日々雑記


まだまだ3月

2017-4-1

本日は3月32日なり。

新年度を迎えても報告ができていない…。4月はいったい何時来るのやら。
まだ桜もつぼみだしと言い訳。

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懐古

2017-4-3

とあることから、ふと懐古。

青春真っ只中の頃、ネット(メール)はもとより携帯電話やラインもない時代に、よくまぁデートなんかしていたものだと実感する。
「(約束の時間に)来ねぇ~!」と嘆きながら待合せ場所にずっと待っていたことは日常茶飯事。電話といえば自宅の固定電話。親が出てきてしどろもどろに丁寧語を使ったこともある。
振り返れば、不自由極まりないが充実していた(と思う)のはなぜだったのだろうか。

「食べログ」など存在しないなか誕生日など記念日の食事は、どうして決めていたのだろうか。
まったく思い出せないでいる。

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授業開始

2017-4-5

とうとう授業が始まった・・・。

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授業開始

2017-4-7

なんの因果か知らないが、春は1時限(9:00~)の授業あり。出宅は7時前。

午前中にびっちり授業を終えて、奈良へと向かう。
快慶展の内覧会を横目に、近傍の庁舎で打ち合わせ。
快慶展は明日からと、はやる心を慰める。

東大寺も興福寺ももちろん奈良博も、閉まった夕刻過ぎに帰宅の途につく。

奈良公園の桜もようやく満開である。
それにしても奈良公園は“てんこ盛り”の外国人観光客。

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鶴林寺

2017-4-9

加古川・鶴林寺へ。

新薬師堂薬師三尊像・十二神将像は延宝6年(1678)の作品。
発願主は大坂の医師津田三碩、財力は大坂南組惣年寄であった綿屋甚兵衛ほかの綿屋一族。
折角、現地に行ったのに鶴林寺叢書『鶴林寺信仰の諸相』を買い忘れ、帰宅後に注文。

新しい宝物館も出来て、鞍馬寺由来の毘沙門天像や福相の大黒天像(ともに津田三碩寄進)など様々な仏像も展示。
夕刻、帰宅。

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クロワッサン

2017-4-10

法文坂の桜も満開ながら、肌寒い一日。

家人が山本先生の対談を熟読した後、有り難く下賜されたクロワッサンを読む。
(若冲風呂敷は付いて来なかった)。

創刊40周年特別企画でクロワッサンが京都・奈良の仏像特集。こういう時代になったのかと。

拝観寺院周辺の名店やしゃれた小物店も掲載。
法隆寺や薬師寺の仏像が扱われていないのがちょっと不思議。

仏像は大人の対象。子供はコミックでも読めばと、授業へと向かう。

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大迂回

2017-4-13

午後8時前に大学から帰宅。うまくいけば、9時半過ぎには自宅。

ところが淡路駅で阪急洛西口~桂間で人身事故の報。しばらく電車は停止。
そのうち「運転再開は21時40分頃の見込み。振替輸送あり」との車内放送。あと1時間ほどは動かない・・・。

淡路駅…(徒歩)…JR東淀川駅―JR大阪駅…地下鉄御堂筋線梅田-天王寺―自宅最寄駅=(バス)=自宅と、帰宅は11時前。

久しぶりの大迂回。

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堺散歩

2017-4-15

午後、久しぶりに堺の街歩き。

阪堺電車に乗って綾ノ町で降り、河口慧海の旧宅跡や山口家住宅、菅原神社、開口神社を経て、「利晶の杜」へと。

町並みもずいぶんと変わり、時には道を間違えることも。公園の桜も今が満開。
歩きながら、あれこれと思い出すことの多い町並みである。

「利晶の杜」を見学しながら堺の文化行政も変わったと実感。

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アホが多過ぎ

2017-4-16

「学芸員はがん」=山本担当相が発言。

山本幸三・地方創生相が16日、大津市内のホテルで開かれた滋賀県主催の地方創生セミナーで、文化財観光の振興をめぐり見学者への案内方法やイベント活用が十分でないことを指摘し、「一番がんなのは学芸員。普通の観光マインドが全くない。この連中を一掃しないと」と発言した。
発言はセミナーでの講演後、滋賀県長浜市の藤井勇治市長から「インバウンド観光振興について助言を」と質問された際にあった。外国の有名博物館が改装した際のことを引き合いに出し、「学芸員が抵抗したが全員クビにして、大成功した」などとも述べた。
セミナー後の記者会見で、山本地方創生相は「新しいアイデアに、学芸員は『文化財だから』と全部反対する。学芸員だけの文化財ではない。『一掃』は言い過ぎたが、観光マインドを持って観光客に説明することを理解してもらわないと困る」と釈明した。(朝日新聞)(追記:翌日には発言撤回。)

国会議員はアホ多過ぎだが、アホに「この連中」と呼ばれる筋合いはない。

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びっくり

2017-4-17

4月末日に講演の予定。

そろそろ配布資料を作成せねば、と思い演題を確認しようとチラシを探すも大学。そこで兵庫歴博のHPを確認すると、びっくり、「講演会ポスター」までアップされている。
思えば、神戸氏とは「元禄のなにわ仏師『宮内法橋』」(『わたりやぐら(兵庫県立歴史博物館ニュース)』45号 1994年1月)からの 戦友

兵庫に残された数多くの文化財をもとに展覧会での披露はもとより多数の論考にされている傍らで、もっぱらふらふらと近世仏像を対象にしているこちら。
「気鋭」でもなんでもない。

「講演会ポスター」を見た後、戦友の顔を泥を塗ってはいけないと、深夜まで頑張る。

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「木×仏像」展

2017-4-18

出勤前に大阪市立美術館「木×仏像」展へ。

50躯ばかりの仏像展だが、ポスター等掲載の《宝誌和尚像》をはじめ東博《菩薩立像》を初め東大寺《試みの大仏》、四天王寺《阿弥陀三尊像》《箱仏》、快成《地蔵菩薩像》など、非情に濃い内容。

朝から閉館までがっつり1日見学+解説すれば、某科目の集中講義になるなどと。

有り難いことに全仏像が360°から見ることが出来る。しかも文様が見たいと思う像は、わざわざケースの片側に寄せて見やすいように配慮。

後ろ髪ひかれつつ大学に向かう。また来よう。

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『ひょうごの美(み)ほとけ-五国を照らす仏像-』

2017-4-22

朝からコンソーシアム大阪で初回の授業。好天なのか受講者かなり少なめ。各大学に注意喚起するとのコンソーシアム担当者。

その後、姫路へ。兵庫県立歴史博物館『ひょうごの美(み)ほとけ-五国を照らす仏像-』を拝観。午前中は開会式。

県下の数々の優品・名品が展示され、展示会場最後のコーナーに宮内法橋(初代・2代)の仏像各2躯ずつと厚木民部・保省の仏像各1躯と康正の補任状2通と宮内法橋文書4通が展示。
入館前、ばったりと出会ったN先生「初めて、『宮内法橋』の作品をじっくりみたよ」と。

拝見後、来週の講演会の件で少し打合せ。

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学生は本を買わない、読まないのか

2017-4-25

本年度(春期)は「初年次教育」に関わっており、教科書も与えられ、授業でノートの取り方や文章の書き方、引用・注・参考文献の提示などを行っている。

しかし戸惑うこともかなり多い。例えば「註」なのか「注」なのか。
『佛教藝術』などでは「注」で統一されているが、諸先生方の論文集では、概ね「註」である。こちらも学生には「註」と指示する。どちらが正しいあるいはどちらも正しい?

教科書には、参考文献にネット情報を載せる際にはURLと書き換えられる可能性が高いので内容確認した年月日を記せとあるが、削除される可能性もある。URLをPCに入力して「404 Not Found」でも出たら、引用の妥当性はどうやって確認するんだと思ってしまう。そもそもサイトの運営が一般の人なのかのか専門家なのか、初年次生にとっては、それすらわからない。

「学生なら本を読め」と言いたいが、教科書にも書いてあるし、個人的には5つも6つもURLが並ぶレポートや論文は即刻「不可」にしてやりたいし。

種々悩んでいると、ゼミ生が希望図書を出してきた。見てみると2200円の選書。只今、絶賛販売中。
卒業したいなら、2千円程度の書籍は自腹で買えよ。

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幾つかの楽しみ

2017-4-27

午前中、久しぶりに某市文化財審議会。

審議会終了後、某寺の仏教美術品をみてほしいとの由。某寺には享保年間に唐招提寺から移動したとされる長谷寺式十一面観音像が安置。
依頼は仏教絵画ながら今から楽しみである。

同じ審議会の先生に、勤めて間もない頃にお世話になった方がおられる。審議会でこの方にお会いできるのも楽しみ。町を歩くと古い町屋が保存されており、これを見るのも楽しみ。

審議会は久しく開かれなかったため、久しぶりに楽しく街を歩きながら大学へと向う。

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割矧ぎ・割首

2017-4-29

祝日ながら大学は水曜日。
明日のスライドの手直しと、めったにしないが予行演習。5分ほど超過。

宮内法橋の作品は1~2尺の小像が多いが、大半は割矧ぎ・割首の造像法。寄木造のほうが楽だと思うが、何故だという疑問が生じる。

近世仏師は材木屋から材木を購入して製作するものの多くは板材か角材。
大昔、建築の近世修復材(長押)は大体 30cm角ぐらいの角材であると奈良県・今西氏から聞いたことがある。また寛政期だが、ヒノキ材は8寸角、1尺角、1尺2寸の角材で市場に出したとも(松原輝男「江戸時代における百姓内山と御槫木山の森林とその利用 ―信州伊那郡大河原村・鹿塩村古文書資料から得られる知見―」『飯田市美術博物館研究紀要』18(2008年))。

想像するに8寸、1尺の角材を「縦挽き」にして前後材を作り寄木造とするよりも、むしろ像高に合わせて角材を「横挽き」にして割った方(割矧ぎ)が手っ取り早いのではないかと考える。

改めてスライドを作り直し、結局夜半まで検討修正。
もうレジュメを提出したというのに・・・。

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「宮内法橋」と京仏師

2017-4-30

姫路市・兵庫県立歴史博物館で講演会。30分前から講堂前に行列。吃驚。

神戸氏の調査研究成果に近世京都仏師の研究成果を添えた内容で講演。家人も珍しく聴講。なんだか模擬授業のような感じ。各関係者も来場。

予想通り、予定時間を5分ほどオーバーして終了。
館長室で神戸氏を交え藪田館長ともども仏像談義。近世彫刻研究は彫刻史と歴史学の狭間にあるんじゃないかと。

5月21日には神戸佳文氏による「ひょうごの仏像調査研究30余年」の講演が予定されている。
家人同様に会場の後ろ隅でひっそりと聞きたい内容である。

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