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研究員対象の招聘講演会が開催されました!

第1回DMラボ招聘講演会

◆日程:2010年7月14日(水)
◆時間:17:00-18:45(講演90分・質疑応答15分)
◆場所:関西大学千里山キャンパス ソシオネットワーク戦略研究機構 6階 マルチメディアラボ
◆主催:文部科学省 私立大学戦略的研究基盤形成支援事業
     ソシオネットワーク戦略研究機構 データマイニング応用研究センター
     ‐データマイニングのビジネス応用のための実践科学アプローチ‐
◆講演タイトル:「Hidden Markov and Mechanism-Based Analysis for Multiple Outcomes Over Time」
◆講師:Edward Hak-Sing Ip 博士 米国・ウェイクフォレスト大学教授
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講演内容

Edward Hag-Sing Ip教授は米国スタンフォード大学で統計学を専門に学位を取得され、現在は同国のウェイクフォレスト大学School of Medicineにて教鞭をとられている。統計、人間行動のモデリングを専門としながら、生物統計、社会科学、ヘルスウェアの授業を担当し、学術関係では「Psychometrika」などの国際ジャーナルにて、アソシエイトエディターも努めておられる。また、米国の大型国家プロジェクトにおいて、時系列解析モデリングの手法、人間行動、心理系の3つの研究に着水中であり、各プロジェクトごとに多くの研究スタッフを抱えて日々奔走されているのだそう。
まずこのような略歴を、矢田センター長から簡単に紹介され、Ip教授へとマイクが渡された。

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招聘講演者:Edward Hak-Sing Ip教授

 講演タイトルは、「Hidden Markov and Mechanism-Based Analysis for Multiple Outcomes Over Time」で、話始めには、「アントニオ猪木」や、「モハメド・アリ」など、有名格闘家を写したスライドが準備され、ユニークな例え話によって聴講者の笑いを誘い、非常にリラックスした雰囲気で講演がスタートした。
発表全体の流れとしては、まずマルコフモデルの有用性を説明された後、グラフィカルモデルが紹介され、そしてグラフィカルモデルの特殊なものとして、隠れマルコフモデルを導入したことが説明された。
この隠れマルコフモデルによって、時間とともに変化する観測されない潜在変数と、その指標の関係についてモデリングが可能になる、という理論を、図やグラフを用いて非常に分かりやすく説明された。
今回、出席した聴講者の中には社会科学を専門領域とする研究者が多かったため、数式を用いた説明は極力避けるよう工夫されており、聴講者にとって身近な例をとりあげた説明がなされていた。今回メインに扱われたモデルデータは、体が不自由になっていく過程をグラフデータとして提示したマルコフモデルによるモデリングであった。
講演の合間より、聴講者から幾度も質問が入るなど、終盤には非常に活発な質疑応答が行われることとなった。

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質問に熱心に応じる Ip教授

Ip教授のとても丁寧で、分かりやすい説明は、専門外の研究員にとっても理解しやすいように工夫されており、若手研究者を中心に、講演終了後においても活発な議論が展開されていた。

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聴講者の様子

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