日々雑記


新年度

2024-4-1

好天のもと入学式。桜は例年より遅い。五分咲きほどか。

手元に「文学部新入生のためのガイドブック」が届く。
パラパラとめくっていると、各専修別に「1年次の時間割モデル」が掲載。多くは2、3コマで空白が多く、時には4時限も。しかしいくつかの専修で1時限から5時限までびっしりと詰まっている。
いや、全然モデルケースじゃないって。
空白に一般教養を入れるとどうなるか。もうブラック専修やん。教員ら誰も何も言わなかったのか。そんなに授業を詰めたら、身体を病むよ、心も病むよと。

まぁ、明日からのクラブ・サークルの勧誘ガイダンスで履修表を示せば補正されると思うが、オフィシャル冊子に載っているので真に受ける新入生もいるだろう。
いつもなら「早く、大人になりなさい」と苦言を呈するが、一部とはいえ履修ですらクラブ・サークルの勧誘ガイダンス頼みなのはどうかなと思ってしまう。

ともかく新年度スタート。

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新歓行事

2024-4-2

今日から学生だけ(2012-4-1 メモ) である。新歓行事も開催。

午後、軽音楽部のブースにお茶の差し入れと関係書類を持って訪問。
事前にHPなどで顔を知ったようで、ブース近くで迷っていると部長が近づき、ご挨拶。
まぁ、頑張ってくれたまえ。

午後からは新入生向け専修別履修相談&専修概要説明。
専修別履修相談は数名が参加ながら専修概要説明は、昨年と同様に満員。
語学(英語・第2外国語)だけはしっかり履修習得しておくようにと。

やっぱり、不思議。

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仏像と巴水

2024-4-3~4

朝から関東某所へ。手紙等でやりとりしている知己の寺院。簡易な仏像調査と相談ごと。
小さな坐像ながら古い御像なのかと。

御像は17世紀末~18世紀初頭。像心束があるものの院派風でもなく、室町時代までは遡らない作品。
相談ごとは修理。膝前材が外れており一度修理したいとの由。本躰もかなり傷んでいる。費用との関係もあり、外れた膝前材を再接合、清掃等だけならそう高額にならないとアドバイス。若手、中堅の修復師、老舗の修理工房を紹介。
どこまで修理するのかで費用もかなり違うし、見積があがった段階でまた相談に伺いますと。また来ていただけますかと問われ、「喜んで!」。
翌日もあれこれと仏像を拝見されていただくと、まだまだありそう・・・。

このまま帰るのも惜しいので、思い切って稲敷市立歴史民俗資料館「川瀬巴水」展へ。開館30周年記念展。
学芸員力作?渾身の企画展。
茨城県内の巴水作品と巴水のスケッチブック(写真)を並置した展示で、中には肉筆画も含まれる。
渡辺庄三郎や刷師斧由太郎・銀太郎との関係もよく理解。

巴水の作品は昭和7年頃から11年頃あたりまでスランプであったとされる。この時期の作品は茨城をテーマにした作品が多く、非常に内省に満ちた深みのある作品が多い。
「誰かの役に立つ喜びが、自分の喜びに」をモットーにした茨城キリスト教大学(シオン学園)に関する作品も。

拝見した後、学芸員に挨拶、茨城を扱った作品はスランプではなく、充実期の作品でしたねと。会話している間にふと巴水は「茨城のレンブラント」だとも。
レンブラントも生活が破綻してからの作品は非常に巧い。

近郊の方は是非とも来館すべし。

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授業開始

2024-4-5

今日から授業。しかも日本彫刻史からスタート。
とはいえ、まだ履修者確定ではない(本日は10数名が欠席)ので、一通りの説明(授業計画、評価の方法等)を終えた後に何を話そうかと、3月末頃に思案。

振り返ると、ここ10数年は出雲・清水寺摩多羅神像(重文)があり、米子・八幡神社神像(県指定)、奈良・丹生川上神社中社神像(重文)と続き、途中から沖縄・円覚寺仁王像が始まり、今は當麻寺仁王像にも関わっている。
じゃ、仁王像の話題でよくねと、本日は円覚寺仁王像、當麻寺仁王像の調査報告。

少し早い目に終了し、非常勤講師の先生(客員教授)と雑談。学部初の担当科目は一般教養。只今、授業の準備中。
現在、百名超えの履修生。「なんとか、したいのだが」と。
聞けば、カードリーダーで出席を取るというので「きっと減ると思う。まぁ出席の有無は評価に関係ないけど。せいぜいこっち(小生)の一般教養でPRしとくわ」と。

いよいよスタート。

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覚悟はしていたが

2024-4-9

あれやこれやと不測の事態が起こり、今季12コマ。

今日、他の先生に「センセは何時もジーンズ姿ですね。」と問われ、「労働者ですから」と答えておいた。
もう、あり得ない状況。

研究どころか、問い合わせ等にも応えるのも難しい。
定額24時間365日働かせ放題に近い。

もう大学やあらへん。

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ワークシート

2024-4-15

講義ばかりを聞いてもつまんないだろうと、某限定科目はワークシート制作。もちろん次回には補充の講義。

先週はグループ分けをして、ワークシートの見本まで各自に渡して次週までワークシートの対象となる作品をグループごとに選んでワークシート制作を制作するという企画。

ところが、某グループはこれを提出してきた。しかも14:30に授業終了なのに、その日の16:30にはLMSで提出。ありえん。
画像は配布のスライドリストに鉛筆書きして提出した某グループのワークシート?。

本日はワークシートを配布、それぞれ記入してデスカッション(予定)。
授業冒頭、某グループの男子学生(青キャップ)に「相談したのか?」と聞くと、「『相談』ってなんですか?」と。
さすがに切れ、「じゃ、某グループ全員、『不可』です。教室から出ていけ!」。
青キャップは、床にペットボトルを投げつけ、罵声を吐いて退室。他の者も全員退出し、授業再開。

授業を聞く気もない、やる気も無けりゃ、履修しなくてもよいのに。
履修確定直後に「不可確定」。

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弱い犬ほどよく吠える

2024-4-17

お昼過ぎ、教務から呼び出し。過日の一件について事情を聞きたいとの由。

電話で話しても理解しそうもないので、「直接、(教務へ)行きます」と。
履修名簿、件の画像と送信メール、他グループのワークシートすべて、初回の授業レジュメを持って教務へ。

こういう資料を配布して説明して、このグループだけこういう有様です。
しかも授業冒頭、グループ内の青い帽子を被った(帽子については不問)男子学生に「相談はしたのか?」と問うたところ「相談って何の相談?」と返ってきた。だからそういう処分をしたまでです。
教務曰く、「窓口に来た学生ですよ」と。

もしこれを叱責ですませば、他のグループも「あぁ、あれでいいんや」と思い込むでしょう。一罰百戒です。
これでは無理もないですなぁと教務。

青いキャップのこいつだけは、100パーセント小学校教諭には向いていない。

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劣化

2024-4-17

夕刻、大学院(文学研究科)のリレー講義。10名の受講生

右手に侍女のように左右に女子学生を侍らせた男子学生(3人とも中国留学生)。
講義中、男子学生の私語がいちじるしく「どこの専修や?」と叱った。
「教育・・・。」と。また教育学か・・・。

多少、日本語ができるといって大学院に入れんじゃねぇよ。
遊び半分で留学されては、まじめに学ぶ院生も迷惑千万。

終了後、「ずっと小声で喋っていましたよ。うるさかった・・・。」と他の受講生。
一部ながら大学院も劣化著しいもよう。

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YAKUZA CITY

2024-4-18

バチカンが、カラバッジョの「キリストの埋葬」(1602年)と出品するとの報道。
作品としては申し分ないものの、多くの人は「キリストの埋葬」制作当時、カラバッジョがどんな人物であるかは、知らない。

講義風に述べれば、1600年11月、デルモンテ枢機卿の客ジロラモ・スタンパを棒で殴打、翌年10月には画家サリーニを襲撃、また武器(刃物)不法所持でパクられる。その後も居酒屋給仕で熱い皿を投げつけ暴行(1604年4月)、 警官官に投石 ・暴行、武器不法所持、大家に自宅を襲撃破壊、公証人に重傷を負わせ(ここでジェノバへ逃亡)、1606年には娼婦(フィリデ・メランドロニ)のヒモを殺害。
もう立派な犯罪者。

フルメールの時(2019-2-10 取り持ち女)もそうだったし、大阪はどうしていわくありげな作品を持ってくるのか(カラバッジョはこの後逃亡人生を送るのだが)。

昔、アメリカへ行った先生が辞書で「Osaka」と引いたら「YAKUZA CITY」と出ていて吃驚したと聞いたことを思い出す。

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君は公安にマークされている

2024-4-24

再び、大学院のリレー講義(今日で最後)。
教室に入ると、先週と同じように3人が並んで座っている。
こいつら、学習能力ないんかいな。

授業前、男子学生に「君はここに座れ!」と最前列に座らせる。不服そうな顔をしていたので、「君のお国風に言えば、公安にマークされているんや」と。

まぁ、その後は咳き込む、大きなため息をつくなど、授業妨害の数々。
無視し続けて講義はしたものの、嫌な気分で終わる。

はぁ~と、こちらが大きな嘆息。

そんなに嫌なら、中国に帰って中国の大学院に行けばよいのに。
その能力では無理か・・・。

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