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2010.04.23

第3回DSI産学連携ワークショップが開催されました。

◆日程:2010年4月20日(火)
◆時間:PM 14:30 - 17:00
◆場所:TRCビルアネックス1階TMC
(〒143-0006 東京都大田区平和島6-1-1)
◆主催:関西大学DSIプログラム

◆開催目的
「産学連携での顧客管理戦略の開発について可能性を探る」
 本ワークショップは、顧客データの戦略的活用に焦点を当てた産学連携について、多様な観点から検討を加え、今後の産学連携の基礎を構築することを目的としている。
 今回開催する第3回産学連携ワークショップは、これまでのDSIプログラム履修学生の研究成果の発表を少人数の実務家の方々に聞いていただき、実務家の方々の視点から問題点を指摘していただく。そして、研究内容の改善に役立てることが目的である。また、比較的少人数の実務家の方々にご参加していただくことで、より深い意見交換を行える場を提供する。

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◆ 矢田勝俊 「スーパーにおける顧客導線の長さが購入に与える影響」
 矢田先生のご発表は、顧客が買い物をするときの移動距離と売上の関係について「うろうろ度」という指標を提案し、その指標を用いた分析と最終的な売り場の改善案をご報告していただいた。うろうろ度は、売り場のサイズに対して顧客がどの程度歩いているかを表した指標であり、その指標を用いて、歩けば歩くほど売上が増加する売り場や、即断即決の傾向がある売り場などを発見されていた。そして、その指標を用いた含意としては、本来歩けば歩くほど売上の伸びる売り場で、即断即決の顧客が多い場合は、売り場の改善を行う必要があり、例えば、移動距離を伸ばす観点から、品揃えを充実させるなどの売り場の改善が可能であるというものであった。

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以下、DSIプログラム履修学生による発表の様子
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◆ 関西大学商学部 金東賢 
   「ビールの市場分析と販売促進」

 この研究はビール、第3のビール、発泡酒を対象に、月別の販売数量の変化としてネットワーク流量化推定と呼ばれる手法を適用し、カテゴリの横断的な販売数量の変化を捉え、第3のビールを中心としたカテゴリの併売が毎月繰り返して行われている点を明らかにしていた。また、それらの事実から、特に単価の高いビールの売上数を増加させる目的で、顧客のビール消費傾向を明らかにし、特定顧客集合へ効率のよい販売促進方法を提案した。

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◆ 関西大学商学部 西川夕貴
   「セール期間から導き出すヨーグルト市場での最適な販促手法」

 この発表は、ヨーグルトのある1商品を対象にして、どのようにセールを行うと効率的に売上を増加させることができるかという観点から分析が行われていた。特にセールといえば価格が注目されるが、この発表では、価格は一定額の値引きを想定しており、値引きから次の値引きまでの間隔や、分析対象商品と他の類似商品を同一日に値引きした場合の効果などを詳細に分析しており、最終的に最適な値引き戦略を提案した。


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◆ 関西大学商学部 堀祐樹
    「店舗の内側に位置する売場における実訪問回数と購入数量に関する分析」

 RFIDデータを用いて、顧客が外周から内周へ訪れる際の入口となる売り場に着目して、入り口となる売り場の違いから、その後の内周における購買行動(店内の巡回行動)に違いが生じるのかという観点から分析が行われていた。特に購買金額の多い顧客と低い顧客では、ある売り場を入り口とした場合に、購入金額に大きな差が生じることを明らかにしており、どのようにしてその売場を内周の入り口として誘導するかという点が課題であることがわかった。

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◆ 関西大学商学部 安松谷 高志
    「買物時間と購入確率の関連性と売り場戦略」

 この発表は、RFIDデータを利用し、各売場の商品購入確率と買い物時間の関係から、売場の特性を明確にし、各売場の特性に合わせた販売促進方法を提案する内容であった。具体的には、長く滞在してもらうことで購買に結び付く売場と、短い滞在時間でも購買に結び付く売場が存在する点を明らかにしていた。そして、そのことを利用し、実際に顧客がある売場で滞在した時間と、その売場で理想とされる滞在時間との乖離から、改善すべき売場を特定し、売場の改善案を提案していた。


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◆ フロアーの様子と質疑応答
 学生一人一人の発表に対して、フロアーから毎回実務の観点を意識した非常に参考になるご質問やコメントをいただいた。

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