知のナヴィゲーター

■講義概要
 
【「知のナヴィゲーター」の目的】〈全クラス共通〉
 文学部のどの専修に進むにしても、大学生として学んでいくためには、いくつかの基礎技能を身につけておくことが必要である。この「知のナヴィゲーター」の目的は、特定の専修に進むために必要な知識の習得ではなく、大学生として学ぶためのスタディー・スキルの育成にある。それは具体的には次のようなものである。
 (1)資料のポイントをつかむ:文献・資料を的確に読む能力。
 (2)レジュメ・サマリーを作る:文献・資料の内容をまとめた文章を作成する能力。
 (3)レポート・論文を書く:テーマに応じて、自分自身の見解を論理的にまとめた文章を作成する能力。
 (4)プレゼンテーション:調査した内容や自己の見解を口頭で発表する能力。
 (5)ディスカッション:発表内容を的確に聞き取り、質疑、議論する能力。
 (6)モティベーションを高める:人文学の研究への動機づけやテーマ発見。
 (7)図書館・コンピュータの利用技術:その他、大学での学習に必要な技術の習得。
 これらのうち、どのスキルを重点的に扱うかはクラスによって異なるので、下記の 「このクラスの概要」と「講義計画」を参照すること。
【このクラスの概要】
 このクラスでは、上記のスキルの育成のうち、(1)資料のポイントをつかむ:文献・資料を的確に読む能力、(3)レポート・論文を書く:テーマに応じて、自分自身の見解をまとめた文章を作成する能力、(5)ディスカッション:発表内容を的確に聞き取り、質疑、議論する能力、および、(7)図書館の利用技術:その他、大学での学習に必要な技術、の習得をめざす。
■講義計画 第1回−第3回
 上記の目標のうち、(7)に対応。ノート・テイキング、図書館の活用のしかた、E-learningの活用のしかた、など、大学で学ぶために必要な最も基礎的なスキルを学ぶ。

第4回−第10回
 上記の目標のうち、(1)(3)(5)に対応。論説文等を読んで、筆者の主張・論点を的確に読み取る練習、筆者の主張に対して根拠をあげて自分の見解を提示する練習、論理的な構成を意識して文章を書く練習、を行う。 また、KJ法やブレイン・ストーミング、ピンポン・ディベートなどの方法を用いて、他人の見解を聞き取る、他人の見解に対して理由をあげて反論する、自分の意見を理由をあげて組み立てる、少人数で意見交換して討議する、などの練習を行う。
 とりあげる論説文やディスカッションのテーマは未定だが、異文化との接触、国、経済、家族のあり方など、今の時代に関係する話題をとりあげる予定である。

第11回−第14回
 上記の目標のうち、(5)に対応。
 およそ3グループにわかれて、ディスカッションを行い、次の週に各グループで出た意見を発表するミニ・シンポジウムを行う。これを2回繰り返す予定。
 ディスカッションで何を論じるかのテーマ設定は、受講者の希望によって決めたい。ちなみに、昨年までの例では、「小学生への英語教育は是か否か」「18歳に選挙権を引き下げるべきか否か」「コンビニの24時間営業は許容すべきか規制すべきか」「結婚して子どもを産むほうがよいか、そうしなくてもよいか」などの争点をとりあげた。

第15回 まとめ
■成績評価
の方法
 
 定期試験を行わず、出席・レポート・平常試験など(平常成績)で総合評価する。

 講義概要に記した到達目標について、平常授業のなかで、受講態度の積極性、授業支援システムに提出する課題に示された成果に応じて評価する。

■教科書
 
中澤務・森貴史・本村康哲編   『知のナヴィゲーター』   (くろしお出版)  
 
■参考書  
■備 考
 
  少人数で行なう授業(最大25名)のため、抽選を行なう。受講希望者は4月2日(土)の説明会終了後〜22時、あるいは4月3日(日)9時〜22時の間に、インフォメーションシステムで登録手続をおこなうこと。なお、この授業の性質上、原則として上位年次者(2〜4年次)の受講は許可しない。

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