関西大学 文学部/大学院文学研究科 英米文化専修

Department of Cross-Cultural Studies, Faculty of Letters, Kansai University

英米文化専修紹介

専修概要

英米文化専修では、外国人の専任教員がスタッフの半数を占めるという特徴を活かし、英語運用能力の育成だけでなく、日本にいながら専門科目を英語で学ぶことができるように、英語中心の教育環境をつくっています。また、英語環境だけでなく、クリティカルな思考法や発信型スキルなどの技術を身につけることを目指します。英米文化専修が最も重視するのは、単なる知識の暗記や習得ではなく、学生自らが積極的に参加するディスカッションやプレゼンテーションといった発信型プロセスです。単に「何らかの知識を受動的に教師から学んでそれで終わり」というのではなく、必要な情報を自分で収集し、それを他人の意見も参考にしながら批判的に分析し、その結果をわかりやすく提示する能力を育成します。このような発信できるスキルを身に付けた人材は、いま、あらゆる分野で求められています。

カリキュラム

英米文化専修では、アメリカ、イギリスを中心とする英語圏の文化を幅広い視野で学ぶことができます。例えば「英米文化専修研究」では、文化的につくり出された男女の違いが社会のさまざまな場面にどのような影響をあたえるのかをさぐるジェンダー論、自然環境と人間社会の関わり合いを新しい視点からとらえる環境文化論、絵画や写真、映画、音楽、テーマパーク、広告、マスメディアといった多様な文化表象を扱う表象文化論、それまで植民地だった地域が独立した後に残された課題を検討するポストコロニアリズム論など、英米文化研究の基礎を学ぶことができます。また、専修関連科目のなかには、文化研究の方法論を学ぶ「カルチュラル・スタディーズ」、英語圏と日本・ヨーロッパなどのほかの文化圏との比較を行う「比較文化論」、英語圏の中心ともいえるアメリカ合衆国を多角的に学ぶ「アメリカン・スタディーズ」、さらに、アメリカやイギリスといった大国だけでなく世界各地に広がる英語圏の文化を幅広く分析する「英語圏文化論」があります。同時に、実用的な英語力を段階的に身につけていくための「外国語演習II(留学英語)」、「英米文化専門英語」、「英米文化ワークショップ」を用意しています。学生のみなさんは、これらの科目を組み合わせて受講することで、さまざまな角度から英米文化について学ぶことができます。

取得可能な資格と卒業後の進路

英米文化専修では、教職関係の必修科目を履修することにより英語の中学・高等学校教諭一種免許を取得することができます。また、最近では文化教育も可能な専門的知識を持った英語教諭を求めるニーズが高等学校等から高まっていますので、飛び級制度を利用することによって、学部と大学院で高度な英語運用能力と文化に関する一貫教育を受けながら、最短5年で英語の中学校・高等学校教諭専修免許を取得することも可能となっています。

教職以外の進路としては、英米文化専修で習得した実践的スキルを活かした国際的な職域での就職や大学院進学、あるいは英語圏への留学といった道が考えられます。特に、留学に関しては専修全体でのサポート体制を整え、在学中、あるいは卒業後にできるだけ多くの学生を海外留学へ送り出したいと思っています。英米文化専修所属の専任教員すべてが英米の大学で教育を受けているため、関西大学英米文化専修でまずは「国内留学」を経験し、そこで十分な英語力と基礎的スキルを身に付けたあと「海外留学」を果たすという道筋も立てられるでしょう。