学期
担任者名 矢野原 佑史
講義概要 各回の授業で「文化」と「共生」をキーワードにしたテーマを設け、多文化社会での共生、人類の進化・適応と生物多様性などに関連する諸問題について具体的な事例をもとに紹介する。人類学的視点のほか、地球環境問題を含む同時代的課題について言及しながら、受講者にはワークショップを通じて「自分ごと」としてて諸問題について考えてもらう。
到達目標 @知識・技能の観点
人文学の各専門分野の知識を体系的に身につける。
A思考力・判断力・表現力等の能力の観点
自らの思考や経験を通じて的確に表現することができる。
B主体的な態度の観点文化や社会の多様性を理解し、他者とのコミュニケーションを通じて自分の考えを伝えることができる。
講義計画 1. イントロダクション
2. 人類の進化史と人種・民族・性
3. 先住民と少数民族@
 アフリカ狩猟採集民の暮らしと文化
4. 先住民と少数民族A
 オーストラリア先住民の暮らしと文化
5. 都市部における共生 
6. 紛争と協調
7. 地球環境からみる他種との共生
8. 生物多様性と保全
9. 海外からみた日本文化
10. 海外からみた日本のサブ・カルチャー
11. 海外からみた日本の食文化
12. 海外からみた日本の音文化
13. 学生発表@
14. 学生発表A
15. 授業のまとめ


授業科目名 文化共生学特殊講義b
授業形態 秋学期
担任者名 矢野原 佑史
講義概要 各回の授業で「文化」と「共生」をキーワードにしたテーマを設け、衣・食・住・音とグローバリゼーションに関連する諸問題について具体的な事例をもとに紹介する。 人類学的視点のほか、地球環境問題を含む同時代的課題について言及しながら、受講者にはワークショップを通じて「自分ごと」としてて諸問題について考えてもらう。
*春学期の「文化共生学特殊講義a」とセットで受講するのも良い。
到達目標 @知識・技能の観点
人文学の各専門分野の知識を体系的に身につける。
A思考力・判断力・表現力等の能力の観点
自らの思考や経験を通じて的確に表現することができる。
B主体的な態度の観点
文化や社会の多様性を理解し、他者とのコミュニケーションを通じて自分の考えを伝えることができる。
講義計画 1. イントロダクション
2. 衣服の誕生からファッションへ
3. 服飾のグローバリゼーション
4. 食をめぐる文化と共生@
5. 食をめぐる文化と共生A
6. アフリカの食と文化
7.アフリカ狩猟採集民の食と文化
8. 嗜好品文化とグローバリゼーション
9. 定住と遊動
10. 音楽と世界@
11. 音楽と世界A
12. グローバリゼーションと生業
13. 学生発表@
14. 学生発表A
15. 授業のまとめ

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西アジアの言語(トルコ語)

授業科目名 西アジアの言語1(トルコ語)
授業形態 春学期
担任者名 澤井一彰
講義概要 この授業は、現代トルコ語(以下、トルコ語)の読解ができるようになるために、基本的な文法を学習していくためのものです。

トルコ共和国の公用語であるトルコ語は、東は新疆ウイグル自治区から西はヨーロッパにおけるトルコ系移民に至るまで非常に広い地域において、多くの人々によって使用されている「テュルク系諸語」のなかの主要な言語です。文法的には中央アジアの諸言語とも、語彙としてはアラビア語やペルシア語とも深いつながりがあるため、そうした言葉をよりよく理解するためにも有用です。

まったくの初心者、初学者であっても、ABCから始めますので問題はありません。また、かりに履修者がすでにトルコ語の基礎を習得している人だけであれば、参加者が読みたい文献を一緒に読んでいくという内容になる可能性もあります。
到達目標 @知識・技能の観点
 トルコ語の基礎的な文法を理解し、語彙を習得する。
A思考力・判断力・表現力等の能力の観点
 トルコ語を用いた表現力を身につけ、簡単な挨拶ができるようになる。
B主体的な態度の観点
 主体的にトルコ語の習得に取り組み、簡単な読み物を辞書を使用して自ら読解できるようになる。
講義計画 第1回 イントロダクション
第2回〜第14回 トルコ語文法の基礎
第15回 総括と授業内試験


授業科目名 西アジアの言語2(トルコ語)
授業形態 秋学期
担任者名 澤井一彰
講義概要 この授業では、春学期に開講される西アジアの言語1(トルコ語)の内容を踏まえて、現代トルコ語(以下、トルコ語)の読解ができるようになることを到達目標とします。ただし、かりに春学期からの継続履修者がいない場合は、春学期と同様に基礎的な文法をABCから教授することになります。

トルコ共和国の公用語であるトルコ語は、東は新疆ウイグル自治区から西はヨーロッパにおけるトルコ系移民に至るまで非常に広い地域において、多くの人々によって使用されている「テュルク系諸語」のなかの主要な言語です。文法的には中央アジアの諸言語とも、語彙としてはアラビア語やペルシア語とも深いつながりがありるため、そうした言葉をよりよく理解するためにも有用です。

授業では、西アジアの言語1(トルコ語)で学習した文法をおさらいしつつ、参加者と相談してテキストを決定し、簡単な読み物を辞書を引きながら読めるようにすることが当面の目標になります。また、かりに履修者がすでにトルコ語の基礎を習得している人だけであれば、参加者が読みたい文献を一緒に読んでいくという内容になる可能性もあります。
到達目標 @知識・技能の観点
 トルコ語の基礎的な文法を理解し、語彙を習得する。
A思考力・判断力・表現力等の能力の観点
 トルコ語を用いた表現力を身につけ、簡単な挨拶ができるようになる。
B主体的な態度の観点
 主体的にトルコ語の習得に取り組み、簡単な読み物を辞書を使用して自ら読解できるようになる。
講義計画 第1回〜第5回 トルコ語文法の復習
第6回〜第14回 テキストの講読
第15回 総括と授業内試験

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【大学院 授業科目】


M文化共生学研究 演習1、2

授業科目名 M文化共生学研究 演習1A
授業形態 春学期
担任者名 青木 敬
講義概要 この授業では、各学生の研究テーマをもとに発表(研究報告)および活発的な議論をおこないます。また、最後の授業には発表した内容をもとに、多数の文献(日本語と外国語)を総合し、レポートの形式でみずからの考えを展開してもらいます。
到達目標 ・調査方法の習得やさまざまな角度から問題提起ができること。
・文献を批判的に読むこと。
・総合する能力の習得。
講義計画 1:ガイダンス・自己紹介、研究テーマの紹介
2:文献収集の方法と先行研究の整理、議論の重要性
3:先行研究を批判的に読む
4〜14:研究報告(修士論文のテーマ)
15:総括(レポートの提出)

授業科目名 M文化共生学研究 演習1A
授業形態 春学期
担任者名 澤井 一彰
講義概要 この授業では、修士論文を作成するための執筆計画をたてるとともに、その計画にもとづいて論文の執筆に向けた指導を行います。

参加者の人数と各人の研究内容にもよりますが、修士論文の内容についての研究報告を行ってもらうほか、それぞれの研究内容に関連する外国語の文献を読むことが授業の中心になるだろうと考えています。

初回は、参加者に修士論文で取り扱いたいと考えている研究の内容について報告してもらいますので、事前に準備を行うようにしてください。その報告にもとづいて、読むべき外国語文献を決定します。
到達目標 @知識・技能の観点
 修士論文の枠組みを構成する目次と参考文献リストを作成することができる。
A思考力・判断力・表現力等の能力の観点
 修士論文の全体像を決定することができる。
B主体的な態度の観点
 参考文献リストに基づいて、主体的に資料を調査・収集することができる。

講義計画 第1回:ガイダンス(参加者による研究内容の報告と講読文献の決定)
第2〜14回:修士論文の経過報告と外国語文献の講読
第15回:秋学期に向けての課題

授業科目名 M文化共生学研究 演習1A
授業形態 春学期
担任者名 溝井 裕一
講義概要 この授業では、研究者となるのに必要な、資料収集の方法、調べかた、まとめかたを指導します。

さらに、修士論文のテーマを絞り込んだり、先行研究を確認したりする作業をおこないます。

そのさい、出席者全員に、多数の【日本語文献】はもちろん、【外国語文献】(本ゼミではドイツ語あるいは英語)も読むよう指示します。外国語文献を読みこなす技術は、研究者になるために必須であり、「読めない」というのは言い訳になりません。

また、最後に6000字程度の小論文を書いてもらいます。
到達目標 @知識・技能の観点
研究の基本的技術の習得
A思考力・判断力・表現力等の能力の観点
収集した情報をもとに論理的な考察をおこなう技術の習得
B主体的な態度の観点
授業時間外にも研究・調査を実施

講義計画 第1週 ガイダンス
第2週 資料の収集方法、メモのとりかた、研究ノートの作成方法について
第3週 研究テーマの設定 先行研究の確認
第4〜13週 先行研究を読む
第14週 先行研究の内容をとりまとめ、小論文にして提出
第15週 総括

授業科目名 M文化共生学研究 演習1A
授業形態 春学期
担任者名 森 貴史
講義概要 演習タイトル:文学研究から文化研究へ
 
本演習の内容を単刀直入にいうと、文系大学院における文学研究の不人気さの原因を追究していく一方で、それでは、今後はどんな研究をしていくべきなのかを考えていこうとするものです。

それゆえ、同時代的に日本および世界の大学で文系の学部に所属する(あるいは所属していた)研究者のいくつかの著作を読んで、その研究の内容や視点の分析して発表してもらうといったゼミ形式をとります。

第1回目には、履修者全員にご自分の予定する研究内容と視点を、これまでの先行研究と関連づけて、ご説明いただきます。これによって、本授業で取り扱う著作をしぼる予定です。
到達目標 到達目標は、文献を精読できて、いささかなりとも、自分なりの研究の視点を確立し、研究領域について開拓できるようになることです。
講義計画 授業担当者が取り扱うべきだと考える研究者を、以下に適当に列挙します(順不同)。かれらの著作が本授業での、いわば研究対象で、このなかから、毎回の授業で発表してもらって、討論するという段取りにします。

@−A高山宏
B−C巽孝之
D−E富山太佳夫
F−G松浦久輝
H−I工藤庸子
J−K鹿島 茂
L−N種村季弘

授業科目名 M文化共生学研究 演習1B
授業形態 秋学期
担任者名 青木 敬
講義概要 この授業では、各学生の研究テーマをもとに発表(研究報告)および活発的な議論をおこないます。また、最後の授業には発表した内容をもとに、多数の文献(日本語と外国語)を総合し、レポートの形式でみずからの考えを展開してもらいます。
到達目標 ・調査方法の習得やさまざまな角度から問題提起ができること。
・文献を批判的に読むこと。
・総合する能力の習得。
講義計画 1:ガイダンス・自己紹介、研究テーマの紹介
2:先行研究の整理
3〜12:研究報告(修士論文のテーマ)
13〜14:レポート執筆と修正
15:総括(レポートの提出)

授業科目名 M文化共生学研究 演習1B
授業形態 秋学期
担任者名 澤井 一彰
講義概要 この授業では、修士論文を作成するための執筆計画をたてるとともに、その計画にもとづいて論文の執筆に向けた指導を行います。

参加者の人数と各人の研究内容にもよりますが、修士論文の内容についての研究報告を行ってもらうほか、それぞれの研究内容に関連する外国語の文献を読むことが授業の中心になるだろうと考えています。

初回は、参加者に修士論文で取り扱いたいと考えている研究の内容について報告してもらいますので、事前に準備を行うようにしてください。その報告にもとづいて、読むべき外国語文献を決定します。
到達目標 @知識・技能の観点
 修士論文の完成度をあげるために、資料を読解し、知識を蓄えることができる。
A思考力・判断力・表現力等の能力の観点
 修士論文の完成に向けて、資料を批判的に分析するとともに、表現力に磨きをかけることができる。
B主体的な態度の観点
 主体的な努力によって、修士論文を書き進めることができる。
講義計画 第1回:ガイダンス(参加者による研究内容の報告と講読文献の決定)
第2〜14回:修士論文の経過報告と外国語文献の講読
第15回:来年度に向けての課題

授業科目名 M文化共生学研究 演習1B
授業形態 秋学期
担任者名 溝井 裕一
講義概要 この授業では、修士論文の執筆計画にもとづき、文献を収集し、読んでいきます。

そのさい、前期同様、出席者全員に、【日本語文献】ならびに【外国語文献】(ドイツ語あるいは英語)も読むよう指示します。外国語文献を読みこなす技術は、研究者になるために必須であり、「読めない」というのは言い訳になりません。

前期〜後期のあいだ調べてきたことをもとに、最後は1万字程度の原稿を書くことをめざします。
到達目標 @知識・技能の観点
研究の基本的技術の習得
A思考力・判断力・表現力等の能力の観点
収集した情報をもとに論理的な考察をおこなう技術の習得
B主体的な態度の観点
授業時間外にも研究・調査を実施

講義計画 第1週 ガイダンス
第2〜10週 先行研究を読む
第11〜13週 修士論文の一部を執筆
第14週 修正指示にしたがって、原稿を修正
第15週 修論の一部を提出 総括

授業科目名 M文化共生学研究 演習1B
授業形態 秋学期
担任者名 森 貴史
講義概要 演習タイトル:文学研究から文化研究へ
 
本演習の内容を単刀直入にいうと、文系大学院における文学研究の不人気さの原因を追究していく一方で、それでは、今後はどんな研究をしていくべきなのかを考えていこうとするものです。

それゆえ、同時代的に日本および世界の大学で文系の学部に所属する(あるいは所属していた)研究者のいくつかの著作を読んで、その研究の内容や視点の分析して発表してもらうといったゼミ形式をとります。

第1回目には、履修者全員にご自分の予定する研究内容と視点を、これまでの先行研究と関連づけて、ご説明いただきます。これによって、本授業で取り扱う著作をしぼる予定です。
到達目標 到達目標は、文献を精読できて、いささかなりとも、自分なりの研究の視点を確立し、研究領域について開拓できるようになることです。
講義計画 授業担当者が取り扱うべきだと考える研究者を、以下に適当に列挙します(順不同)。かれらの著作が本授業での、いわば研究対象で、このなかから、毎回の授業で発表してもらって、討論するという段取りにします。

@−A藤代幸一
B−C池内紀
D若桑みどり
E四方田犬彦
F−G岡田温司
H中野 美代子
Iアラン・コルバン
Jタイモン・スクリーチ
Kハルトムート・ベーメ
Lフリードリヒ・キットラー
M−Nバーバラ・スタフォード

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M文化共生学研究(1) 講義

授業科目名 M文化共生学研究(1)A 講義
授業形態 春学期
担任者名 青木 敬
講義概要 本講義では西アフリカ島嶼国カーボヴェルデを事例に、アフリカで生じている諸問題について人類学的に考察します。ここでいう「アフリカ」とは、アフリカに住んでいる人びとと、外国へ移住したアフリカ系移民を対象としています。

日本人にとってアフリカは遠い地域のように感じられがちですが、より広範に、「地球社会におけるアフリカ」をみていくことで、新しいアフリカを発見しましょう。

なお、基本的には講義のテーマをもとに議論するという形式をとります。
到達目標 ・人類学的な考え方を身につけること
・議論における問題の所在を明らかにし、それについて鋭い分析や指摘ができること
・多様なアフリカの存在を認め、新たな問題を提起すること
講義計画 1:ガイダンス、研究テーマの紹介
2:人類学の動向とフィールドワーク論
3:人類学と映像の活用
4〜13【カーボヴェルデの輪郭ーフィクションとノンフィクションの世界】
・映画監督ペドロコスタのカーボヴェルデ論
・カブラルの独立運動と「熱帯文化」
・歌い手たちはなにを語り、なにを歌ってきたのかー音楽からみるカーボヴェルデ
・無形文化遺産としての歌謡モルナとその発展
・貧困ー売春、観光ー音楽のはざまで
・新しい「故郷」の創造ーカーボヴェルデ人の「故郷」はどこか?
・ネグリチュードからクレオリテへ
・文芸運動家クラリドーゾたちの思想
・ラベラードスー逃亡奴隷たちのコミュニティ
・サウドジズモー「サウダーデ主義」という思想
14:ブラックフェイスとホワイトウォッシュの問題
15:総括

授業科目名 M文化共生学研究(1)B 講義
授業形態 秋学期
担任者名 溝井 裕一
講義概要 テーマ:展示された動物・自然

エキゾチックな動物や自然は、古くから人々を魅了してきましたが、それらを展示する手法は各時代の文化的・社会的背景と不可分の関係にあります。本講義ではこれらの問題に関して、さまざまな著作・論文の内容を踏まえつつ考察します。

なお講義に追随し、ディスカッションをおこなうには、先生が提供する文献(外国語ならびに日本語)のなかで指定された箇所の内容をじゅうぶんに理解してくることが不可欠です。したがって、これらを理解できる語学力(ドイツ語ないし英語)が【必須】となります。

とりあげる文献については、授業計画を参照のこと。

またグローバルな視点を必要とするため、世界史・日本史に関する十分な知識をもっていることが前提になります。
到達目標 @知識・技能の観点
資料読解力の充実
A思考力・判断力・表現力等の能力の観点
論理的な考察をおこなう技術の習得
B主体的な態度の観点
議論にもとづく省察力の養成
講義計画 第1週 ガイダンス

第2〜4週 動物園の歴史・基本編
以下の資料について、要約を各自発表し、先生による補足説明を受けることで、動物園文化の基本を学びます。
Kisling, Jr.,Vernon N., ed. Zoo and Aquarium History. Boca Raton: CRC Press, 2001.
溝井裕一『動物園の文化史』(勉誠出版、2014年)

第5〜6週 動物園の歴史・拡大編
以下の資料について、要約を各自発表し、先生による補足説明を受けることで、動物園の歴史に関するさらなる知識を共有します。
Kinder, John M. ‘Zoo Animals and Modern War: Captive Casualties, Patriotic Citizens, and Good Soldiers.’ Hediger, Ryan. ed. Animals and War: Studies of Europe and North America. Leiden: Brill, 2013, 45-75.

第7〜8週 水族館の歴史
以下の資料について、要約を各自発表し、水族館文化の基本を学ぶだけでなく、ひとと動物の関係史に関する問題設定の方法を学びます。
Taylor, Leighton. Aquariums: Windows to Nature. New York: Prentice Hall General Reference, 1993.
鈴木克美『水族館』法政大学出版局、2003年。
吉田啓正『ジンベエザメの命・メダカの命―水族館・限りなく生きることに迫る』信山社サイテック、1999年。

第9〜10週 近代における動物/自然の展示と鑑賞
ここからは、全員で国内外の関係資料を読みながら、ひとと動物をめぐる多様な視点に迫ります。参考資料は以下の通りです。
Hochadel, Oliver. ‘Darwin im Affenkafig.’ Brantz, Dorothee and Christof Mauch, ed. Tierische Geschichte. Paderborn: Ferdinand Schoningh, 2010, 245-267.
Mitman, Gregg. ‘Cinematic Nature: Hollywood Technology, Popular Culture, and the American Museum of Natural History.’ Isis. 84. 4 (1993): 637-661.
フーコー、ミシェル(田村俶訳)『監獄の誕生』新潮社、1977年。
吉見俊哉『博覧会の政治学―まなざしの近代』講談社、2010年。

第11〜12週 現代における動物/自然の展示と鑑賞
前回に引き続き、全員で国内外の関係資料を読みながら、現代社会において動物や自然を展示対象とするにはどのような問題があるかを考察します。参考資料は以下の通りです。
Hutchins, M. ‘Zoo and Aquarium Animal Management and Conservation: Current Trends and Future Challenges.’ International Zoo Yearbook. 38.1 (2003): 14-28.
Taylor, Leighton. ‘The Status of North American Public Aquariums at the End of the Century.’ International Zoo Yearbook. 34.1 (1995): 14-25.
ボードリヤール、ジャン(竹原あき子)『シミュラークルとシミュレーション』法政大学出版局、2013年。
水野博介『ポストモダンのメディア論2.0―ハイブリッド化するメディア・産業・文化』学文社、2017年。
吉田啓正「21世紀へ変わる水族館」『近代建築』54、2000年、66〜73ページ。

第13〜14週 動物園・水族館の展示分析
最後に、先生が配布する国内外の動物園・水族館の関係資料を読みとき、その展示デザインからどのような結論が引き出せるかをディスカッションします。

第15週 総括

※一部内容を変更することがあります。

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M文化共生学研究(2) 講義

授業科目名 M文化共生学研究(2)A 講義
授業形態 春学期
担任者名 青木 敬
講義概要 本講義では、ポルトガル語圏地域における文化(音楽、料理、政治経済、文学など)、歴史(大航海時代以降)、言語(ポルトガル語・クレオール語)に着目し、現代社会の課題である「ダイバーシティ」の問題および可能性を探る。

受講生には、毎回の授業につき、本講義に関する文献(著書・論文に限る)を1冊選定してもらい、それを読み込んだうえで授業中に発表および議論をおこなう。そのため、ポルトガル語およびポルトガル語圏地域に関する予備知識があることが望ましい。
到達目標 ・議論における問題の所在を明らかにし、それについて鋭い分析や指摘ができること。
・ポルトガル語圏地域が目指す課題、ポルトガル語圏共同体(CPLP)の重要性およびこれからの課題についての理解。
講義計画 1:イントロダクション(評価、講義内容の説明など)

2:ポルトガル語圏地域の紹介と各国が抱える政治・経済・文化・言語の課題

3:Gilberto Freyre "Casa-Grande e Senzala"『大邸宅と奴隷小屋』の読解と議論

4:Darcy Ribeiro "O Povo Brasileiro: A Formacao e o Sentido do Brasil"の著作と映像をとおしての議論

5:カーボヴェルデ語の世界
カーボヴェルデのクレオール語の言語政治的問題と可能性について考察する。

6:英雄アミルカル・カブラルの抵抗と思想
ポルトガル植民地主義と独立への軌跡

7:カーボヴェルデ文学史
クラリダーデ誌の変遷を作家の思想を分析する。

8:ポルトガルのサウダーデ論
Carolina de Michaelis de Vasconcelosの著作、"A Saudade Portuguesa”の読解と議論

9:ブラジル映画とサウダージ
Jack A. Draper IIIの著作、"Saudade in Brazilian Cinema
The History of an Emotion on Film”の読解と議論

10:歌手アマリア・ロドリゲスとセザリア・エヴォラの人生論
両歌手のバイオグラフィーを確認し、歌うことの意味を議論する。

11:ポルトガル語の多様性と将来性
アジア、ヨーロッパ、ラテンアメリカ、アフリカを結ぶ言語多様性を分析する。

12:ブラジルにおける日系人移民の歴史

13:日本におけるブラジル人移民の歴史

14:島嶼国、カーボヴェルデとサントメ・プリンシペに共通する文化的クレオール性の創造

15:まとめ

授業科目名 M文化共生学研究(2)B 講義
授業形態 秋学期
担任者名 森 貴史
講義概要 講義タイトル:ヨーロッパからの異文化への視線

本授業において考察対象となるのは、おもに古代ギリシア・ローマ以来のヨーロッパ人が、自分たちにとっての「異文化」を記したテクストである。したがって、授業内容は、これらのテクストにおける視点や思考の軌跡を通史的に追っていくものになる。講義という授業形態ではあるが、「研究者養成機関」であるという大学院の少人数授業であるのを考慮して、履修者とのインタラクティブな意見交換を授業中におこない、活発な討論が発生することを期待する。
 
毎回、各テクストについて2000字ほどの梗概の提出を課すこととする。
到達目標 テクストをきちんと読み込み、内容理解したうえで、議論できるようになること
講義計画 毎回の授業テーマのテクストは以下のとおり。

@オリエンテーション
Aカエサル:ガリア戦記、タキトゥス:ゲルマニア
Bストラボン:ギリシア・ローマ世界地誌、クセノフォーン:ソークラテースの思い出
Cコロンブス関係の文献(特定テクストなし)
Dモンテーニュ:エセー、ルソー:人間不平等起源論
Eモンテスキュー:法の精神、メリメ:タマンゴ、ポウ:モルグ街の殺人事件
Fデフォー:ロビンソン・クルーソー、スウィフト:ガリヴァー旅行記
Gカンペ:新ロビンソン物語、ウィース:スイスのロビンソン
Hクック:太平洋探検、ジロドゥ:クック船長航海記異聞
Iブーガンヴィル:世界周航記、ディドロ:ブーガンヴィル航海記補遺
Jカンパー、ゼメリング、ヴィルヒョーの著作(翻訳テクストなし)
Kジュール・ヴェルヌ:グラント船長の子どもたち、十五少年漂流記
Lポール・ゴーガン:ノア・ノア
Mストウ:アンクル・トムの小屋
N総括と到達度の確認


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M文化共生学研究(3) 講義

授業科目名 M文化共生学研究(3)A 講義
授業形態 春学期
担任者名 澤井 一彰
講義概要 この授業のタイトルは文化共生学研究(3)A 講義です。M文化共生学研究 演習1Aを受講する大学院生に対して、執筆する修士論文の内容に関連する外国語文献の講読を行う授業になります。
到達目標 @知識・技能の観点
 修士論文に関連する外国語文献の講読を通じて知識を習得する。
A思考力・判断力・表現力等の能力の観点
 修得した知識を用いて自ら思考・判断し、修士論文において自らの言葉で表現する。
B主体的な態度の観点
 予習と復習を含め、主体的に外国語文献の講読に取り組む。
講義計画 第1回〜第14回 文献講読
第15回 総括と授業内試験

授業科目名 M文化共生学研究(3)B 講義
授業形態 秋学期
担任者名 澤井 一彰
講義概要 この授業のタイトルは文化共生学研究(3)B 講義です。M文化共生学研究 演習1Bを受講する大学院生に対して、執筆する修士論文の内容に関連する外国語文献の講読を行う授業になります。
到達目標 @知識・技能の観点
 修士論文に関連する外国語文献の講読を通じて知識を習得する。
A思考力・判断力・表現力等の能力の観点
 修得した知識を用いて自ら思考・判断し、修士論文において自らの言葉で表現する。
B主体的な態度の観点
 予習と復習を含め、主体的に外国語文献の講読に取り組む。
講義計画 第1回〜第14回 文献講読
第15回 総括と授業内試験


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