日々雑記


難渋中

2019-3-2

4月から大学院生が来るので講義用テキストを作成するも難渋中。

ようやく七条仏師編が完成。まだ京都仏師、宗派仏師が残っている。
院生へのことを思えば、在籍中に完成させたいと思いつつ、なかなか進まない。

頭を掻きむしりながら文字を打つも、近世彫刻は次世代、次々世代の問題だろうと半ば諦めムード。

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飲み会

2019-3-4

夕刻から堺筋本町で飲み会。

古めかしい看板がビルの狭間に掲げられる戦前からの老舗。座席ながら接待や商談に使われそうな雰囲気。
こういう場所での飲み会は、久しぶり。

この飲み会の会場も多種多様だが、選択は幹事の意向が大きく働く。
商談でも接待でもない歓談を深めながら、諸々の件。
気分よくほろ酔いで帰宅。

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依頼

2019-3-5

某市文化財審議会へ。

今回は指定文化財の審議はなく、文化財行政の進行状況。他の委員からいくつか質問が出されたが、特段、異論はなく定刻に終了。

個人的に別件で相談ごと。かなり以前からのお付き合いゆえ断るこことはできない・・・。

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街中の過疎

2019-3-6

仏像を管理されている“お姉様化”が進んだ方々から教育委員会を通じて要望。
もう年齢的に管理するのは難しいとのこと。あいにく村の御堂で宗旨は特にない。
さて、仏像の今後は?

博物館:仏教美術の学芸員はいない。近在の御寺:宗旨と関係ないのであかんやろ。お焚き上げ(焼却処分)?:それができないので相談しているじゃないですか!
ということで、こちらに相談。手を尽くした末、ようやく安住の地に。

イオンモールもある街中で、過疎地域のような難問が発生。
終日対応に追われる。

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ちゃんとしようぜ!

2019-3-7

2月末〆の原稿が報告書となって送られてくる。

10~11頁厳守ながら、初稿があがってくると13頁。あらっと思ったが、初稿=念校なので仕方ない。反省しながら文字校正のみ行った。
びくびくしながら報告書をみると、規定頁数に足らない先生がちらほら。安堵。

ただ他の先生の依頼を受けてこちらが撮影した図版は不採用。
依頼事はちゃんとした写台で露出も計って撮影しないとアカンと猛省。

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会議

2019-3-8

昨夕、関係者へ報告書を送付準備したあと新幹線で某市へ向かう。

今日朝9:00から会議。
始発に乗れば間に合わないこともないが、無理の効かない年頃、駅近くのホテルに投宿。
雲ひとつない快晴。定刻より会議。夕刻は知人と一献。
いくらなんでも今日は帰らないと。

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調査

2019-3-11

午後より某寺にある十一面観音立像(指定文化財)を調査。

天衣(後補)が破損との連絡を受け教育委員会の方が確認し、指定文化財なので調書があると思いきやこちらが大学を出た頃の指定で、像高は1m、一木造、藤原時代末という「根本的にデータがありません」状態。
そこで調査かたがたアドバイスをと。

法量、写真撮影、観察を終え、破損部分をみると和釘が外れたようである。天衣、和釘とも健全なので、打ち直して終了。
左側の窓から夕陽が入り込み撮影に難渋。撮影場所を替えればよかったのだが。
最近、最近撮影がうまくいかない・・・。

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Syncretization of Shinto with Buddhism

2019-3-13

昼に地震、震度2。

基本的には初歩的でいいからと言われながら、話の流れからSyncretism of Shinto and Buddhism(神仏習合)などに触れざるを得ない。
終日、英語と格闘。レジュメ、スライドがようやく夜中に完成し送付。

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釈迦念仏会

2019-3-14
奈良博「覚盛上人770年御忌 鎌倉時代の唐招提寺と戒律復興」展、最終日すべり込み。
釈迦如来立像や覚盛坐像、願文、蔵骨器など種々様々、じっくり拝見。

釈迦如来立像は正嘉2年(1258)年の作。釈迦宝号交名中に西大寺釈迦如来立像にみえる善慶周辺の仏師名が散見。ところが、作風はそれほど似ているとは思わない。釈迦宝号交名には「僧善慶」「善春」とあるのに。 善慶は正嘉2年に62歳で死去している。善慶不在では西大寺釈迦如来立像の雰囲気が出ないのもやむを得ないか。
覚盛坐像は眉を長く伸ばし、法衣の端を左右に広げる「律」共通のスタイル。

戒律が崩れ、グダグダになる時代にこそ、律宗の存在意義があることを示した展示。

恒例の「お水取り」展もみて満足しながら帰宅。

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2019-3-15

通勤途上、新今宮駅で人身(接触)事故らしく、しばらく電車が停止。ずっと立っていたので、ドア付近に座り込んで読書。
2時間半かかって大学に着いたが、しばらくは休憩モード。
大学前に来ると、早咲きの桜がもう開花している。

やばいよ、やばい。もうそこまで春(年度末)が近づいている。
なんか毎年のようにドタバタな状況。
以前は優雅?に中国へ旅行に行っていたものだが、今やそれどころではない。

来週は行事が目白押し。

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フードファイター(Competitive eater)

2019-3-16

午後からプレスチューデントプログラム。前半はミニ講義。

「『グローバル・コミュニケーション』と言われますが、一方通行。あなた方が外国に行くことばかりで、ぜんぜんコミュニケーションになっていません。なぜか。我々は関西や日本の文化に全く無関心で、彼等(ネイティブ)が望む日本美術や寺社にまったく応じることができないからです。だから、文化といえば、たこ焼き、お好み焼き、うどんしか思い浮かばないのです。彼等はそれを求めて来日しますか。皆さんはフードファイター(Competitive eater)ではないでしょう。」と過激なミニ講義。

反撃されるように16:20まで発表を聞き続ける。

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淡路ユースフェデレーション

2019-3-18

昨年末、文学部より「淡路や関西の仏教美術について講義してくれ」との仰せ。聞けば、パソナグループからの依頼。はぁ?と思ったが、パソナのCEOが、うちの卒業生であった・・・。
快諾したものの「【研修】(全て英語)」と書かれてある。無理、無理ということで通訳を介して。

泣きそうになりながら、漢字が少し入った英文レジュメを作り(こちらもかなり不安)、スライドを用意。

1時間ほど前に到着し、通訳のグエンハイアインさん(写真左端)との打合わせを経て、講義。
予想はしていたが、全員外国の若者たち。
予定よりかなり早く終ってしまったので、後は質疑応答。
「神社と寺(を訪れた際)の見分け方」や「日本で一番で大きい仏像は?」というような質問など。
(「牛久大仏ではないですか?」「あれは仏像の形をした建物です。」)

ほとんどの質問に対応し、終了。英文レジュメは修正なしに配布されたが、よかったのだろうか。

グエンハイアインさんの活躍ぶりに脱帽。彼女がいなければここまで出来なかった。
あつくあつく感謝。

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サカイマッスル

2019-3-19

昨日の彼女の活躍ぶりに感心して大阪にもどったらこの体たらく。

マイクロソフト社の自動翻訳ソフトを使ったらしい。大阪メトロの社員は地下鉄に乗ったことがないのか。社員は英文サイトを確認しなかったったんかいなと訝る。
天下茶屋駅:「World Teahouse」、堺筋線:「Sakai Muscle Line」って、乗っておれば「Sakaisuji Line」って書いてあるやないの。

前に見んと、ケータイばっかり触っているからこういうことになんねんで。
いま、大阪メトロに乗ると、2020年度採用スタートの吊り広告があり「プロフェッショナル職」と。
業者に委託するか、「外国語プロフェッショナル職」を雇うか、したほうがいいんとちゃうか。
いまどきマイクロソフト社の自動翻訳ソフトなんか、学生も使わへんで。

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卒業式

2019-3-20

午後より平成最後の卒業式。

卒業証書をみると、これまで2つ折縦書であったものが、横書で右に日本語、左に英語が記されている。
学部卒業生にとって左は必要か?
グローバル化の影響かなんか知らんが、今の大学、なんかつまらんことに気を遣うなぁと嘆息。
博士の学位記だって、縦書・日本語のみだったのに。

祝辞の後にゼミ生から花束を頂く。思いがけぬことゆえ、感謝。帰宅後、窓辺に飾る。
ゼミ生のみんな、世間の風潮に惑わされずに活躍して下さい。
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猫に小判

2019-3-22

午後からお願いして研究者らと共に考古学研究室にて塑像片を熟覧。

整理中とのことで担当の学生とともにあれこれ。
塑像片を囲んでの話に学生は聞き逃すまいとメモのご用意。
こちらもふむふむ。

関心はあるものの、江戸時代とは異なる全く異なる状況でやや戸惑う。年明けに「アドバイスを!」と聞かれていたことを思い出す。
色んな種類があるものだと感心。

種類や時期差もあり、一筋縄ではない古代寺院。
遥か遠い古代に思いをはせる。

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魔障(その1)

2019-3-23

ようやくもとの仕事に戻るも、夕刻、家人から連絡。高熱との由。風邪らしい。

USB、資料等をカバンに詰め込んですぐさま帰宅。
氷嚢の氷などを買って、様子をみながら自宅で作業を続行。
ちょっとたいへん。

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再び大学

2019-3-25

家人の熱も下がって、大学。
1月末〆の原稿の初稿がようやくあがってくる。初稿の返却は明日。でもその前に別の仕事の〆も迫っている。
別の仕事をすすめながら、気分転換(でもないが)校正。結局、21時過ぎに校正終了。

後片付けをしながらひとまず、中央郵便局(大阪駅前1ビル)を確認。げっ、閉店やんか。
あわてて24時間郵便局を探すと、大阪北郵便局。
話題のコンビニは24時間でなくてもよいが、郵便局(の24時間営業)は必要でしょう。

十三で乗換えて(阪急京都線は中津に止まらない)、阪急中津から歩く。北郵便局に着く頃には、こちらが発熱しそう。

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魔障(その2)

2019-3-26

別の仕事〆。お昼過ぎに終了し、印刷。

大散乱した本や資料を片づけていると、突然、ガッ!!という音とともプリンターがフンともスンとも動かなくなった。リセットボタン、電源とも動作不可能。
なんでやあ~!
ブチ切れながらもまったく動作しない。逝ったのか・・・。
原稿を自宅持ち帰り?いやいやインクがそんなに無かったはず、速攻でヨドバシにプリンターを買いに走る。

セットして再び印刷する頃にはもう日没。

昨夜と同じ頃に、午後に歩いた同じ梅田界隈を歩き、キンコーズ東梅田へ。
(開いてよかったキンコーズ!)

明日、受取ることにし、ようやく帰宅。

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扇町界隈

2019-3-27

久しぶりに扇町から東梅田へ。このあたりは大きく変貌。

扇町公園にモニュメントっぽいものがあり、一見わからなかったが、扇町プールの飛び込み台であった。
昔は、市内のあちこちにプールがあったような気がする。「市中エアーステーション」10か所の”あべのプール”とか・・・。
後ろは関西TV。よもやここに移転するとは・・・。
昔は扇町公園横に「学生援護会」(アルバイト斡旋)があって、よく通ったがすでに建物すらない。

あそこに書店や喫茶店があったとか、ここには道路がなかったとか途切れ途切れの記憶を思い出しながらキンコーズへ。

受取って、大学に置いてある成果品とともに納品。終了。

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堅香子の花

2019-3-29

ようやく訪れた束の間の春休み。
昨日、堅香子〔かたくり〕の花が咲いているとのことで、奈良・森野旧薬園を訪ねる。

石水亭を通ってすぐにチヤノキ。「茶は養生の仙薬なり。延命の妙術なり。」と『喫茶養生記』は記す。
坂を上がっていくと、坂一面に群生。
堅香子の花はいつも下を向いて咲いている控えめなところが好きである。


写真を撮りながらつつ坂を登っていくと、知止荘。1930年築。付属の茶室は3代目木津宗詮が設計。二畳台目向切。瀟洒ながらとても趣のある茶室。薬草話に花を咲かせたのだろう。
今は桃岳庵が修復中のため茶室を除いて物置と化している。 森野は「大葛屋」、本業は吉野本葛。

ノド飴(薬種箱が並ぶ薬屋さん)や奈良漬などを買ったりしながら、のんびりと宇陀松山を散策。

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