日々雑記


ホテルの室料は隣人の値段

2021-4-1

新年度スタート。

かつて話題に取り上げた新今宮駅前の 「星野リゾート」(2017-3-11)
久しぶりに明るいうちに帰宅したら、この有様。マジで建つのか・・・。

「星野リゾート OMO7 大阪新今宮」。14階建てリゾートホテル。
以前、同僚の先生が「ホテルの室料というのは、隣部屋に泊まる隣人の値段である」との名言を仰ったが、駅からOMO7に行ってホテル内で終日過ごすのはよいとは思う。
しかし外に出ると、シングル2千円代のホテルがずらりとあり、線路反対側のビルからは「西成から覚醒剤を追放しよう」という大きな垂れ幕もみえる。少し前まで駅のトイレには「注射器を捨てるな!!」との張り紙もあった。

企業も勝算あるからこそ建設するのだが、現状では、OMO7によって西成のイメージが一変するとはとても思えないのだが。

OMO7は来年春の開業予定。

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開業100周年

2021-4-2

阪急千里線が開業100周年。

大正10年(1921)4月1日に十三 - 豊津間が開業、10月26日に豊津 - 千里山間が延伸。この時出来た駅が花壇前駅。前年に千里山花壇が開園したことからの名称。
翌年に千里山学舎が竣工、移転すると共に4月17日に花壇前 - 千里山間に大学前駅が開業する。
昭和13年(1938)には、花壇前駅が千里山遊園となり、昭和18年(1943)暮に千里山遊園は千里山厚生園、昭和21年には再び千里山遊園と改称、その後も女子学院前(昭和25年)、翌年には花壇町と駅名の変更が続く。昭和39年に至って、花壇町駅と大学前駅が廃止、新たに関大前駅が開業。

当時の名残りとして、関大一高・一中前の石製の門(千里山遊園の入場門)、踏切名に「花壇踏切道」の名称が残る。

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市川銕琅

2021-4-3

家人と共に奈良県某所へ私用。
夕刻、少し疲れたので近傍の古民家風カフェへ。
畳の広間に通され、ほっとひと息。頭をあげると長押の上にこの額。

「法隆寺舊蔵 僧云味摩之将来 伎楽面之内 酔胡王」「南都最勝 精舎主 銕琅模 (方印2顆)(花押)」。
おおっ、市川銕琅の作品。

市川銕琅(1901年~1987年)については こちら

今秋には奈良県立美術館で「生誕200周年記念 森川杜園展」が開催されるが、現状での研究は、このあたりまで。
師の加納銕哉ともども、もっと評価されてもよい作家のひとりである。

調布市郷土博物館あたりで大回顧展、しないかな・・・。

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善寳寺五百羅漢プロジェクトweb

2021-4-4

明日からの授業準備の傍ら、Youtubeライブ配信「善寳寺 五百羅漢修復プロジェクト web公開記念トーク」を視聴。
柿田先生・笹岡先生・井戸先生が登壇。

5年間で73体修復完了。コロナ禍をはじめ色々な面でたいへんである。
柿田先生が公開修復の説明をしている画面。柿田先生の手前では女子学生が台座裏面(修復済)を確認しているシーン。台座裏面天板裏に「畑」の大きな墨書。

トーク終了後、 山型県鶴岡市善寳寺五百羅漢プロジェクトwebの動画-学生の発表(本来は卒展・卒業論文・修士論文口頭研究発表会で披露)など-を見入る。
なかでも 「善寳寺 五百羅漢修復プロジェクト PV」は、秀逸、感動。

あぁ~早く行きたいと思いつつ、山形県は現在、独自の緊急事態宣言発令中。
もうっ。

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遠近法

2021-4-5

授業開始。

先月(3-23)の建築史の先生からのイレギュラーな質問は、「こういう構図が採用されている例は他にもありますか。」との質問。
その折には、事例がいくつもありますと回答したが、肝心の名称が出てこなかった。図は『年中行事絵巻』「後七日御修法」の場面。

「日本絵画はなぜ遠近法を発明できなかったのでしょうか?」と大真面目に質問する者もいる。
そもそも遠近法とは何ですか?と尋ねてみると、実に曖昧。要は2次元である平面に奥行(遠近感)を与えて、立体感(3次元)をもたらせるテクニック。 リンゴが重なりあって描かれ、リンゴ全体が描かれているのが前、リンゴの一部が隠れているのは後ろといった風に、重なりでも「遠近法」である。
遠近法と言えば、頭のなかに ホッベマ『ミッデルハルニスの並木道』(しかも一点透視図法)しかないので、とても困る・・・。あと立体感もあやふやな理解。

一度、初年次教育で取り上げないといけないテーマ。

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仏生会!

2021-4-8

本日は仏生会(灌仏会)である。

大半の人は、クリスマスは熟知しているものの今日が何の日であるかを知らない。
調査道具を積んでいる車のカーナビも始動時にまずその日の様々な記念日を知らせるが、「4月8日。今日は『忠犬ハチ公​の日』です」と。(゚Д゚) ゴルァ!

各地の寺院では、釈迦誕生仏に「甘茶」をかけて(灌仏)礼拝。
釈迦が誕生直後に七歩歩き、天と地を指して「天上天下唯我独尊」と宣言、その時に天より舞い降りた九頭の龍が口から甘露を出して、釈迦に降り注いだとする。
寺院の手水鉢が龍口から流れているのもここに由来する(と思う)。

今晩のお茶は甘茶にするかと思いつつも近頃は漢方薬局もめっきりと少なくなったので、礼拝のみにて失礼。

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学生さまざま

2021-4-9

ようやく、担当科目の第1週目がほぼ終了(リレー講義は次週から)。

卒業以来、初めて目にする366名収容の大教室(B201/受講生88名:コロナ禍の事情での教室)。当時とは立場が逆になって、機材や装置の扱いに四苦八苦・・・。

希望通りだと、将来は”教壇に立つ側”と”受講する側”が反転する対象学生の授業。
授業開始を告げるにも係らず、席を立って隣人と立ち話をする学生・・・。
昨年はオンラインながらも手ごたえは良かったはずなのだが。

妙に細長い教室の後ろに座って受講する学生。
講義終了後、「声、聞こえにくいんですけど・・・。」と訴える学生。
教壇から2列目に受講生がいるので「じゃ、来週から前の座席に座れよ」ともいえずに「来週からマイクを使います・・・」と教員。
君は何様?

とはいえ、嬉しい会話もある。
「仏像を学びたくて、ハセセンセがいたので、関大に来ました」という1年生。
こちらが気恥ずかしくなって、「他の大学にも仏像を専門にされている先生がいるじゃありませんか?」と。
学生曰く「(講義などが)ずっと『鎌倉時代』や『院政期』の仏像だけだと、他(時代)の仏像も多くあって、そちらも知りたいので・・・」と。

毎年のことながら、この時期は"(学生との)間合い"を計るので気を遣うことも多い。

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大天使ガブリエル

2021-4-10

大学。とある授業の準備。
大天使ガブリエルが大活躍。

キリスト教では、洗礼者ヨハネの誕生及びヨアキムとアンナ(マリアの両親)に聖母の誕生を予言し、マリアの受胎告知、キリストが生まれたら羊飼いにキリスト降誕を告げ、キリストが亡くなり墓を訪れた聖女たちにキリストの復活を告げるのもガブリエルである。

600年後、イスラム教でも洞窟で瞑想していた預言者ムハンマドの前にガブリエルが現れ「暗唱せよ」と指示する。この時からコーランの啓示が始まった。ユダヤ教もキュロス王の出現、ユダヤ人の解放、エルサレム神殿再建について、ガブリエルが登場。
超ご多忙の由。

午後、久しく会っていない大学時代の同級生とZoom。
明日が履修登録締切日なのか途中でブチブチと中断。再会を約す。

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不正の温床

2021-4-12

知己の先生(他大学・文系)から連絡。久闊を叙しつつ、美術系の話題と相談。
気心の知れた仲なので相談がひと段落した後、「もう、あり得ないよ。」と愚痴・・・。

どこの大学でも学部・学科単位で必要な和洋専門雑誌は定期購読をする。
この雑誌代は半年前の「概算見積」を大学に予算申請して決定。ところが新年度となり、洋雑誌Aは為替変動、和雑誌Bは年末に若干値上げしたので、個別でみると概算見積とは多少金額がUPする。

件の先生、「そういう事情を説明しに行ったら、事務職員、何と言ったと思う?」
想像もつかず「・・・・。」
「先生、洋雑誌Aは“値引き交渉”して下さい。和雑誌Bは予算超過で認められません。」
「俺は研究者だ。会社の営業社員じゃない!! 何のための「概算見積」だ!」

その後も和雑誌Bの差額は3500円なので個人負担しょうかと交渉したが、公金と私金は「混ぜるな、危険」とまでぬかしおった。もう研究者を何だと思っているのか、等々。

こうなると大変。
翌年の概算見積は水増し申請や資金プールなど、ガチで「不正行為」に走りかねない。
「海洋調査船を浮かべての研究や工場のような研究棟で鉄骨組んで免震台(振動台)を設置するじゃない。ああいうのは差額3500円レベルじゃないと思うんだが。」と、なおも激昂とどまることなし。

大阪で時折、垣間見るように件の先生が「なぁ、気持ちだけでもええから勉強して~な」と交渉する姿を想像するのも面白いが、これはこれで業者との癒着に繋がりかねない。

授業時間も迫ってきたので、「くれぐれも新聞沙汰だけにはならないように」と忠告。

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動く歩道

2021-4-13

今日から東京国立博物館で「国宝 鳥獣戯画のすべて」展(~5/30)が開催。

事前には仄聞していたが、甲巻フルオープンの展示ケース前には「動く歩道」が設置
東博ならではの大胆な設営。
噂では、事前に職員等を集めてリハーサルをして移動スピードを調整したとか。
でも見たところ、ちょっと早くね?
もちろん、完全日時指定の事前予約制。一般おひとり様 2,000円也。

京博の旧陳列館では、展示ケースの前でじっくり眺めていたのが嘘のよう。
40年前といえど隔世の感がありあり。

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「原則」オンライン

2021-4-15

午後の授業が終わって、ひと段落。

夕刻、「明日から17日まで臨時休講。19日以降GWまでオンライン授業」との告知。
昨日の会議では、そんな話題がひとつも出て来なかったのに・・・。
まぁ、吉村知事が「大学は原則オンライン授業」って言っていたので、早晩こうなるとは思っていたが。

先週も授業終了後に学生(2回生・下宿生)と雑談していて、「(府内感染者)千人超えたら、オンライン(授業)ですか?」と尋ねられた。
「いやぁ、『原則として対面授業を実施』っていうてるやん。今でも250名を超えると、オンラインやし」と答えると、「去年の春が全面オンラインで、秋から下宿したんで(秋学期は対面授業)、下宿のWIFI環境がまだ整ってないんです・・・」と。

告知のなかで、諸施設は開館するとの旨があったので、オンライン授業の方法と共に当該学生がいるクラスに「オンラインですが、学生の校内入構は認められ、図書館、ITセンター、千里ホール(自習室)などは開館、開室しています」との一文を添える。
(学ぶ)学生にとって大事な情報は、もっと大学が発信しないといけないのだが。

一夜にして変わる「原則」である。

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オンライン準備

2021-4-16

授業準備のため大学。
昨年のほぼ今頃と変わらぬ光景(2020-5-7)が戻ってきました・・・。
昨夕の(突然の)告知なので、臨時休講を知らずに大学に来る教員や学生もちらほら。

いくつかの授業は新たにパワポなどを作らないといけないが、ほぼ昨年に作製したものを使う。
大きく変わったのは、一部の授業で音声付きパワポが登場。(この間、ちょっとは勉強した)

字幕パワポは手間暇かかる割に情報量も少なく、意外に(学生が)見ている時間も短い。
最初は1コマに何度も録音し直すが、そのうち慣れるであろう。

あと、昨年のパワポは比較のため画面比16:10の横長ながら学生にはちょっと不評。
また背景は黒ながら、こちらも少し変更しないといけないなど、”使い回し”ながら修正する部分も少なからずある。

結局、費やす時間は短くなったものの、昨年と同様の授業準備。
世の中はそんなに甘くない・・・。

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好きなモノ

2021-4-19

今日からオンライン授業。
午前中だったが、千里ホールに3、4名の学生。
ほら、図書館などは開館していますと具体的に発信しないと、学生に伝わらない・・・。
とは言え、こちらも先日似た経験をしたばかり。

美術史の授業。初回なので学生の研究対象がわからず、紙を配り「『好きなモノ』『嫌いなモノ』を書いて下さい」と指示する。
回答から日本美術なのか西洋美術なのか、絵画か工芸か、時代は・・・などを推し量ろうとした。
ところが、「好きなもの:チーズケーキ 嫌いなもの:エスプレッソ」などと書く学生。
をいをい、授業中やで。

帰宅後、家人にその話をすると「そこは授業中でも、はっきり「好きな作品」「嫌いな作品」と言わんと、学生は分からへんで」と。「せやけど”美術史の授業中”やで・・・」
「私でもそう書くわ」と厳しいご指摘。

ひと頃に比べて、学生との距離も長くなったのかもと、やや反省。
美術の授業でモノって言ったら、作品とちゃうんか、ブツブツ・・・。

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文字絵

2021-4-21

午後、某寺で仏像調査。調査終了後、別寺へ案内される。

須弥壇背後の壁裏に掛かった普賢延命菩薩画像。文字絵で描かれている。経文等で輪郭を表して絵にした作品。画面外に「華光」の落款。
「華光」の文字絵をみたのは、これで3例目。

「文字絵」で有名な作品は加藤信清の作品。古くは各種「宝塔曼荼羅図」(平安~鎌倉)も経文で描かれている。

「三例、揃ったので調べてみるか・・・」と思いながら帰宅すると、某文化財審議会会長(建築史)からメール。

かつて寺所蔵の原在中筆の作品を指定したが、「原在中」の名だけで指定に持ち込んだのだが、いまひとつ納得いかない・・・との事。
「僧侶との関係を強調すればよかったですね、でもいい作品を指定しました」と返答。

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ケースバイケース

2021-4-23

25日から大阪府などに「緊急事態宣言」が発出。
それに伴い、5月11日までオンライン授業が延長。(再延長の可能性も大)

いっぽう個人の調査・研究。昨年と同様、国内出張(海外は中止)は不要不急の都道府県またぎの出張は自粛を促すとある。
「私の研究のどこが不要不急なんだ!」と息巻いた先生もおられたようだが、こちらも依頼を受けた市町村や寺院など、調査先の事情(対応)が異なる。

「(感染者増の)大阪から来てほしいが、今の状況では無理・・・」と、メール・Zoomで対応するところもあり、また「自粛疲れ」からか「もうコロナ、コロナって言ってても始まらないので、是非来て下さい」と仰るところもある。

まぁ、中止ではなく「自粛を促す」ということなので、依頼があれば問題なかろう。

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懐旧

2021-4-24

大学時代の同級生が来室。
確か、対面で話をするのはほぼ40年ぶり・・・。

チルコロ(生協食堂は休み)で昼食、ゆっくりと学内各所を案内。
大きく変わった学内に驚きを隠せないご様子。
40年前と変わっていないのは、第1学舎2号館、3号館ぐらい。
「ほら、このあたりに『葦』の校章が彫られていて」などと旧風景を語る。 こちら も参照。

「博物館実習で東京に行った折、国立西洋美術館で『弓を引くヘラクレス』の真似をして、私の片足、あげとったね」とか懐かしく語る。
さきほど、変貌したAV-B教室(2013-4-5)を見てもらったのか、往時の西洋美術史演習の話題に。
演習はKenneth Clark『An Introduction to Rembrandt』の購読。
「テキストがまだあるはず」と書架を探すも見当たらず(ありました!)、「不意に担当の学生が休むと、『じゃ、次の人』って購読と和訳が当たるので、予定の頁の前後は必ず予習していた」等々、懐かしい事が思い出される・・・。

実はもう一人、関東地方の大学教員(教授)〈専門分野:東アジア文化人類学〉になった同級生がいる。
共によく遊び、またよく遊び、「関心のある授業」だけは、よく学んだ大学時代・・・。

また同窓会を開きましょう。本日はお疲れさまでした。

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大丈夫か、ニッポン

2021-4-25

受講生からの質問に対して書籍を紹介。

大学図書館にないので府下図書館の横断検索をかけ、佐井寺図書館(千里山)がヒット。しかし、今日からの「緊急事態宣言」で臨時休館。
もしやと思って探すと、5月11日まで府下の全図書館は臨時休館。関大博物館をはじめ、府下の博物館・美術館も。東京国立博物館・京都国立博物館も同様。
マジか・・・。
大学図書館だけは閉館しないでほしいと切に願う。

東京都は午後8時以降、店頭の照明などを消すよう要請し、Twitter上で「灯火管制」と揶揄される。「自粛警察」(自警団)も再び暗躍しそう。
なんか、いやな雰囲気。

いっぽう無策・不自由を強いながら、聖火を持ち各地を走り回って五輪開催へ一直線。
怒りを通り越してむしろ滑稽でさえある。

大丈夫か、ニッポン?

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甲乙つけ難く無難な決定

2021-4-26

大正7年(1918)、小野竹喬、土田麦僊、村上華岳らの国画創作協会第1回展覧会。

甲斐庄楠音は「横櫛」、岡本神草は「口紅」を出品する。両作品はともに入賞候補となったが、村上華岳は「横櫛」を推薦、土田麦僊は「口紅」を推す。お互いに譲らず、いきなり分裂の危機。
結局、竹内栖鳳の仲裁により金田和郎「水蜜桃」が受賞。
個人的感想ながらつまらない凡作に決まったものである。

こうした事は現実の上でも起こる。
甲乙つけ難く秀でたものが2案ある。どちらを選んでも社内に確執が残る。トップは社内分裂を恐れて、考えあぐね、ありきたりな案を採用。両者痛み分けとする。
栖鳳もそういう判断だったんじゃないかなと想像。

後で振り返ると、Wikipediaで1行で済まされる金田和郎と略伝、作風など長い解説が付される甲斐庄楠音と岡本神草。後世の評価は明快。
会社も同様に衰退の一途を辿ることに。

甲斐庄楠音は後の国画創作協会展でも「きたない絵」騒動に巻き込まれる。

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5月いっぱいはオンライン授業

2021-4-29

雨。祝日ながら授業日。

危惧していたが、やっぱり。
祝日で図書館が休館なので、来月の開館カレンダーをみて、びっくり。現状の月・火・土曜日の開館が5月いっぱい続いている。
ということは・・・、遠隔授業が最低5月いっぱいは続くということ。対面授業が再開されながら図書館が間引き開館ではおかしい。
この調子だと、昨年同様に春学期は全面遠隔授業になる可能性も。

もう何が喫緊・重要な問題で何が軽微な問題なのかが分かっていない迷走ぶり。「置き傘設備云々」の説明なんかこの際どうでもよいのだ。

のんびり構えていたオンライン授業、これまた昨年同様の準備が喫緊課題となる。

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44人

2021-4-30

昨日、大阪の(コロナ禍)死者数が44人と報道。
ひぇ~怖いわ~、自粛、自粛・・・とでも思ったか。

大阪府からの公式資料(令和3年4月29日「4 死亡・重症の状況(前日24時まで)」)が上がっているが、44人は発表前日までに確認できた死者数。
決して発表前日(28日)1日での死者数ではない。

ところが、マスメディアは数字を歪曲。
NHK・読売・日経:「1日の確認で全国で過去最多の44人」
朝日:「過去最多の44人」
時事・毎日:「1日当たりとしては過去最多となる44人」
君ら、全員不合格、留年決定。どんだけ、情弱やねん。

「1日の確認で」って年に1回確認したら1450人って報道するのか、時事・毎日に至っては資料の読み取りさえ出来ていない。
大昔、(人命に関わらない)曖昧な数値を示した資料を記者発表に提出したら、「資料も整理できていないのに記者発表を設定するな」と担当者を記者クラブで叱責していませんでしたでしょうか。

改めて、大阪府の発表資料(4/19~4/29)をもとに死者数を考えてみる。
大阪府発表の死者数。
4月19日4月20日4月21日4月22日4月23日4月24日
482081516
4月25日4月26日4月27日4月28日4月29日
2115141444214

この数字がTVや新聞紙上で報道されている。

今度は、214人が何時亡くなったのかをみてみる。今後の発表で多少の増加はあるものの、この数字が現時点での現実に近い死者数。
4/8~4/144月15日4月16日4月17日4月18日4月19日4月20日4月21日
20131254181418
4月22日4月23日4月24日4月25日4月26日4月27日4月28日調査中
16221914101991

4月23日の22人をピークに高止まりながらも一進一退の状況。
発表(報道)と現実の乖離。

大阪府も緊急事態宣言で自粛を要請したいとの思いもあってこうした発表をしたのだろうが、数値を歪曲、誇張した発表はむしろ逆効果。(府も「歪曲」黙認?)
メディアも、これからは「大本営発表。本日未明、大阪府ノ死者ハ44人ト発表セリ」としたほうが、よほど現実に近い。

絶対に明日から「44人」という数字だけがひとり歩きするはず。

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