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2005年08月09日

荒木先生の新著

フリーソフトウェアRによる統計的品質管理入門

荒木 孝治
日科技連出版社 (2005/06)
売り上げランキング: 19,685

商学部の荒木孝治先生編著の本が出版されました。品質管理は私の専門ではないのですが,なんと言ってもフリーの統計ソフトRを用いた問題解決手法が親切に記されている点が大いに参考になります。

というのも,ゼミ生が統計解析を行う時にはSPSSを利用していますが,(自腹ではとうてい購入できないので)大学ないし研究室のPCじゃないと解析ができないという欠点がありました。AMOSなんかを使って探索的に当てはまりのいいモデルを探そうなんて時には,厖大な時間がかかるため,自宅で解析ができればと誰もが思ったことでしょう。

かたやRはフリーではあるものの最近までは日本語化されておらず,さらにコマンド入力をしなくてはいけないという点で学生には参入障壁が高いソフトウエアでした。それに,インストールしてパッケージをダウンロードするにしても,ある程度のコンピュータの知識も必要とされるため,リテラシーにばらつきのある学生におしなべて知識を獲得させるにはとても時間がかかってしまいます。(英語のHPが読めない,あるいは読みたくないという根本的問題も含めて)

かくして,本書の登場はゼミで統計解析を行っている私のような教員には救世主なのです!荒木先生のHPでも紹介されているように最近ではRの日本語化も進んでいます。さらに,荒木先生ご自身がRのインターフェイスを,コマンド入力から,SPSSのようにボタン化してくださっています。極めつけは企業における問題解決を,Rのインストールから始まり,有用な分析手法,統計学の基礎知識,そして,具体的な分析事例まで一連の流れの中で解説されているので,すぐにでもRで品質管理の問題を分析したいという人に迷うことのない「近道」を提供してくれています。

願わくば,この本のマーケティング版が出版されますことを。そうすればすぐにでもゼミでRを導入できます。荒木先生,よろしくお願いしますね。

投稿者 Baba : 2005年08月09日 13:52

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