研究への取り組み
現代の主流となるシステムアーキテクチャは、ハードウェアコスト、メンテナンスコストの両方から、十分な環境適応性を持っていない。
1.現在の情報化の問題点とシステムアーキテクチャ
1-1.コスト対効果が低いa)情報化に関するコストが月商比で6%を超え、企業の財政を圧迫している。
年別一社当たり月間経費の月商比平均
年一社あたり平均月間経費
(千円)一社あたり平均月商
(百万円)月間経費/月商 1994年 119,523.2 19,249.1 6.21 1995年 120,639.4 18,578.1 6.49 1996年 88,136.8 14,208.8 6.20
(出所:日本情報処理開発協会編『情報化白書1994〜1996』コンピュータ・エージ社,1994-1996)
b)コストが増大しているにも関わらず、その効果は上がっていない。主な原因:
・ハードウェアの性能を十分に生かしきっていない →ハードウェアコストの増大
・処理効率を高めるためにプログラムが複雑化する →メンテナンスコストの増大
・システムを作る人と使う人の分離 →「帯に短く襷に長い」システムになる(ユーザ満足度の低下)
その背景:
・コンピュータ資源が高価であったころの設計思想をそのまま適用している
従来:CPUは遅かった、記憶媒体(メモリやディスク)が高価であった、
1-2.国内ソフト・ハード産業の低迷a)国内情報産業の衰退
コンピュータのソフト・ハード共に、付加価値の高い基礎技術(OSやCPU)は、全て海外の企業に独占されてしまっている。b)これらに対抗できる技術:汎用vs特化
従来の汎用技術:
・文字情報、映像、抜群の操作性、すべてを提供する汎用OS → ハードウェアの性能を十分に生かしきっていない
・あらゆる処理を想定した汎用CPU →余分な機能に必要なコストが発生
↓
我々の特化技術:
・データ処理に特化したOSの開発
・上記のOS開発を受けて、ハードウェア化
1-3.新しいシステムアーキテクチャの必要性従来のシステムアーキテクチャは、過去の技術の延長であり、現在の技術水準を十分に生かしたものではないことは明らかである。したがって、我々は現在の技術にあった、新しいシステムアーキテクチャを構築する必要があると主張するのである。
なお、このHPは大阪産業大学経営学部羽室氏の作成したものである。
2.History Base Architecture (履歴ベース設計思想)
我々が提唱する、従来のリレーショナル・データベースとは異なる、プロセス指向型データベース・アーキテクチャ。環境変化に迅速に対応できる新しいシステムアーキテクチャ。
<従来のデータベース構造と履歴ベースの概念的比較>