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理論的な枠組みとして,本書は,経営戦略とリスクマネジメントに関する筆者独自の「Informationモデル」に基づいています。「Informationモデル」とは,「リスクマネジメント(RM=Risk Management)とはCの欠如を充たして情報(Info)とリスク処理実行(Action)とを結ぶ戦略的意思決定(リスクテーキング)である」という考え方です。図示すれば,Information=Info+RM(=Risk Management)+A(c)tionとなります。
各事例研究では,この「Informationモデル」に基づいて,Cの頭文字で始まる事柄をテーマにしてそれぞれまとめています。取り上げたのはワシントンホテル株式会社における環境経営,パソナと起業危機管理,ルイ・ヴィトン ジャパンによるブランド経営,日産・ルノーの戦略的提携,カルロス・ゴーンによる企業危機管理,ブレーン・パワーと女性起業家,南仏プロバンス地方の中小企業経営者などのケーススタディです。
筆者よりひとこと:
本書執筆に当たっては,構成上,次のような工夫をしています。
@ 第一部(理論的考察)の第1章〜第4章と,第二部(事例研究)の第5章〜第14章の二部構成で,合計14章から構成している。
A 第一部の理論的考察においては,経営戦略とリスクマネジメント,そして筆者独自の「Informationモデル」に焦点をあてている。
B 第二部の事例研究は,各章のテーマ毎の理論的なポイントを押さえた上で,経営者へのインタビューならびにケーススタディで構成している。
C 第二部各章冒頭には図を付けました。これは,各事例において,「Informationモデル」におけるCの頭文字で始まるどの要素が,ポイントになっているかをビジュアルで示している。
D 第二部の事例研究では,各章のはじめに「要約」を付け,必要に応じてインタビューやケーススタディの対象者の「紹介」を付けました。さらに,「キーワード」を示し,各章のテーマならびに事例の内容を明確にしています。
E 独立した章として設定しえなかったインタビューやケーススタディを「ミニケース」として盛り込んでいます。例「カルロス・ゴーン著『ルネッサンス』に見るリスクテーキングの言葉」など。
F 本書内容に関連する補足的な事情や説明を「セオリー」または「コラム」として盛り込んでいます。例「リスクマネジメントをめぐる最新の動向」など。
第一部 理論的考察:経営戦略とリスクマネジメント −Informationモデル−
第1章 リスクマネジメントの基礎的概念
第2章 リスクと意思決定
第3章 経営戦略型リスクマネジメント
第4章 Informationモデル
第5章 環境経営@:ワシントンホテルプラザのケース(野澤商策社長インタビュー)
第6章 環境経営A:R&Bのケース(野澤商策社長インタビュー)
写真(第5章・第6章関連)
第8章 ブランド経営:ルイ・ヴィトン ジャパンのケース(秦郷次郎社長インタビュー)
第10章 多角化戦略:欧州における金融多角化のケース
写真(第10章関連)
第12章 危機管理とリーダーシップ:カルロス・ゴーン流企業危機管理のルーツ
第13章 女性起業家:ブレーン・パワーのケース(加藤まき子社長インタビュー)
第14章 南仏プロバンス・街角の経営者(中小企業経営者インタビュー)