ちまたでは学園祭の話題で盛りあがっとるようじゃの。
今日も正門を入るとチラシを渡されたぞ。
若い者には負けられんの。
わしもひとつハッスルなんとかに参加してみようかの。

 

 

 

 

毎年この時期になると楽しいものじゃが、わしにとって思い出深い学園祭は
、やはり最初の大学祭じゃの。大グラウンドができたからのぉ。
東洋一とうたわれたグラウンドじゃ。そうそう。年史編纂室からお借りした写真もあるぞ。

 
   
 


最初の大学祭は大正15年。西暦1926年じゃ。10月23日、24日じゃった。
今よりも少し早かった。 一日目は式典でわしらも学生も朝早くから大学に来てのぉ。
記念撮影、試球式、開技式、合奏やら、にぎやかじゃった。そうそう、新聞社の飛行機もきたぞ。
大きな音がしたので見上げると、日本晴れの真っ青な空に飛行機が輝きながら旋回しておった。
講演やら祝辞やら合唱やら、暗くなるまで盛り上がっておったぞ。

 
     
   
 

二日目は記念陸上大運動会じゃ。前の夜にひどい雷雨があったので心配したが、
朝にはあがってこの日も秋晴れじゃ。新設グラウンドのオープニングも兼ねておってな。
大運動会、展覧会、音楽会、模擬店などで大変にぎわって、
あとで聞いたら一般の参加者数も数万人来学したようじゃった。
ところで、1926年は何の年か知っておるか?
昭和が始まった年じゃよ。その年の12月25日に昭和元年となったのじゃ。

 今年も晴れるとよいのぉ。
わしもみんなの顔を見ながら構内をぐるぐる回って、
お好み焼きやらぜんざいやら買い食いするのが楽しみじゃて。