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Cultural Symbiotic 2005
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【必修科目】


学びの扉(文化共生学)

授業科目名 学びの扉(文化共生学)
授業形態 春学期
担任者名 浜本 隆志/森 貴史/伊藤 誠宏/柏木 治/澤井 茂夫
講義概要  この授業は文化と共生を考えるための入門講義です。文化共生学専修の5名の担当者がそれぞれの切り口から、リレー形式で講義を行います。われわれが扱う地域は主としてヨーロッパと日本ですが、異文化理解、比較文化論、共生の問題について、どのようなアプローチをすればいいのかを提示します。 
 この講義によって、文化共生学の多様なあり方と、その研究の楽しさをお伝えできればと願っています。
講義計画 1 日本人が驚くヨーロッパの暮らし 
消費税が25% 婚外子が50%以上 有料トイレ ペットの安楽死 小学5年で進路を決める ハグという習慣 
2 外国人が驚く日本の暮らし 
 ドアの開ける方向 車内での化粧 中学・高校生の制服 レストランの料理見本 クジラを食べる 
3 顔の文化史 
化粧の歴史 ヨーロッパ人相学 日本の正面顔の文化とヨーロッパの横顔の文化 仮面の習俗
4 身体文化の東西  
  「スマイル0円」 着物とドレスの身体技法 床座と椅子座の文化論 
5 「カワイイ文化」再考 
  コドモ文化とオトナ文化 キャラクターという思想 ヨーロッパの「カワイイ」 
6 黒と衣服 
  喪服と黒 宗教改革と黒 シャネルと黒 
7 黄色とイメージ 
  黄色と金色 黄色と国旗 黄色とユダヤ民族 
8 ピンクと情感 
  ピンクと赤 ピンクと連想色 ピンクと女性 
9 光の文化         
  ステンドグラス 遠近法 信仰とは 
10 図像学          
  絵画の力 キリストの血 マリアと赤ちゃん 
11 ルネサンス早わかり    
  古典古代 ペスト 神の沈黙 
12 電車男と源義経とイエス・キリスト 
  歴史はつくられる グリム童話の成立 イエスの人相書き 
13 庵野秀明:演出と省略のはざまで 
  アニメ演出の心理描写 「エヴァンゲリオン」のメタ描写と実写挿入 変容する物語 
14 全体のまとめ

授業科目名 学びの扉(文化共生学)
授業形態 秋学期
担任者名 浜本 隆志/森 貴史/伊藤 誠宏/柏木 治/澤井 茂夫
講義概要  この授業は文化と共生を考えるための入門講義です。文化共生学専修の5名の担当者がそれぞれの切り口から、リレー形式で講義を行います。われわれが扱う地域は主としてヨーロッパと日本ですが、異文化理解、比較文化論、共生の問題について、どのようなアプローチをすればいいのかを提示します。  
 この講義によって、文化共生学の多様なあり方と、その研究の楽しさをお伝えできればと願っています。
講義計画 1 ヨーロッパの祭りと日本の祭り 
  異教とキリスト教の祭り 冬至祭、春祭り、夏祭り、秋祭りの比較  
  ヨーロッパと日本の類似祭の謎(怪物クランプスと秋田のナマハゲの習俗)  
2 モードと文化  
  指輪の文化 アクセサリーはなぜ身に付けるのか ハイヒールの文化史 コル 
  セットという身体加工 
3 色とヒューマンエラー 
  体感距離 体感時間 体感重力 
4 色と認識 
  リンゴは何色? 太陽は何色? ユリは何色? 
5 白と色彩的意味 
  幸福と白 死の衣装と白 女性の足袋と白 
6 中世の放浪芸人の暮らし 
  放浪する熊使いや曲芸師 宗教儀礼と音楽 芸人と中世教会の関係 
7 巨大構造物と巨人像の世界 
  ピラミッドとストーンヘンジ 巨大英雄像と巨大地球儀 労働と信仰と国家 
  主義 
8 実相寺昭雄:宇宙人のいる風景 
  「ウルトラセブン」と「乱歩地獄」 鏡の世界と陰影礼賛 奥行きとフレーム 
9 言葉の操り方 
   レトリック コミュニケーション 発信の技 
10 身体と気質 
   観想術 惑星の支配 大きな頭と小さな頭 
11 空間の魅力 
   龍安寺の石庭 間の感覚 西洋的美意識と禅文化 
12 街並みから文化を考える 
   空間認識と景観  道・広場・公園  パブリックとプライベート 
13 EUを知ろう 
   移民文化の軋轢  エコロジーの思想  EUが抱える諸問題 
14 全体のまとめ


知へのパスポート1(文化共生学)

授業科目名 知へのパスポートIa(1組)
授業形態 春学期
担任者名 澤井 茂夫
講義概要  14回の授業を合理的に使いたいとおもいます。この科目は、今後の文化共生学の礎となるものですから、講義計画に関心のある学生諸君の参加を期待しています。まだ、1年次生ですから、いきなり専門分野に入らないで、3つのグループに分けて、全員に、取り組むべき内容を書いたプリントをわたしますので、その中で、興味のある文章について、個人やグループに分かれて、内容を深めてもらって、口頭で発表してもらいます。そして、最後に、400字詰め原稿用紙で10枚の所見文を提出してもらいます。
講義計画 配布プリントの内容
@ 現代社会への理解:2人のベーコン、科学、ルネサンス、女性のある生き方(出産後)、恋愛とは。
A 生活世界と個の成長:不安とは、思春期の生き方、神と信仰、読書の意義、子供と言語、言語と生活。
B 調和的世界と日本文化:自然環境、京都の庭、西欧文化の日本型受容方式、日本人の笑い。

以上です、3グループとも、5,6枚のプリントで、読みやすく作成されています(もちろん、日本語です)。 初回は、自己紹介やプリント配布などをおこないます。2回目までに、@ABのいずれかに挑んでみるかを決めてください。グループ分けなどをします。
では、参加をおまちしています。

授業科目名 知へのパスポートIa(2組)
授業形態 森 貴史
担任者名 春学期
講義概要   授業タイトル:『劇場版 鋼の錬金術師』の舞台設定を読み解く 
 『劇場版 鋼の錬金術師 シャンバラを征く者』(監督:水島精二2005年)はTV版を引き継いだオリジナルのストーリーですが、それゆえに、スタッフのこだわりがよくわかるほど、物語のディテールには第1次世界大戦後のヨーロッパ文化がなかなかうまく散りばめられています(史実とちがう部分もありますが)。この時代の西欧文化は、大正時代の日本にも多くの影響を与えたものでもありました。  
 本授業では、この作品で描かれているヨーロッパの文化(および日本とも関係する文化)をひとつずつ取り上げて、授業履修者のみなさんに自由な発想で発表してもらうことになります。それゆえ、この映画の背景の細部に目が行き届くようになることも、授業の目的のひとつだといえます。
講義計画  授業の第1回目はオリエンテーションで、授業の進行や成績評価について説明したり、発表担当を決めます。2回目以降は、授業履修者による口頭発表となります(履修人数が多い場合は、グループで発表)。  
 この作品で見られるヨーロッパの文化や歴史のトピックをもとに、発表テーマとして考えられるものの例を以下に挙げます。  
 
@ 錬金術、占星術、魔術:パラケルスス、オカルトと科学、西欧のさまざまな科学や学問など  
A ロックとビジュアル系:L'Arc〜en〜Ciel、音楽性、ファッション、ゴスロリとの関係など  
B ジプシー(ロマ):マイノリティ、少数民族の問題など  
C トゥーレ協会:秘密結社の現実、フリーメイソン、宮殿騎士団、薔薇十字など  
D 映画文化:フリッツ・ラング、映画会社ウーファ、映画史、ハリウッドとの関係など  
E ナチスとユダヤ人:ホロコースト、ファシズム、アンネ・フランク、杉原千畝など 
F 不老不死とタブー(禁忌):人体錬成(人工生命)、ホムンクルス、キリスト教でのタブー、未開民族のタブーなど 
G ドラゴン:さまざまな幻獣、ジークフリート、聖ゲオルギウス、リヴァイアサンアジアの龍など
H 白バラ:学生の反戦運動、映画『白バラの祈り』、ゾフィー・ショル、権力への市民抵抗の歴史など  
I 分身とドッペルゲンガー:鏡像、影、分身と闘う物語、映画『プラーグの大学生』など  
J シャンバラ:エデンの園、シャングリラ、桃源郷、さまざまな楽園とユートピアの神話  
K 空を飛ぶ技術:気球、飛行船、ロケット、ツェッペリン、オーベルト、フォン・ブラウンなど 
L ミュンヒェンとベルリン:都市化と大衆化、伝統文化と祝祭、対立の歴史、アンチ都市物語『アルプスの少女ハイジ』など

授業科目名 知へのパスポートIb(1組)
授業形態 秋学期
担任者名 伊藤 誠宏
講義概要  この授業では、個々のテーマを取りあげ、各自がそのテーマについて調査し、調査
結果を授業で発表します。そして、発表内容について、皆で意見交換をします。
 調査・発表・意見交換をすることで、選択したテーマについて、受講生が自分なりの考えを構築することがこの授業のねらいです。
 ですから、授業に積極的に参加することが大切です。
講義計画  取りあげるテーマ:
1 衣服とフェミニスム
 @ココ・シャャネルの衣服  Aブルーマー女史の衣服  Bギャルソンヌなど
2 食文化
 @パン Aコーヒー、喫茶店 B紅茶 Cポタージュなど
3 コミュニケーション
@話す力 A聞く力 B非言語コミュニケーションなど
4 花物語
 @チューリップ Aユリ Bバラなど

授業科目名 知へのパスポートIb(2組)
授業形態 秋学期
担任者名 浜本 隆志
講義概要  文化共生学の知へのパスポートでは、おもにヨーロッパと日本の文化に関する多様なテーマを研究することができます。
 最初の授業で、プレゼンテーションの仕方やレポートの書き方を説明します。次に異文化理解、ヨーロッパと日本の文化の比較、祭りと習俗、女性論、文化共生学など、5つの主要テーマの概要を解説しますので、各人はその中から自分の関心のある個別テーマ見つけてください。
 その後、順番を決めて、ほぼ全員が報告できるようにプログラムを組みます。毎時間、ゼミ形式で授業をおこないますが、クラス仲間の報告を聞いて、知識や関心がさらに広がるような授業を目指します。 毎年、テーマが定まっていなかった学生も、1年生の授業を受けて、2年次以降、文化共生学を選択する学生が増えているのうれしいことです。
講義計画 1 異文化理解:ヨーロッパの飲食文化 ヨーロッパ世界遺産紀行 モードとファッション  
  占星術 中世都市の文化 ケルトとゲルマンの文化 フリーメーソンと秘密結社 移 
  民とムスリムのスカーフ問題  
2 比較文化:ヨーロッパの結婚式と日本の結婚式 ヨーロッパの庭園と日本の庭園 ヨ 
  ーロッ パの伝説・童話と日本昔話 ヨーロッパの巡礼と日本の巡礼 森の文化と里 
  山の文化  
3 祭りと習俗:クリスマス カーニヴァル ハロウィーン バレンタインデー 祭りと仮面  
  日本の祭り ナマハゲの習俗   
4 女性論、ジェンダー論:女神信仰 母権制と父権制 娼婦という職業 マグダラの 
  マリアと 聖母マリア 魔女狩り 非婚と婚外子 香りの文化 ハイヒールとコルセット  
  化粧の文化 ダイエットと整形  
5 文化共生学:ボランティア EUと多文化共生 マイノリティと外国人問題  自然エ 
  ネルギーの利用 使い捨てと環境問題 市電と自転車 食の安全


知へのパスポート2(文化共生学)

授業科目名 知へのパスポート2a
授業形態 春学期
担任者名 伊藤 誠宏
講義概要  この授業では、個々のテーマを取りあげ、各自がそのテーマについて調査し、調査
結果を授業で発表します。そして、発表内容について、皆で意見交換をします。
 調査・発表・意見交換をすることで、選択したテーマについて、受講生が自分なりの考えを構築することがこの授業のねらいです。
 ですから、授業に積極的に参加することが大切です。
講義計画  取りあげるテーマ:
1 色彩と心理
  @青色と心理  A 赤色と心理  B黄色と心理など
2 色彩と文化
  @花の色と花言葉 A青の色と歴史 B赤の色と歴史など
3 食とマナー
  @日本料理  A西洋料理  B中国料理
4 食の安全とリスク
  @輸入食品の問題 A食品表示の問題  B遺伝子組み換えの問題

授業科目名 知へのパスポート2b
授業形態 秋学期
担任者名 柏木 治
講義概要  この授業では、具体的な事例や個々のテーマをとりあげて、関係する問題を演習形式で掘り起こします。演習形式というのは、たとえばあるテーマについて自分で調査したことを発表したり、意見交換するといった大学生の研究スタイルを指します。  
 とり上げるテーマと授業の進めかたは「講義計画」に示すとおりです。大きく言って、EUや環境問題を素材に、それを「文化と共生」というテーマで考え抜くこと、また、ごく日常的な生活文化の比較をとおして日欧の文化的差異を議論し、そこから文化のバックボーンを推論すること、の二点を中心的な課題とします。  
 なお、この授業の到達目標は、あるテーマについて情報を収集し、それを整理し、じぶんの視点を定めて分析を加え、その結果を報告(口頭と文章)できるようになることです。
講義計画  授業は以下の点を中心に展開します。とりあげるテーマについては、授業の進み具合、履修者数によって若干の変更が加えられることもあります。  
1. 授業の概要とねらい  
  ガイダンス 演習の進めかたと注意点 「文化と共生」のまわりにはどんな 
  テーマがあるのか  
2. 具体的なテーマについて考える テーマを設定するとはどういうことか 
3. テーマへのアプローチ(1) 身体文化の日欧比較 
  @ 顔と表情の文化  A 椅子の文化 畳の文化 
  B しぐさ 身のこなし  C 服飾 モード 流行  
4. テーマへのアプローチ(2) 環境と共生 
  D 環境問題の文化的側面  E 捕鯨問題 
  F 環境難民  G さまざまな「エコ」 
5. テーマへのアプローチ(3) EUの文化的諸問題 
  H 各国の移民問題  I 文化政策とグローバリゼーション 
  J イスラームへの視線    
6. インプットとアウトプットの方法について  
  a 図書館をどう使うか  
  b 新聞記事をどう扱うか  
  c インターネットをどう利用するか  
  d 参考書や研究書をどのように利用するか  
  e 発表のしかた、レジュメのつくりかた  
7. 学生による研究発表(グループ発表)  
8. 最終的に発表した内容からレポートの作成へ


知のナヴィゲーター


授業科目名 知のナヴィゲーター(1組)
授業形態 春学期
担任者名 浜本 隆志
講義概要  【「知のナヴィゲーター」の目的】 〈全クラス共通〉  
 文学部のどの専修に進むにしても、大学生として学んでいくためには、いくつかの基礎技能を身につけておくことが必要である。この「知のナヴィゲーター」の目的は、特定の専修に進むために必要な知識の習得ではなく、大学生として学ぶためのスタディー・スキルの育成にある。それは具体的には次のようなものである。  
(1)資料のポイントをつかむ:文献・資料を的確に読む能力。  
(2)レジュメ・サマリーを作る:文献・資料の内容をまとめた文章を作成する能力。  
(3)レポート・論文を書く:テーマに応じて、自分自身の見解をまとめた文章を作成する能力。
(4)プレゼンテーション:調査した内容や自己の見解を口頭で発表する能力。  
(5)ディスカッション:発表内容を的確に聞き取り、質疑、議論する能力。  
(6)モティベーションを高める:人文学の研究への動機づけやテーマ発見。  
(7)図書館・コンピュータの利用技術:その他、大学での学習に必要な技術の習得。  
 これらのうち、どのスキルを重点的に扱うかはクラスによって異なるので、下記の「このクラスの概要」と「講義計画」を参照すること。  

【このクラスの概要】  
 このクラスでは、(1)資料のポイントをつかむ、(2)レジュメ・サマリーを作る、(3)レポート・論文を書く、(4)プレゼンテーション、(5)ディスカッションなどの項目を重点的に扱う。
以上のスキルの育成のために、このクラスでは、調べ、読み、書く、リテラシーのスキルと、 プレゼンテーションやディスカッションのスキルの基本を、段階的に訓練していく。
講義計画 1 自己紹介、文学部入学後の抱負を語る 
2 プレゼンテーションの方法 
3 プレゼンテーションの実践、その1 
4 プレゼンテーションの実践、その2 
5 レポートの書き方、基本的ルールの習得 
6 レポートの書き方、実践、その1 
7 レポートの書き方、実践、その2 
8 テキスト読解のコツ 
9 テキスト読解の実践、その1 
10 テキスト読解の実践、その2 
11 デスカッションやディベートの方法 
12 ディスカッションやディベートの実践、その1 
13 ディスカッションやディベートの実践、その2 
14 総括

授業科目名 知のナヴィゲーター(2組)
授業形態 春学期
担任者名 森 貴史
講義概要  【「知のナヴィゲーター」の目的】 〈全クラス共通〉  
 文学部のどの専修に進むにしても、大学生として学んでいくためには、いくつかの基礎技能を身につけておくことが必要である。この「知のナヴィゲーター」の目的は、特定の専修に進むために必要な知識の習得ではなく、大学生として学ぶためのスタディー・スキルの育成にある。それは具体的には次のようなものである。  
(1)資料のポイントをつかむ:文献・資料を的確に読む能力。  
(2)レジュメ・サマリーを作る:文献・資料の内容をまとめた文章を作成する能力。  
(3)レポート・論文を書く:テーマに応じて、自分自身の見解をまとめた文章を作成する能力。
(4)プレゼンテーション:調査した内容や自己の見解を口頭で発表する能力。  
(5)ディスカッション:発表内容を的確に聞き取り、質疑、議論する能力。  
(6)モティベーションを高める:人文学の研究への動機づけやテーマ発見。  
(7)図書館・コンピュータの利用技術:その他、大学での学習に必要な技術の習得。  
 これらのうち、どのスキルを重点的に扱うかはクラスによって異なるので、下記の「このクラスの概要」と「講義計画」を参照すること。   

【このクラスの概要】  
 ぼくが担当するクラスでは、(1)資料のポイントをつかむ、(2)レジュメ・サマリーを作る、(3)レポート・論文を書く、(4)プレゼンテーション、(5)ディスカッション、この5つのスキルを身につけることを目標としています。(6)については、授業内の課題やディスカッションで、(7)については、授業1回分を図書館のガイダンスにあてることで補う予定です。
講義計画  このクラスの特色としては、担当教員と授業履修者どうしのコミュニケーションしやすい環境をつくる機会があることです。本村先生クラスとの合同授業、合同合宿(原則参加)もおこないます。
 (1)(2)(3)までの「書く」ことをめぐるスキル習得については、毎回、読むテクストはいろいろなものをそのつど配布し、説明・質疑応答、課題の提出、添削された課題に関する説明・質疑応答というローテーションで進みます。この作業は、参加者全員の課題をみんなで検討して考えるやりかたをとりますから、どのように書けばいいのかということがおたがいに確認できるシステムです。  
 (4)(5)は、肯定派、否定派、ジャッジ、司会などの数グループに分かれて、学生みずからの司会による議論の場を形成し、ディスカッションします。これによって、ジャッジたちを自身の論旨によって説得する訓練を重ねる予定です。テーマも参加者で選択します。

授業科目名 知のナヴィゲーター(3組)
授業形態 春学期
担任者名 柏木 治
講義概要  【「知のナヴィゲーター」の目的】 
 文学部のどの専修に進むにしても、大学生として学んでいくためには、いくつかの基礎技能を身につけておくことが必要である。この「知のナヴィゲーター」の目的は、特定の専修に進むために必要な知識の習得ではなく、大学生として学ぶためのスタディー・スキルの育成にある。それは具体的には次のようなものである。  
 (1)資料のポイントをつかむ:文献・資料を的確に読む能力。  
 (2)レジュメ・サマリーを作る:文献・資料の内容をまとめた文章を作成する能力。  
 (3)レポート・論文を書く:テーマに応じて、自分自身の見解をまとめた文章を作成 
  する能力。  
 (4)プレゼンテーション:調査した内容や自己の見解を口頭で発表する能力。  
 (5)ディスカッション:発表内容を的確に聞き取り、質疑、議論する能力。  
 (6)モティベーションを高める:人文学の研究への動機づけやテーマ発見。  
 (7)図書館・コンピュータの利用技術:その他、大学での学習に必要な技術の習得。  
  これらのうち、どのスキルを重点的に扱うかはクラスによって異なるので、下記の  
  「このクラスの概要」と「講義計画」を参照すること。 
講義計画  このクラスでは、これらすべてを身につけることを目標にしますが、とくに主眼をおくのは、(1)資料のポイントをつかむ、(2)レジュメ・サマリーを作る、(3)レポート・論文を書く、(4)プレゼンテーション、(5)ディスカッション、です。  
 まず初回の授業で、受講者全員に3分程度の自己紹介をしてもらいます。効果的に自己紹介するにはどうしたらいいかを考え、事前に準備しておいてください。 第2回目以降は、以下の点を中心に授業をすすめていきます。 
@ 図書館を知る【第2回】 
  図書館ガイダンスとは 資料はどこにあるか どのようにして資料を探すのか 
A パソコンの活用【第3回〜第4回】  
  授業支援システムの徹底利用 ワード パワーポイント 
B 読解力の養成(「食」と「衣」を統一テーマと定め、このテーマに関係する資料を 
  材料にします)【第5回〜第6回】 
  問題点を整理する 内容を要約する 内容を他者に口頭で的確に報告する 
C グループワーク【第7回〜第8回】 
  文献収集 読解 グループ討議 
D 口頭発表【第9回〜第12回】 
  発表用レジュメの作成 プレゼンテーションのしかた 質疑の準備 ディスカッション 
E レポートを書くために【第13回】 
  発表内容をレポートに 文章力を磨く 
F まとめ【第14回】

授業科目名 知のナヴィゲーター(4組)
授業形態 春学期
担任者名 澤井 茂夫
講義概要   【「知のナヴィゲーター」の目的】 〈全クラス共通〉
文学部のどの専修に進むにしても、大学生として学んでいくためには、いくつかの基礎技能を身につけておくことが必要である。この「知のナヴィゲーター」の目的は、特定の専修に進むために必要な知識の習得ではなく、大学生として学ぶためのスタディー・スキルの育成にある。それは具体的には次のようなものである。
(1)資料のポイントをつかむ:文献・資料を的確に読む能力。
(2)レジュメ・サマリーを作る:文献・資料の内容をまとめた文章を作成する能力。
(3)レポート・論文を書く:テーマに応じて、自分自身の見解をまとめた文章を作成する能力。
(4)プレゼンテーション:調査した内容や自己の見解を口頭で発表する能力。
(5)ディスカッション:発表内容を的確に聞き取り、質疑、議論する能力。
(6)モティベーションを高める:人文学の研究への動機づけやテーマ発見。
(7)図書館・コンピュータの利用技術:その他、大学での学習に必要な技術の習得。
これらのうち、どのスキルを重点的に扱うかはクラスによって異なるので、下記の「このクラスの概要」と「講義計画」を参照すること。
講義計画  【このクラスの概要】
 この授業では、特に以下の内容に焦点をあてて行います。自前のテキストを配布します。

 焦点 @読む A書く B口頭発表 です。

 この間に、@論文、エッセイ、小説の読み方 A原稿用紙の使い方、レポートの書き方、(小)論文の書き方、要約の方法 B 口頭発表の極意 などを随時指導していきます。

 初回は自己紹介からです。みなさんの参加をおまちしています。


文化共生学基礎演習

授業科目名 文化共生学基礎演習a(1組)
授業形態 春学期
担任者名 柏木 治
講義概要  下記の個別テーマに関する調査・発表・レポート作成をとおして、考える力を養うことがこの「演習」のねらいです。  
 具体的な作業としては、テーマにかかわる参考書の一部をとりあげ、@そこに書かれてあることを的確に読み取る、A使われている用語を調べる、B内容を要約する、C書かれている内容について自分の意見を述べる、という一連の作業をまず行います。つぎに、この問題について意見交換をおこなったうえで、何を調べたらおもしろいかを考えてもらいます。それが決まったら、各自調査してその結果を報告するというやり方です。なお、多くの作業はグループ単位で行うことになります。  
 「演習」の主役はみなさんです。大切なことは「考える」こと、そして積極的に授業に「参加する」ことです。たんに出席することではありません。
講義計画 1 授業のねらいと進め方 
2 ヨーロッパのなかの「東洋」  
  異国趣味 旅の文化 他者へのまなざし 現代日本文化の世界的受容  
3 EU諸国における移民問題  
  報道にみる移民問題 ローバル化 とマイノリティ 言語紛争 環境問題 
4 身体文化の諸問題  
  モードと階級 身体表象とジェンダー スポーツと社会 しぐさの文化 
5 娯楽の文化史  
  酒場 アルコール飲料 カフェ文化 歓楽都市パリ  
6 総括

授業科目名 文化共生学基礎演習a(2組)
授業形態 春学期
担任者名 浜本 隆志
講義概要  1年次の「知へのパスポート」をさらに深めるために、ヨーロッパと日本にかかわる以下の多様なテーマをとりあげ、5つのグループ分けをしてゼミ形式の授業をおこないます。学生諸君はグループに属しながら、自分の関心のあるテーマを選んで、全員が発表しなければなりません。その際、テーマのまとめ方、プレゼンテーションの方法なども指導します。積極的な取り組みを期待しています。
講義計画 1 ヨーロッパ文化研究グループ  
食文化、生活文化、化粧、ファッションとモード、サロンの文化、音楽論、キリスト教文化、風俗文化論、世界遺産、巡礼・旅行論など  
2 習俗・結社研究グループ  
クリスマス、カーニヴァル、バレンタインデー、日本の各種の祭り、結婚式、仮面、フリーメイソン、秘密結社など  
3 比較文化研究グループ  
悪魔と鬼、魔女と山姥、ヨーロッパの竜とアジアの竜、親子関係の比較、日欧庭園比較、横顔と正面顔の文化など
4 共生研究グループ  
日本とヨーロッパの共生文化、EUの行方、森の文化、リサイクル、移民問題、風力・ソーラーエネルギー、ペット、捕鯨と共生、自然観など  
5 ジェンダー・福祉研究グループ  
魔女狩り、マイノリティ論、少子高齢化問題、非婚と婚外子、セーフティネットなど

授業科目名 文化共生学基礎演習b(1組)
授業形態 秋学期
担任者名 伊藤 誠宏
講義概要  個別テーマの文献調査、発表、レポート作成を通して、選択したテーマに関する自分の意見を構築することが、この科目のねらいです。受講生は、下記研究テーマグループのいずれかに属さなくてはなりません。各自が選んだテーマの文献から、@ 興味ある箇所や考え方を取り出し要約する A 興味ある考え方や興味ある箇所をさまざまな視点から調査・検討する B 選択テーマについて、自分の考えを構築する C 研究グループ内でよくテーマについて話し合う などの手順を踏んで、授業で発表してください。
授業では発表内容について皆で意見交換し、発表者が意見交換を通して、意識しなかった「考え方や感じ方」に気付いてくれればと思います。
講義計画 授業で取り上げるテーマは下記の通りです。
 @ 色彩研究グループ: 
   色彩と文化、色彩心理、色彩とイメージ、カラーセラピー
 A 衣服史と女性研究グループ: 
   コルセットからの解放、ココ シャネルの衣服、ブルーマー女史と衣服、
 B マナー研究グループ : 
   欧米のマナーと日本のマナー、女のマナー書と男のマナー書、洋食と和食のマナー
 C 食のリスク研究グループ:
   食の安全と安心、輸入食品とリスク、クローン牛とBSEの問題、食品表示の問題

授業科目名 文化共生学基礎演習b(2組)
授業形態 秋学期
担任者名 森 貴史
講義概要 森 貴史担当 テーマ:衣食住の「ガジェット」について考える 
 後期もまた、前期の浜本先生の授業形態・形式を基本的に踏襲しますが、パワーポイントなどのスライドソフト使用による口頭発表を原則とします。発表のテーマはいちおう、後期用のものを以下に掲載しておきますが、前期に発表したテーマをひき続いて追求したり、あるいはずらしたものでも、まったくかまいません。 
 後期テーマにある「ガジェット」とは、IT分野のユニークな機能をそなえた携帯用機器をさす語として、最近、よく耳にしますが、元来は、「目新しい道具」、「おもしろい小物」という意味でもありました。こうしたものは、衣食住に関していうと、じつはもっと昔からずっと、洋の東西を問わず、われわれのごく身近に存在してきたのではないでしょうか。ヨーロッパと日本を中心としたさまざまな文化の身近な道具、設備などを比較して、その多様なちがいを発見し、なぜそのようなちがいが生じるのかを考えるのが、この授業の目的です。
講義計画  第1回目はオリエンテーションで、発表者とテーマと発表日を決めるので、欠席しないようにしてください。毎回の発表テーマの例を以下、おおざっぱにカテゴライズして挙げておきます。もちろん、これらとはべつのテーマ、発表者がアレンジしたものでもかまいません。 
 
◎ 衣 
   ふとんとベット、敷きもの、靴とブーツ、帽子、刺青など 
◎ 食 
   調味料、台所、食器、包丁(はさみ)、歯ブラシと歯など 
◎ 住 
   トイレ、お風呂(シャワー)、(携帯)電話、テレビとラジオ、時計など 

授業科目名 文化共生学基礎演習b(3組)
授業形態 秋学期
担任者名 澤井 茂夫
講義概要  2年次生用の必修科目です。この授業では、文化共生学の扱う範囲の広さを知ってもらいたいと思うのが狙いです。といっても、必然的に、勉強できる範囲は定まってきますが、今年は以下の「計画」で、グループごとに分かれて、グループでの口頭発表をしてもらって、最後に、400字詰め原稿用紙10枚で、個人の習得したものや半期間の印象を書いて提出してもらいます。
講義計画 グループは次の6つに分かれます。いずれかに属してください。
@ 明治時代に生まれた日本語
A 喫茶の東西文化比較
B ユートピア論
C ルネサンス文化
D 食文化
E ヨーロッパとは何か(どこまでがヨーロッパなのか)
参考文献が不明なときは、たずねてください。教示します。


文化共生学専門演習

授業科目名 文化共生学専門演習(1組)
授業形態 通年
担任者名 柏木 治
講義概要   この授業は、4年次の「卒業演習」(卒業論文作成の指導)への橋渡しとなる科目です。少人数演習形式でおこなわれ、受講生の積極的な授業参加が求められます。 
 春学期は、個々のトピックについて指示されるリーディング資料(文献の一部、報道記事、映像・図版資料など)をあらかじめ読み(予習)、その内容をまとめて報告発表し、その問題について全員で共同討議をする――これを基本的な授業構成として進めます。資料の読解と討議をとおして、@論述にどのようなタームが使われているか、Aどのような順序で論理が展開されているか、Bどのような資料を用い、どのような手順で結論を引き出しているか、C引用や出典の明示がどんな形式でなされているか、などを吟味しつつ、レポートや卒業論文作成に必要な事柄を実践的に学んでいきます。とりあげるトピックは講義計画に示されているとおり。 
 秋学期には、受講生自身が選んだテーマについて各自が研究発表をおこない、それを論文形式にまとめる基礎訓練が予定されています。
講義計画 春学期 
1. ゼミの進め方と年間計画 
2. グループ作業の手順とグループでのテーマ確定 
3. 報告発表 
4. 本年度にとりあげる予定のトピック 
 T 文化接触論的観点から    
  @食と衣における文化接触 Aジャポニスムとジャパニメーション BEUの 
   移民問題と文化接触 
 U 身体の比較文化論的観点から 
   C顔と表情の比較文化 D衣装・ファション・化粧 E女らしさと男らしさ   
 V 文化政策と文化イデオロギーの観点から 
   F国際政治のなかの環境 G捕鯨問題 H万博という文化装置 
5. 報告発表の講評と総括 
6. 前期レポートの作成 
 
秋学期 
1. 卒業論文とは 
2. 論文の形式について 
3. 卒業論文に向けて研究テーマの確定 
4. 学生自身が選んだテーマによる研究発表 
5. 準備論文の作成 
6. 講評 
 
なお、授業とはべつに、ゼミ合宿をおこなう予定です(参加は強制ではありません)。

授業科目名 文化共生学専門演習(2組)
授業形態 通年
担任者名 浜本 隆志
講義概要  1、2年次で学んだ文化共生学のテーマをより深め、それを卒業論文に展開するための橋渡しとなる演習です。各人が以下の領域のなかから自分のテーマを絞り込んでください。なおこれら以外の関心があるテーマを選択することも可能です。授業は演習形式でおこない、各人の報告が中心になります。報告の手がかりとなる文献の紹介を含め、プレゼンテーションの仕方、論文作成のための基礎的訓練をします。
講義計画 1 ヨーロッパの祭りと日本の祭り(クリスマス、バレンタインデー、カーニヴァル、復活祭、聖ヨハネ祭、正月、ナマハゲ、節分、ねぶた祭り、諏訪の御柱祭、神楽など)  
2 ヨーロッパの秘密結社(テンプル騎士団、薔薇十字団、フリーメーソン、イルミナーティ、黒ミサ)  
3 ヨーロッパの生活文化(パン、パスタ、ワイン、ビール、コーヒー、肉食、風呂、鍵、護符、陶磁器の食器)  
4 モードとファッション(指輪、装身具、紋章、化粧、香水、コルセット、ハイヒール、髪型、正面と横顔の文化)  
5 魔女狩り(女神のデフォルメ、魔女伝説、黒いマリア、ヴァルプルギスの夜祭、サバト、異端審問、魔女裁判、公開処刑)  
6 ヨーロッパの結婚の習俗(結婚の歴史、結婚指輪、ケーキの由来、花嫁衣裳、現代の結婚式)  
7 EUとマイノリティ(EUの歴史、EUの現在、多文化共生、ヨーロッパの少数民族、平和論)  
8 森の文化と環境問題(森の文化、自然エネルギー、パーク・アンド・ライド制、自転車と市電、省エネ住宅、大量生産・大量消費時代を考える、食品の安全)

授業科目名 文化共生学専門演習(3組)
授業形態 通年
担任者名 森 貴史
講義概要  この授業の趣旨は、卒業論文制作の準備をするためのゼミとのことなので、個人的には、ぼくが毎年担当している1年次生用の授業「知ナヴィ」の卒論用バージョンアップ版として位置づけたいと思います。 
 良質な卒論を書くためには、テーマの選びかた、卒論全体の構想、論文用文章のスキルなどを身につける必要があるので、それなりに時間をかけて、履修者各自が「知ナヴィ」のときと同様に作業するときもあると考えます。その一方で、優れた研究者たちの著作を担当者が紹介することによって、卒業論文制作に必要であるような、興味深い視点や刺激的な考え方に触れたりできるような授業運営も、同時におこなっていくつもりです。
講義計画  履修者の希望も取り入れますので、流動的ではありますが、以下のようなテーマやトピックを取り上げていく予定です。第1回目は、オリエンテーションで、顔合わせや連絡先の登録などをおこないますので、休まないようにしてください。 
 
■卒業論文制作スキルのために 
@ 論文とほかの文字メディアとのちがい 
A 論文のさまざまなスタイル 
B 論文の決まりごと 
C スケジュール管理 
D 論文の枠組みと展開 
E 考察と結論の関係 
F 説得力のある文章 
G 文章の引用のしかた 
H 表現のメディアとしての論文 
 
■卒業論文のテーマをみつけるために 
@ 生活空間の文化 
A 病気の歴史 
B 食べ物の文化史 
C サブカルチャー研究の視点 
D 資料としての図像や映像 
E 空間の移動とレジャーの歴史 
F 「性」の問題全般についての取り扱い方 
G イメージとシンボル 
H 神話と歴史と物語の研究

授業科目名 文化共生学専門演習(4組)
授業形態 通年
担任者名 澤井 茂夫
講義概要  3年次生の学生諸君が対象です。このクラスで、4年次の卒業演習・卒論作成まで一緒にやっていくので、いわゆる澤井ゼミに該当します。ですから、4年次生の卒論提出まで、一貫した流れにのって、演習は実施されます。取り上げる授業テーマは、以下にしるしましたが、教員の専門分野以外でも、どのようなものでも、結構です。
@ヨーロッパ文化(特にイタリア・スペイン)
A西欧諸国内の比較文化
B日欧比較文化
Cルネサンス文化
Dスポーツに視点をあてた文化論
E広場と公園―都市文化
F移民・難民問題
G東西喫茶の比較文化
H翻訳の文化
I光の文化
 テーマの見つからない人でもかまいません。ともに見つけていきましょう。 以下、講義計画では、3年次生でしてもらうことをしるします。
講義計画 1)自己紹介。先輩たちの残してくれた卒論(印刷されています)の合評会の司会者の決定。研究発表順の決定。
2)図書館実習
3ー6)先輩の卒論を合評しながら、卒論にもいろいろな書き方があること、テーマの選択方法、仮説と結論を結ぶ論理展開などを、卒論中の引用文や資料の使用法も学ぶ。
7−14)人数によるが、すでに決めた発表順にしたがって、レジュメをつくって、研究(関心のあることでもよい)の発表。90分に2人が限度。以上が春学期。
秋学期は、春学期のつづきで、より深めた発表。タイトルは同じでも、変えてもかまわない。その発表を基に、冬休みに、400字詰め原稿用紙で、15−20枚で小論文を執筆して、年明けの最初の授業に提出。それを添削・評価して3月中に各自に返却。


卒業演習

授業科目名 卒業演習
授業形態 通年
担任者名 伊藤 誠宏
講義概要  担当者が関心を持って調査・研究している領域は、色彩、マナー、リスク認知、花言葉です。これらを、文化、心理、言語表現(とくに、比喩表現 )など、さまざまな視点から考察しようと思っています。また、これらのテーマを、例えば、「花言葉と色」のように、それぞれの領域を関連づけて研究することも可能です。 いずれのテーマを選ぶにせよ、共生というキーワードに留意してください。
講義計画  皆さんが選んだテーマについて、毎授業時間に話し合い、相談しながら卒論をつくりあげてゆきたいと思っています。  
 二ヶ月に一回、月末にレポート(4000字から6000字程度)の提出と発表を求めます。提出レポートの記述内容に関する検討を重ね、春学期と秋学期にそれぞれ一回ゼミ合宿を行い、論文の作成を加速させたいと考えています。

授業科目名 卒業演習
授業形態 通年
担任者名 柏木 治
講義概要  この授業は、卒業論文作成のための演習指導科目です。これまで勉強してきたことを基礎に、担当教員と議論を重ねながら4年間の集大成ともいうべき卒論を書き進めていきます。したがって、全体としては受講生のテーマに応じた授業展開がなされます。  
 春学期は、卒業論文についての約束事など全体的な説明にはじまり、各受講生のテーマ設定および方法論の吟味、さらに中間発表が予定されています。秋学期は、本格的な執筆時期ですので、時間を区切って個別指導を中心に据える予定です。
講義計画 春学期  
1 卒業論文の概要説明とタイムスケジュール(計画)  
2 図書館の個別利用手続き等  
3 各受講生が設定したテーマと方法論(アプローチ)の吟味  
4 資料収集に関して  
5 中間報告と共同討議  

秋学期  
論文執筆の進捗状況にもよりますが、基本的に各学生のテーマに即した個別指導が中心となります。どうしても時間が不足しますので、添付メールのやりとりができる環境は整えておいてください。

授業科目名 卒業演習
授業形態 通年
担任者名 浜本 隆志
講義概要  1年次の入門ゼミ、2年次の基礎ゼミ、3年次の専門ゼミでの学習の集大成として、卒業論文を作成することを授業目的とします。文化と共生に関するテーマを学生諸君が決め、報告を重ねながら、ゼミを進めます。わたしの専門領域はヨーロッパ文化論、比較文化論、ジェンダー文化論、文化共生学ですが、テーマは学生諸君の最も関心のあるものを自由に選んでください。授業は主として学生諸君の発表を中心に展開されますが、仲間の発表に対しても積極的なコメントが求められます。それが自分の論文作成にも大いに参考になるからです。
講義計画 1 卒論を書くにあたっての基本的なルールの説明  
2 参考文献の利用の方法  
3 各人のテーマに関する報告  
4 討論およびアドヴァイス  
5 テーマ関連事項の補足講義  
6 卒論の個別指導

授業科目名 卒業演習
授業形態 通年
担任者名 森 貴史
講義概要  本演習の最終目標は、卒業論文を完成させて、無事に提出日に提出するということなので、担当者の仕事としては、それまでのすべての作業の面倒をみるということになるでしょうか。 
 とはいえ、一番大事なのは、履修者自身による自分が楽しんで執筆できるテーマの選定と、文章を論理的に書くための主体的な取り組みです。そのために、担当者としてはできるかぎりのお手伝いをするつもりです。担当者の基本姿勢としては、やはり「知のナヴィゲーター」卒論版を心がけます。
講義計画  履修者のさまざまな事情を考慮しますが、だいたいの予定は以下のとおりです。  
春学期:最終的な卒論テーマの確定と、最低限の構成および結論の雛形のようなものがある程度はできあがっているような進度を目指します。  
 そのあと、夏季休暇の課題として、卒業論文のだいたいの輪郭となるようなものを縮小版で仕上げてもらう予定です。この課題の成果が卒論完成版のプロトタイプでガイドラインになるはずです。
 
@文献の収集と読み込み 
A全体構成と結論の方向づけ 
B基本的な文章作法 
Cほかのゼミ履修者の書き方の比較検討 
Dアウトラインの完成 
 
 秋学期:実際に書いた原稿の検討と手直しを中心におこなって、最終的な卒業論文全体の完成を目指します。というのも、冬期休暇までに、ぼくが一度、目をとおして、さらにブラッシュアップするための時間を確保しできるよう、考慮してのことです。そして、冬期休暇中に手を入れてもらったものを年明けに提出するという進行を理想にしたいと考えています。 
 
@原稿の実際的な検討 
Aほかのゼミ履修者の原稿の比較検討 
B文献と図版の引用方法と脚注 
C目次とサブタイトルの校正 
D全体および最終チェック


【選択科目】


文化共生学基礎研究

授業科目名 文化共生学基礎研究a
授業形態 春学期
担任者名 伊藤 誠宏
講義概要  最近、マスメディアでリスクの問題が報道されることが多いように思います。私たちが直面しているリスクの問題を見てみると、私たちはリスクの中で生活していると言っていいでしょう。この授業では、さまざまのリスクの中から、私たちの生活に一番身近な食のリスクについて考えてみようと思います。
講義計画 1 私たちはリスクをどう感じるか 
2 私たちはリスクとどうかかわっているか
3 私たちにリスクはどう伝えられているか
4 私たちはリスクとどう向き合って生きるか
5 BSE問題から何を学ぶか
6 食の安全・安心をどうかんがえるか
7 食品表示の問題とRisk communication

授業科目名 文化共生学基礎研究b
授業形態 秋学期
担任者名 溝井 裕一
講義概要  この授業では、歴史のなかで人が自然とどうかかわってきたか、自然との共生は可能かを考えます。具体的には、グリーンマン、メルヘン、動物園など、ヨーロッパ文化のさまざまな表象を手がかりとしながら、その背景にある自然観を見ていきます。さらに、そこから何を学ぶべきかを問います。また人と動植物のかかわりを見ていくなかで、ヨーロッパ文化の知られざる一面もあきらかとなるでしょう。
 豊富な図像・映像とともに、ふしぎの森をのぞいてみませんか。
講義計画 1.自然との共生を考える
2.グリーンマンと森のヨーロッパ@−樹木崇拝とキリスト教
3.グリーンマンと森のヨーロッパA−中世の人びとから見た森
4.変身物語のふしぎ@−メルヘンにおける人と動物
5.変身物語のふしぎA−人狼奇譚
6.驚きの中世ヨーロッパ@−仰天判決!動物裁判
7.驚きの中世ヨーロッパA−象徴の森に生きる人と動物
8.動物園の文化史@−メナジェリーと「驚異の間」
9.動物園の文化史A−植民地支配と動物園
10.ビーグル号がゆく−ダーウィニズムとヨーロッパ社会
11.ナチス・ドイツの自然観@−進化論と人種差別
12.ナチス・ドイツの自然観A−動物保護と支配のかたち
13.ロード・オブ・アニマルズ−狩猟文化における人と自然の共生
14.自然観の移り変わりから学ぶこと


異文化接触論

授業科目名 異文化接触論a(1組)
授業形態 春学期
担任者名 森 貴史
講義概要  講義タイトル:「シンボルと記号とイメージと」 
 本授業では、ヨーロッパを中心にさまざまなシンボルや記号について論じます。紋章や国旗のほか、さまざまな図像やマークには、多くの意味がこめられているのはすなわち、いろいろな文化がそれぞれ独特の記号やシンボルをもっていることの表れです。このようなシンボルや記号の不思議さやおもしろさを論じていく予定です。
講義計画

  1回ごとの講義テーマは、以下のとおりです(予定)。  
 
@ 記号とシンボルの世界  
  しるしと記憶 意味と象徴 メディアとしてのシンボル  
A 18世紀の絵本の記号  
  コメニウス 絵とシンボル 子どもの視覚教育 ファンタジーとシンボル  
B 都市の文化と歴史 
  ニュルンベルク イタリア・ルネサンス 市章のデザイン 
C シンボルの集合体としての庭園  
  さまざまな要素 人工・技術と自然 記号を隠す 庭園と人間  
D 秘密結社のシンボルと記号  
  フリーメーソン 象徴から感じること シンボルと儀式 モーツァルト『魔笛』  
E ヨーロッパ中世のイメージとシンボル  
  生と死 十字架とキリスト教 神と悪魔 排泄物のイメージ  
F サブカルチャーにみるオタクの記号  
  ガンダムの顔という記号 メイドカフェと「萌え」 流行のメカニズム  
G 世界地図の歴史と記号  
  TO図 木でつくった地図 地図と現実のトレース 地図に歴史を描きこむ  
H シンボルとしての「美しいモノ」  
  美の公式 ヴィーナスの歴史 醜の理論 ヒエロニムス・ボス「快楽の園」  
I 幻獣の描かれ方  
  ドラゴンとバジリスク なぞの四足動物たち 「怪物」の定義  
J 野生人とサルのイメージ  
  啓蒙主義 オランウータンは人間か 文明とはなにか  
K 〈大きな世界〉と〈小さな世界〉をあらわすシンボル  
  オンラインの世界 縮尺の原理 カオスとコスモス モノの宇宙をこの手に  
L お守りのシンボル  
  お守りのアクセサリー 魔除けの風習 宝石と意味 さまざまな手のかたち  
M 人間が認識するための記号とシンボル  
  アステカ文明の人体シンボル 両性具有と性別 異文化理解とは


授業科目名 異文化接触論a(2組)
授業形態 春学期
担任者名 溝井 裕一
講義概要  この授業では、日本でもすっかりなじみとなっていたり、ヨーロッパを旅すれば必ず目にしたりするものをとりあげながら、その背景にある異文化接触について考えます。クリスマスからカフェや星占いまで、授業ごとに異なるテーマをとりあげます。
講義計画 1.異文化理解とは何だろう
2.祝祭の空間を旅する@−ハロウィーンの謎
3.祝祭の空間を旅するA−不気味なクリスマス
4.色彩の万華鏡−色でよみとく中世美術
5.旅行ガイドが教えてくれない教会の謎
6.ヴェルサイユ宮殿の秘密
7.西洋占星術・その起源と伝承
8.マイセン磁器と錬金術
9.カフェ文化と市民社会
10.イギリス人はお酒好き−パブの社会史
11.伝説とその世界@−ファウスト博士と魔法
12.伝説とその世界A−ハーメルンの笛吹き男と中世音楽
13.物語 アイルランド音楽
14.文化の壁を越えて

授業科目名 異文化接触論b(1組)
授業形態 秋学期
担任者名 溝井 裕一
講義概要  この授業では、日本でもすっかりなじみとなっていたり、ヨーロッパを旅すれば必ず目にしたりするものをとりあげながら、その背景にある異文化接触について考えます。クリスマスからカフェや星占いまで、授業ごとに異なるテーマをとりあげます。
講義計画 1.異文化理解とは何だろう
2.祝祭の空間を旅する@−ハロウィーンの謎
3.祝祭の空間を旅するA−不気味なクリスマス
4.色彩の万華鏡−色でよみとく中世美術
5.旅行ガイドが教えてくれない教会の謎
6.ヴェルサイユ宮殿の秘密
7.西洋占星術・その起源と伝承
8.マイセン磁器と錬金術
9.カフェ文化と市民社会
10.イギリス人はお酒好き−パブの社会史
11.伝説とその世界@−ファウスト博士と魔法
12.伝説とその世界A−ハーメルンの笛吹き男と中世音楽
13.物語 アイルランド音楽
14.文化の壁を越えて

授業科目名 異文化接触論b(2組)
授業形態 秋学期
担任者名 澤井 茂夫
講義概要  もう、夏休みを利用して、海外に行き、異文化を実感してきた人も多いとおもいます。そこで、この授業では、みなさんの決して出かけられない中世ヨーロッパ社会を扱って、その時代の異文化の発見による相互の対立や交流、驚きや恐れなどをお話したいと考えます。毎回、授業は60−70分で、残りの時間でその日の授業の所見を書いて提出し、評価してその翌週に返却します。それが出席点となります。ですから、意欲のある学生諸君の参加を望みます。
講義計画 「異境との文化的ふれあい」
1)東方の「発見」
@地図の上の世界
A伝説と神話
B「見聞録」
C遠方の脅威
D敵対の姿勢
E地球のかたち
2)古代の「発見」
F「古代」と「近代」
G黄金のローマ
3)ギリシアとの遭遇
4)最終回は、筆記試験です。


風俗文化史

授業科目名 風俗文化史a
授業形態 春学期
担任者名 伊藤 誠宏
講義概要  色彩を文化、歴史、心理から考える。
 色彩が持つ識別性に、人々がおこなう意味付けによって色彩のイメージが構築されるが、そこには民族の色とのかかわり方や地域性などさまざまな要素が反映されている。色彩が持つ力や色彩から受ける感情など、色彩力、色彩文化や色感などについて考えてみたい。
講義計画 授業では、主として下記テーマを取り上げる。
 1 花言葉と色
  @ さまざまな国の花言葉:イギリスの花言葉、フランスの花言葉、日本の花言葉など
  A 花色と花言葉 : バラ、ユリ、チューリップ、カーねーションなど
  B 花と物語 : バラの物語、ユリの物語、チューリップ、カーねーション
 2 色彩調査
  @ 色彩力
  A 言葉と連想色
  B 連想色と色感

授業科目名 風俗文化史b
授業形態 秋学期
担任者名 浜本 隆志
講義概要  現代でも指輪はファッションの一部であり、ご存知のように結婚のシンボルでもありますが、指輪の装着は、先史時代の魔よけの習俗に由来するといわれています。この身近で小さい装身具のなかには、奥深いコスモロジーが秘められています。ここから習俗、宗教、歴史、文化をクローズアップしますと、興味深い世界が広がっていきます。今年は指輪という切り口から、風俗文化の歴史をたどります。
講義計画 次の項目について講義します。 
1 指輪文化の謎・空白の1100年:人はなぜ装身具を身に付けるのか 
2 指輪ア・ラ・カルト:印章指輪、鍵付き指輪、骸骨の指輪、毒入り指輪 
3 指輪の習俗:ヴェネツィアの「海との結婚」儀礼、婚約・結婚指輪の習俗、世界の結婚指輪 
4 魔除けの指輪:護符の歴史、魔法の5角星形の指輪 
5 指輪と宗教:古代の大型リング、指輪とキリスト教、神の花嫁の指輪
6 指輪とシンボル:円のコスモロジー、愛のシンボルとしての指輪、ヘビと指輪 
7 指輪のモード:左手薬指の指輪、指輪とヨーロッパ・モードとの関係 
8 指輪と誕生石:指輪と占星術、指輪と誕生石伝説エメラルド、サファイア、ダイヤモンド指輪伝説
9 指輪物語:指輪と神話、グリム・メルヘンと指輪、『ニーベルングの指輪』 
10 ヨーロッパと日本の指輪文化の比較:遊牧、放浪の民と指輪、農耕民と指輪、アイヌと指輪


文化共生学専門研究

授業科目名 文化共生学専門研究a
授業形態 春学期
担任者名 浜本 隆志
講義概要  この授業ではヨーロッパと日本の祭りについて講義します。一般にヨーロッパの祭りはキリスト教に由来すると考えられていますが、ヨーロッパはキリスト教伝来以前では、多神教が信じられていました。
日本の祭りも多神教にもとづいています。ヨーロッパと日本の祭りを比較すると、類似する構造が浮かび上がってきます。
講義計画 1 ヨーロッパの祭りの構造 
2 クリスマス 
3 冬の追い出し祭り・バレンタインデー 
4 カーニヴァル 
5 復活祭 
6 ヴァルプルギスの夜祭 
7 夏至祭・聖ヨハネ祭 
8 ハロウィーン 
9 日本の祭りの構造 
10 冬至祭・大晦日・正月 
11 ナマハゲの習俗 
12 お盆と来訪神 
13 神楽と仮面の習俗

授業科目名 文化共生学専門研究b
授業形態 秋学期
担任者名 森 貴史
講義概要  講義タイトル:エロスの庭園文化史
 本講義は、さまざまな図版や映像などを提示しながら、ヨーロッパや中近東の庭園を中心に、人間と植物との関係の歴史をお話しするものです。人間の性愛や恋愛がいかに植物や庭園と結合しているかをテーマにした「庭園の文化史」として、太古から近代までの時代を通史的にあつかいます。
講義計画  毎回の予定されるテーマを以下に挙げます。  
 
@ 導入として:古代の豊穣崇拝  
授業方針と成績評価 講義のメインテーマと注意 映画『ノッティングヒルの恋人』のラストシーン  
A 原始自然宗教と巨石遺跡  
  豊穣の儀式  豊穣の女神像 植物と穀物神 神々の「聖なる結婚」 
B 古代エジプトの神々と庭園  
  女神イシスとオシリス神への信仰 豊穣の神ミン パピルスと庭園  
C 古代ギリシアの神話と庭園  
バビロニア神話と『ギルガメシュ叙事詩』 3大一神教の楽園イメージ バビロンの空中庭園
D アフロディテ信仰とキプロス島  
  ギリシア神話での庭園イメージ キプロス島の島都パフォス 母権制の没落  
E アフロディテとアドニスの愛の儀式  
  父権制の台頭 アドニスの庭 アテナイでのアフロディテ信仰と儀式  
F 神殿奉仕奴隷と愛の儀式  
古代都市キティオンでの神殿発掘 ヘロドトスとストラボンによる儀式の記録 花瓶の図版からの神殿奉仕解釈  
G ローマの庭園とポンペイ  
ポンペイとヘラクラネウムの発掘 ディオニュソス(バッカス)崇拝 バッカス祭の秘儀 ギリシア時代の女性  
H 庭園神プリアポス  
  庭園の守護神 プリアポス神殿 ペトロニウス『サテュリコン』 竃の女神ウェスタ 
I 中世の愛の庭園 
『トリスタンとイゾルデ』と悦楽境 イスラム文化での楽園 インド哲学でのリンガとヨニ
J ルネサンス庭園の悦楽  
ボッカッチョ『デカメロン』 ボマルツォの聖なる森  キリスト教人文主義と愛の庭園との対立 マニエリスム 
K バロック庭園と太陽王 
  愛の迷宮(迷路庭園) ペグニッツの花協会 ヴェルサイユ宮殿の庭園 
L ロココの庭園と英国式造園術 
  中国式庭園の導入 風景式庭園と自然の造形 ポツダムのサンスーシ宮殿 
M デッサウ=ヴェルリッツの庭園王国  
  啓蒙君主 城館のモチーフ 美の女神たちとプリアポス タヒチの楽園への憧れ ふたたびノッティングヒルへ


ジェンダー文化論

授業科目名 ジェンダー文化論a
授業形態 春学期
担任者名 溝井 裕一
講義概要  ディズニー映画で有名となったメルヘン「白雪姫」や「シンデレラ」。しかしそうした物語をつぶさに見てゆくと、ヨーロッパを生きた女性・男性の社会的立場が明らかとなります。この授業では、有名なメルヘンを最初にとりあげ、ヨーロッパにおける男女格差の問題について考えます。
 さらに結婚の歴史、靴の文化史、アウトローになった人びとの生涯、ヴィクトリア朝時代のアーサー王物語などもとりあげていきます。ジェンダー問題を扱うだけでなく、異文化理解を深めることもこの授業の目標です。
講義計画 1.ジェンダーって何だろう
2.メルヘン・ジェンダー論@−「白雪姫」・鏡と継母の秘密
3.メルヘン・ジェンダー論A−「シンデレラ」・メルヘンのなかの女性像・男性像
4.メルヘン・ジェンダー論B−「いばら姫」・運命の女神と糸つむぎ文化
5.「愛すること」の文化史@−古代〜中世の恋愛と結婚
6.「愛すること」の文化史A−近世〜近代の恋愛と結婚
7.ヒールの高さは50センチ!?−靴の文化史
8.“女帝”マリア・テレジアとフランツ1世
9.アウトローとして生きた男たち・女たち@−“義賊”シンダーハンネスとユーリエ
10.アウトローとして生きた男たち・女たちA−女海賊リードとボニー
11.帝国主義とアーサー王伝説@−19世紀・よみがえるアーサー
12.帝国主義とアーサー王伝説A−植民地支配と男性優位社会
13.ヨーロッパと日本におけるジェンダーを考える

授業科目名 ジェンダー文化論b
授業形態 秋学期
担任者名 浜本 隆志
講義概要  この講義では、ヨーロッパにおける古代の女神信仰、父権制によるそのデフォルメ、キリスト教の女性観、聖母マリアと魔女の2極分化、魔女像の形成、魔女狩りの実態を検証します。18世紀になると、魔女狩りのようなあからさまな女性差別はなくなりましたが、美しい理想的な女性像をめざして、化粧や身体加工が流行しました。現代のダイエットや整形手術もその一環と位置づけられるでしょう。今年度は通史的に、ヨーロッパのジェンダー問題を考察しますが、その裏側にたえず男性側の女性観が認められます。ジェンダー論の場合、このパースペクティヴが重要です。なお講義は理解しやすいように、図像を多用しておこないます
講義計画 次の項目にそって授業をします。 
1 古代の女神信仰、地母神信仰  
2 美女メドゥーサ から怪女メドゥーサへ 、ヘビのシンボルとは何か  
3 ヴィーナス・カルトの世界 
4 神殿娼婦とマグダラのマリア  
5 聖女マリアと魔女の二極分化  
6 ケルト文化と黒いマリアの謎 
7 中世の「賢い女性」と産婆 という職業 
8 魔女飛行伝説とサバト  
9 魔女狩りの狂気、集団妄想の形成  
10 ハイヒール 、コルセット、纏足という身体加工 
11 化粧、整形、ダイエットとジェンダー  
12 ヨーロッパにおけるムスリムのスカーフ問題  
13 ヨーロッパの婚外子とジェンダー  
14 まとめ 


文化共生学特殊講義

授業科目名 文化共生学特殊講義a
授業形態 春学期
担任者名 森 貴史
講義概要  講義タイトル:文化としての「大学」と「学問」  
 文化研究の対象があらゆる文化であるとするならば、現代の「大学」という制度を文化研究のテーマとすることも可能なはずです。最近の日本における諸大学の改革合戦という社会現象や、もっと身近にいうと、なぜ文化共生学専修の分属希望が多いのかといったこともまた、「文化現象」として考察する発想がありうるのではないでしょうか。本講義では、現代の学生文化、教養主義の崩壊、学生が減っていく文学部の大学院など、現代の大学と(文系)学問がかかえる問題を、ヨーロッパと日本の「大学」と「学問」の歴史および文化とともに考察します。授業の進行は、履修者とできるかぎりインタラクティブにできればと思います。
講義計画  毎回のテーマは、以下のとおりです(予定)。  
 
@ 「大学」という制度  
  授業方針と成績評価 「大学生」という身分 「学ぶ」ということの意味  
A ドイツの大学と学生文化  
  ベルリン・フンボルト大学にて 学生の自立と高い税金 ドイツの大学制度と大学教員の地位
B いまどきの留学生  
  明治時代のエリートたちの留学 大学生になるために 外国語習得の実態 社会人の海外留学
C 海外留学の価値 
  海外で博士号をとる アジアの高等教育レベルの位置づけ 研究と海外生活 
D 世界の大学危機の時代  
  200年前の大学危機 グランドツアー オックスブリッジの歴史 伝統と権威主義  
E 師匠と弟子の関係  
  プラトンの学園アカデメイア 少年愛と教育 ルネサンスの芸術家 幕末の私塾 
F 人文科学の意義と文学部  
  「一般教養」とは なぜ「Ph.D.」なのか リベラル・アーツ(自由七科) 女子学生のあり方の変化  
G 「青春小説」における大学生の系譜  
  夏目漱石 二葉亭四迷 島尾敏雄 三田誠広 三石由起子 村上春樹 江川達也 よしながふみ
H 学生文化とメディアの変遷  
  女子大生ブームとバブル時代の学生文化 メディアの変化と読書文化 映画『バブルでGO!』
I「文学」研究から「文化」研究へ  
  文学研究衰退の現状 社会学とカルチュラル・スタディーズ 現代文化研究の理論
  ヨーロッパにおける「文化」の概念  
J 教養主義と大学  
  「教養主義」とは? エリート学生たちの文化 若き石原慎太郎 アメリカ型大衆的消費文化
K フンボルト理念とその後 
  研究と教育の統一 ベルリン大学創設100周年記念行事 「研究と教育の分離」の必要性 
L 初等教育と高等教育の関係 
  子どもの発見と幼児教育 シュタイナー教育 集団教育と家庭教師 
M これからの大学の展望 
  「純粋な学問」対「パンのための学問」という論争 マーガレット・ミード 豊かな社会と教育の大衆化

授業科目名 文化共生学特殊講義b
授業形態 秋学期
担任者名 伊藤 誠宏
講義概要   欧米(とくにイギリス、フランス、アメリカ)におけるフェミニスム(feminisme)について考える。欧米の女性たちに、生活の中から生まれてきた男性支配からの解放意識や思想、さらにこういった意識・思想に基づく行動を考えてゆく。したがって、この授業では、フェミニスム理論の考察やその分析・解明を主たるねらいとするものいではない。
 あくまでも、欧米の女性たちの日常生活に密着したところから、フェミニスムを考えるのが、この授業のねらいです。
講義計画 1 「フェミニスム」という言葉について
2 16世紀、17世紀における英・仏女性の社会的状況
3 18世紀における英・仏女性の社会的状況
4 19世紀における英・仏・米女性の社会的状況
5 20世紀、21世紀における英・仏女性の社会的状況
 20世紀では、第一世界大戦、デザイナーココ・シャネルに注目し考察する。
 21世紀では、日本で関心が高まっている夫婦別姓の問題やヨーロッパにおける結婚の形態の変容、同性婚などについても考えてみたい。
 いずれの世紀においても、女性たちの日常生活、教育、衣服、結婚などの状況
を文学作品を含めさまざまな資料から検討する。


大学院 授業科目

M文化共生学研究 演習1

授業科目名 M文化共生学研究 演習1A(1組)
授業形態 春学期
担任者名 浜本 隆志
講義概要  文化共生学では異文化接触論、ヨーロッパと日本の比較文化論、ジェンダー論、マイノリティ論、自然との共生など、多様なテーマをあつかいますが、本演習では最初、これらに関する全体的な概要を紹介します。そのなかから学生諸君の興味のあるテーマをいくつか選択し、これを中心に演習形式で授業を展開していきます。プレゼンテーションのための準備作業に追われるでしょうが、これが重要な研究の第一歩です。
なお次年度、修士論文を書くための前段階として、資料収集の方法、論文の書き方、参考文献、注の表記方法なども説明します。
講義計画 1 最初に学生諸君に文化共生学の概要を説明します。  
2 学生諸君の関心のあるテーマをいくつかピックアップします。  
  例示:旅行論、祭り、食文化、モード、魔女狩り、ユダヤ人、外国人問題、環境論など  
3 学生諸君の発表・報告  
4 討論およびまとめ   
5 このテーマに関する補足説明をし、参考資料などを紹介します。  
6 次のテーマについての発表・報告  
7 上記のくり返し

授業科目名 M文化共生学研究 演習1A(2組)
授業形態 春学期
担任者名 伊藤 誠宏
講義概要  履修生の関心があるテーマについて授業をおこなう。論文作成の準備をおこなう
講義計画 @ 受講生の選んだテーマに関する文献調査、講読。
A 随時、レポート提出を求め、その記述内容を検討する。
B 論文に発展するレポートの作成をする。

授業科目名 M文化共生学研究 演習1A(3組)
授業形態 春学期
担任者名 柏木 治
講義概要  この授業では、とくにフランスを中心とする移民問題に関する文献を読みながら、ヨーロッパ近代において「人種」「文明」「イスラーム」といった観念がどのように作られ、定着してきたかを検討します。 
 文献を読む目的は、そこにあらわれるさまざまなタームを理解すること、論文の論述形式を学ぶこと、論理展開のしかたを検討・吟味すること、どのように資料を利用しているかを観察すること、などです。読むことをつうじて書く技術を学んでいきます。 
 読む文献は、日本語以外では、英語もしくはフランス語のいずれかになりますが、受講生と相談した上で決定したいと思います。
講義計画  受講生と相談した上で、とりあげる文献を選び、具体的な講義計画を提示します。

授業科目名 M文化共生学研究 演習1A(4組)
授業形態 春学期
担任者名 澤井 茂夫
講義概要  この授業では、本学で等閑視されている傾向の「地中海文化」を日本語や邦訳書を使用しながら、分担をきめて、発表形式ですすめたいと思います。哲学や歴史、それに芸術学で、この領域に関心のある方もどうぞ参加してください。おまちしています。
講義計画 春学期では、受講人数にもよりますが、下記の2冊を読了したいとおもいます。

@ 樺山紘一著『地中海』岩波新書。740円+税 6章仕立て
A フランコ・カッサーノ著(ファビオ・ランベッリ訳)『南の思想』講談社選書メチエ。1800円+税 6章仕立て

以上です。初回は自己紹介などして、@Aの本の担当章を決めたいとおもいます。Aはともかく、@はお買い求めの上、ご持参ください。
春学期最後の時間は筆記試験をします。

授業科目名 M文化共生学研究 演習1A(5組)
授業形態 春学期
担任者名 森 貴史
講義概要  演習タイトル:文学研究から文化研究へ  
 本演習の内容を単刀直入にいうと、文系大学院における文学研究の不人気さの原因を追究していく一方で、それでは、今後はどんな研究をしていくべきなのかを考えていこうとするものである。
 それゆえ、同時代的に日本および世界の大学で文系の学部に所属する(あるいは所属していた)研究者のいくつかの著作を読んで、その研究の内容や視点を分析して発表してもらうといったゼミ形式をとる。
 第1回目には、履修者全員にご自分の予定する研究内容と視点を、これまでの先行研究と関係づけて、説明してもらう。これによって、本授業で取り扱う著作をしぼる予定である。
講義計画  授業担当者が取り扱うべきだと考える研究者を、以下に適当にカテゴライズして列挙する(順不同)。かれらの著作が本授業での、いわば研究対象で、このなかから毎回の授業で発表してもらい、討論の糸口にするという段取りになる。  
 
・高山宏、巽孝之、富山太佳夫、松浦久輝、工藤庸子、鹿島 茂  
・種村季弘 、藤代幸一、池内紀  
・若桑みどり 、四方田犬彦、岡田温司、中野 美代子  
・アラン・コルバン 、タイモン・スクリーチ、ハルトムート・ベーメ、フリードリヒ・キットラー、ホルスト・ブレーデカンプ、バーバラ・スタフォード

授業科目名 M文化共生学研究 演習1B(1組)
授業形態 秋学期
担任者名 浜本 隆志
講義概要  文化は社会規範をつくり出しますが、とくにヨーロッパでは、キリスト教的な厳しい共同体の規範が設けられ、そこから逸脱した場合、差別や排除の対象となりました。この授業では、ヨーロッパ文化の中で、逸脱したものやデフォルメされたものを取り上げ、その社会との関係を考察することにします。これは逆説的な意味において、ヨーロッパの共生社会を考える第一歩となります。  
次年度の修士論文の準備をする意味において、この授業での基礎作業が重要です。意欲を持って取り組んで欲しいと思います。
講義計画 1 デフォルメされた古代の男性神  
2 デフォルメされた古代の女性神  
3 悪魔の創造と二元論 
4 メルジーネ伝説と異教的世界  
5 妖怪と妖精  
6 異端と異端狩り  
7 狼人間 と変身 
8 魔女と魔女狩り  
9 権力装置としての処刑  
10 儀礼としての処刑  
11 移民と外国人問題 
12 ヨーロッパのマイノリティ

授業科目名 M文化共生学研究 演習1B(2組)
授業形態 秋学期
担任者名 伊藤 誠宏
講義概要  受講生が選んだテーマにしたがい、授業をおこなう。春学期に作成したレポートを修士論文へと発展させる。
講義計画  学期に作成したレポートについて、話し合い、検討をかさねる。 レポートの記述内容の充実に努め、修士論文の準備を進める。

授業科目名 M文化共生学研究 演習1B(3組)
授業形態 秋学期
担任者名 柏木 治
講義概要  修士論文への足がかりとして、受講生の研究発表を中心に授業を進めます。まず、自分の研究テーマについてこれまで進めてきた研究内容を、口頭発表という形で提示してもらいます。それをもとに、テーマと方法論の吟味、参考文献の扱い方、論の展開等について担当教員と議論しながら、最終的な研究レポートへとまとめていきます。
講義計画 @受講生のテーマの吟味 
A方法論、アプローチの検討 
B関係資料の収集について 
C研究発表 
D研究レポートの作成

授業科目名 M文化共生学研究 演習1B(4組)
授業形態 秋学期
担任者名 澤井 茂夫
講義概要  春学期につづいて、「地中海文化」に関して、春学期と同様な方式でおこないます。
講義計画 以下の2冊を読了したいとおもいます。初回は、担当章の決定をします。

@ フェルナン・ルフェーデル他(神沢栄三訳)『地中海世界T』みすず書房。2060円。 6章仕立て
A P.マトヴェイエーヴィッチ(沓掛良彦・土屋良二訳)『地中海』平凡社。3296円。 3部仕立て

以上です。秋学期の最終授業は、筆記試験をします。

授業科目名 M文化共生学研究 演習1B(5組)
授業形態 秋学期
担任者名 森 貴史
講義概要  演習タイトル:文学研究から文化研究へ  
 本演習の内容を単刀直入にいうと、文系大学院における文学研究の不人気さの原因を追究していく一方で、それでは、今後はどんな研究をしていくべきなのかを考えていこうとするものである。
 それゆえ、同時代的に日本および世界の大学で文系の学部に所属する(あるいは所属していた)研究者のいくつかの著作を読んで、その研究の内容や視点を分析して発表してもらうといったゼミ形式をとる。
 第1回目には、履修者全員にご自分の予定する研究内容と視点を、これまでの先行研究と関係づけて、説明してもらう。これによって、本授業で取り扱う著作をしぼる予定である。
講義計画  授業担当者が取り扱うべきだと考える研究者を、以下に適当にカテゴライズして列挙する(順不同)。かれらの著作が本授業での、いわば研究対象で、このなかから毎回の授業で発表してもらい、討論の糸口にするという段取りになる。  
 
・高山宏、巽孝之、富山太佳夫、松浦久輝、工藤庸子、鹿島 茂  
・種村季弘 、藤代幸一、池内紀  
・若桑みどり 、四方田犬彦、岡田温司、中野 美代子  
・アラン・コルバン 、タイモン・スクリーチ、ハルトムート・ベーメ、フリードリヒ・キットラー、ホルスト・ブレーデカンプ、バーバラ・スタフォード


M文化共生学研究(1) 講義

授業科目名 M文化共生学研究(1)A 講義
授業形態 春学期
担任者名 伊藤 誠宏
講義概要  16・17世紀におけるヨーロッパのマナーを考える。
 当時広く読まれ、人々に強く影響を与えたマナー書を取り上げ読む。
 また、17世紀フランスのRambouillet侯爵夫人は、フランスの洗練されたマナーを作ったと言われ、自分のサロンにおいて言葉や会話に留意したことで知られている。Rambouillet侯爵夫人のサロンの後、盛況を呈したScudery嬢のサロンでも、言葉使いに注意が払われている。当時の一流の言葉の専門家の見解から彼女たちの言葉への配慮を探る。
講義計画  1 16世紀のマナーに関しては、主として、イタリアのDella Casa著 「ガラテオー」とオランダのユマニニスト、Erasmus著 「少年礼儀作法論」を読む。
 2 世紀のマナーに関しては、フランスのサロン、Rambouillet侯爵夫人とScudery嬢のサロンのおける「言葉使い」や、「会話」を、当時の代表的な言葉の専門家の見解を検討しながら考える。
  必要に応じて、随時フランス語の文献を読む。

授業科目名 M文化共生学研究(1)B 講義
授業形態 秋学期
担任者名 浜本 隆志
講義概要  ヨーロッパと日本の文化的特質を比較し、それを踏まえて共生のあり方を考察します。授業はレジュメを配布して、講義形式でおこないます。取り上げるテーマは多岐にわたりますが、共生の根底には宗教、文化、風俗、地理的位置、世界観などのファクターが複雑にからんでいることが具体的に理解できるでしょう。
講義計画 1 ヨーロッパ文化の特質  
  * 発信型のヨーロッパ文明:一神教との関係、十字軍の遠征、植民地主義、グローバル化
  * ヨーロッパの共同体文化:中世都市、結社、クラブ、サロン、 ギルド、秘密結社 
  * ヨーロッパの祭り:クリスマスとカーニヴァル、聖ニコラウス祭、ハロウィーン、バレンタインデー  
  * キリスト教的共生思想:隣人愛、ボランティア、救貧施設というセーフティネット   
  * ヨーロッパのメルヘンの同類結婚、『かえるの王様』 、『雪白バラ赤』 
  * ヨーロッパの庭園:幾何学模様、噴水という装置、人間の自然支配 
  * ヨーロッパの結婚式の習俗  
 
2 日本文化の特質   
  * 受信型の日本文化:外来文化の受容、多神教、欧米文化至上主義   
  * 日本文化の自然観:自然との共生、里山の思想 、循環型思想 
  * 日本の祭り:神楽と仮面の習俗、鬼とナマハゲ、祇園祭りの思想  
  * 日本の共生思想:農耕文化、家族主義、村落共同体、村八分、根回し  
  * 日本昔話の異類結婚 、『鶴女房』、羽衣伝説、別れの思想 
  * 日本の庭園:自然のミニチュア、借景、滝と小川  
  * 日本の結婚式の習俗


M文化共生学研究(2) 講義

授業科目名 M文化共生学研究(2)A 講義
授業形態 春学期
担任者名 柏木 治
講義概要  18世紀から第二次世界大戦まで、ヨーロッパ社会のなかで非ヨーロッパ人がどのようにイメージされてきたかを跡づけながら、そのイメージのまわりで生成、変遷していった文化イデオロギーを分析していきます。  
 方法としては、絵画・図版に残されたさまざまな民族や人種かかわる図像を検討対象として、その背後にある「まなざし」を読み取り、また、対象の絵画や図像についての言説を分析・考察します。キーワードは、エキゾティシズム、人種、黒人、植民地、イスラーム、オリエンタリズム、奴隷解放、などです。  
 授業スタイルは原則として講義で、適宜ディスカッションをまじえていきたいと思います。
講義計画 @授業のねらいと進め方  
A18世紀の科学と分類学的思考 
B美学と人種理論の展開  
C「ホッテントットのヴィーナス」 
D奴隷解放の思想と絵画  
E19世紀の骨相学  
F民族学の発展と原住民の風景  
G「黒」と「黒人」のイメージ  
Hオリエントはどのように描かれるか  
Iハーレムと奴隷市 
J世紀末のエロティシズム  
K植民地主義のカルチャーと博覧会  
Lオリエンタリズム再考  
M総括

授業科目名 M文化共生学研究(2)B 講義
授業形態 秋学期
担任者名 森 貴史
講義概要  講義タイトル:ヨーロッパからの異文化への視線  
 本授業において考察対象となるのは、おもに古代ギリシア・ローマ以来のヨーロッパ人が、自分たちにとっての「異文化」を記したテクストである。したがって、授業内容は、これらのテクストにおける視点や思考の軌跡を通史的に追っていくものになる。 
 講義という授業形態ではあるが、「研究者養成機関」であるという大学院の少人数授業であるのを考慮して、履修者には、毎回の口頭発表を課することにしたい。これによって、履修者とのインタラクティブな意見交換を授業中におこない、活発な討論が発生することを期待する。
講義計画  毎回の授業テーマのテクストは以下のとおり。
 
@ オリエンテーション 
A カエサル:ガリア戦記、タキトゥス:ゲルマニア  
B ストラボン:ギリシア・ローマ世界地誌、クセノフォーン:ソークラテースの思い出  
C コロンブス関係の文献(特定テクストなし)  
D モンテーニュ:エセー、ルソー:人間不平等起源論  
E モンテスキュー:法の精神、メリメ:タマンゴ、ポウ:モルグ街の殺人事件  
F デフォー:ロビンソン・クルーソー、スウィフト:ガリヴァー旅行記  
G カンペ:新ロビンソン物語、ウィース:スイスのロビンソン  
H クック:太平洋探検、ジロドゥ:クック船長航海記異聞  
I ブーガンヴィル:世界周航記、ディドロ:ブーガンヴィル航海記補遺  
J カンパー、ゼメリング、ヴィルヒョーの著作(翻訳テクストなし)  
K ジュール・ヴェルヌ:グラント船長の子どもたち、十五少年漂流記  
L アンリ・ミュルジェール:ボヘミアン生活の情景、プッチーニ:ラ・ボエーム 
M ポール・ゴーガン:ノア・ノア、ストウ:アンクル・トムの小屋


Mルネサンス学研究 講義

授業科目名 Mルネサンス学研究A 講義
授業形態 春学期
担任者名 澤井 茂夫
講義概要  ルネサンス思想のうち、もっとも重要なコスモロジーの問題を扱った内容の章(英書)の輪読(精読)をします。本学では、ルネサンス期が、西洋史でも哲学でも等閑視されているようにみられますので、上記の専修の院生諸君も参加してください。むしろ、必須だとおもいますが。英語力も基礎からつけていきますから、臆せず、出席してください。おまちしています。なお、テキストは、拡大コピーで配布します。
講義計画  教科書
Philip Lee Ralph, THE RENAISSANCE IN PERSPECTIVE、1973、NEW YORK

全体は8章仕立てで、09年度は、T章とU章の途中までよみました。本国ないし海外のルネサンス研究の学生用に書かれた好著です。
今回は、第Z章をよみます。

Z Views of Man and the Cosmos pp.199-240
内容は、
@ ルネサンス思想の方向と限界、
A アリストテレスの伝統ーピエトロ・ポンポナッツィ、
B ピュタゴラス的プラトンの復活ーニコラウス・クザーヌス、
C ルネサンス・新プラトン主義、
D ピーコ・デッラ・ミランドラー融和の哲学、
E 全的人間の人文主義的概念、
F 自然人の王ーピエトロ・アレッティーノ,
G 自由の問題、
H 科学の漸進的出現。

春学期は、この半分でもすすめばよいと思います。
なお、最後の授業の日には筆記試験を実施します。

授業科目名 Mルネサンス学研究B 講義
授業形態 春学期
担任者名 澤井 茂夫
講義概要  春学期のつづきをします。
 最終回の日は筆記試験を実施します。
講義計画  春学期のつづきをします。