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WAPCEPCとは?
WAPCEPC(WORLD ASSOCIATION for PERSON-CENTERED and EXPERIENTIAL PSYCHOTHERAPY and COUNSELING)は、いわゆるロジャーズ派(C. R. Rogers)と言われる心理療法、カウンセリングの学派の国際学会です。ホームページを是非覗いてみてください。
何をもってロジャーズ派とよぶかについては未だに議論があります。この学会の中でなお、この点についての議論が行われています。何といっても、ロジャーズ自身が学派を作ることに最後まで反対した人でした。しかし、欧米における保険の問題や他の学派にたいする固有性の問題から、その点についてはこの学派に関心のある皆さんそれぞれが自分の考えを作っていくことが大事だと思います。現在、この学会を構成している主な人々として、いわゆるオーソドックスロジャーリアン、あるいはクラシックロジャーリアンと呼ばれる人々ジェンドリン(E. T. Gendlin)のフォーカシングを行っている人々、そしてグリーンバーグ(L. Greenberg)やエリオット(R. Elliot)などによるProcess-Experiential Psychotherapyを行う人々がいます。ほかにもロジャーズ派内には別の立場の人々がいるかもしれないのですが、私は勉強不足でよく知っておりません。
ロジャーズ派のアイデンティティについてまだこの学会で議論されているということは、重要な問題を含んでいます。その論点を私の知っている範囲で、それに関する事情をご紹介しておきましょう。
- 保険診療の問題
日本には直接関係はありません。しかし欧米では心理療法に対して保険会社が効率的な心理療法でないと保険を支払わない、という問題が起こっています。ですから、実証研究によって有効である、とされた心理療法の立場に立つ心理療法家でないと保険が利かないのです。当然、クライエントが集まらなくなってきて、生活が出来なくなってきます。日本では事例研究が盛んであるのに対し、欧米で実証研究が盛んなのは、そのような事情も関わっていると思われます。当然、ロジャーズ派も危機感があります。では、そこでロジャーズ派とは何か、ということが問題になるのです。
- いわゆる”ロジャーズ派”内でのサブ学派間での理念の違い
「ロジャーズ派の現在”(現代のエスプリ別冊、2003)の座談会で話題になりましたので、関心のある方はお読み下さい。個々で問題になったのは、オーソドックスロジャーリアンとフォーカシングを行う人々では、同じロジャーズ派であるのに、参加する研究集会や学会が異なるということです。両者に交流がないのです。もちろん、個人的には両方に参加する人もいますが、大勢においては余り交流があるとはいえないでしょう。また Process-Experiential な立場の人々に対して、「それは余りにも technical であってロジャーズ派とはいえない」という批判も他のサブ学派から出ているのです。
オーソドックスロジャーリアンが他の2つのサブ学派を批判しているのは「あの人たちの学会や研究会はきちんとプログラムが組まれているが、それは管理的であって、人の潜在的な可能性、実現傾向を志向するロジャーズ派とは言えない」というものです。ですから、オーソドックスロジャーリアンの参加するのはPCAフォーラムなどの構造の緩やかな体験的ワークショップのようなものになるのです。日本ではその点、ロジャーズとジェンドリンの両方に共通点を見出している人が多いように思われます。エッセンスは共通している、という認識でしょう。
この点については私が2004年の5月ルーヴァンカトリック大学(ベルギー)のリーター教授(Germain Lietaer)にお会いして話を聞いてきました。リーター教授はロジャーズ学派における国際的なリーダーのお一人で、学派内の対立を憂慮なさっているお一人です。この国際学会を立ち上げるにあたって精力的にご尽力なさった方のお一人です。彼との対話は大変刺激的なものでした。その一部を文章にしています。このホームページにも載せていますので、関心のある方はお読み下さい。
- ロジャーズ派の独自性
ロジャーズが主張するようになった傾聴、受容などという在り方は、今では既に他の多くの学派も取り入れています。他の学派ではこのような在り方をベースに自分たちの技法を用いています。ではロジャーズ派とは他の学派の技法の基底にある在り方だけを主張していることになるのでしょうか? つまり、他の学派が既に共有するようになった在り方だけを今も大事にしているようでは、ロジャーズ派はもはや学派としての固有性をもっていないのでしょうか? また、ロジャーズ派は心理療法の基本としては大事なことを言っているけど、応用が利かない、ということでしょうか? こうした疑問に答えられるかどうか、ということは、1. でも述べた保険の問題も絡んで、大きな問題になっています。
- 技法の問題
ロジャーズ派には他の心理療法の学派のようないわゆる”技法”があるのでしょうか? 例の3条件は技法なのでしょうか?態度なのでしょうか? 人に対するヒューマニスティックな見方は言うまでもなく大事なものではあっても、態度や人の見方だけをもってしてロジャーズ派の専門性と言えるのでしょうか?
- ロジャーズの見解
ロジャーズ自身が自分の後継者にならないように、と周囲の人に言っていました。ロジャーズは自分のもとに集まってきた周囲の人に対しても、その人固有の資質を大事にするように、と考えていたのです。国際学会の発足が遅れた理由の1つもここにあります。これは大変逆説的な意味合いを含んでいますね。
日本人としてこの国際学会に入会すべきかどうかという点について、私個人の見解を述べておきますこの学会が以上のような議論を含んでいることが実は日本人がこの国際学会に入会する大きな意義をもっていると思います。
サブ学派間での対立はどの学派でも起こりうるでしょうし、心理療法でなくても社会の様々な組織で起こりうることだと思います。考えの異なる人とどのように共存していくか、ということがロジャーズが生涯にわたって求めたことの1つであると思います。日本人の多くは自分の意見をなかなか人前で言いません。それはそれで問題もあると思いますが、一方で日本人が長い伝統の中で作り上げてきたこの在り方は重要な意義を持つのではないか、と思っています。学会内部での共存の在りようを探り、提案する最も近くにいる1つの国民が日本人だと思うのです。もちろん、学会内での対立などは戦争などに比べると大した問題ではありません。しかし、学会内でさえ、それが出来ないようであれば、ロジャーズが晩年におこなった平和プロジェクトなどは今後やってゆけないのではないでしょうか。
日本人は世界の動向を学ぶのが得意です。これはロジャーズ派に限りません。しかしビジネスや自然科学では既に世界をリードする研究を行っている日本人もいます。心理療法の世界においても日本人が発信できるものは多くあると思います。海外からの翻訳書を読むばかりでなく、こちらから発信するためにこの国際学会に入って、自由に学会の在り方も含めて提案、発信、疑問を呈するなどのことがこの国際学会にとってだけでなく、日本人個人にとっても有意義な体験になると思っています。
また、保険の問題が日本には今はありません。保険の問題に対処してゆくことは大きな課題ですが、そのために重要なことを見失う危険性を当該の国々のロジャーズ派の人々はもっていると思います。そうした問題の外に居る人間として発言することは見失いがちな重要なエッセンスに再び目を向けることを促すのではないか、と思っています。
もう1点は、この学会に入ることでロジャーズが最後まで「自分の後継者にはならないように」と言っていた意味を考える貴重な体験をすることが出来るように思います。やはり宗教観の異なる日本と海外では当然、師匠と弟子という関係も異なってくるでしょう。また、自分が依拠する理論的枠組みと自分との関係についても異なる見方があるのではないでしょうか。そうした違いを考えてゆくことも、日本人としてこの学会に入会する意義になると思います。
そのほか、共感や受容などの基本的概念を更に深く考えてゆきたいという人にとってこの学会が得がたい刺激を与えてくれることになるでしょう。
このような理由から私個人はこのページを開くような皆さんがこの学会に入会することをお勧めします。
WAPCEPC, JAPAN について
この国際学会は各国にその”支部”とでもいうべき組織を置いています。学会組織でも研究会組織でもありません。日本では畠瀬直子教授(関西大学文学部)がこの学会のBoard(運営委員)になっておられます。畠瀬教授 (nhatakyoto@nifty.com) が日本の窓口となって日本とこの国際学会をつなぐことになっておられます。関西大学文学部の同僚として私がお手伝いをさせていただいております。
WACEPC 入会について
入会資格
(WAPCEPCのホームページや機関PCEP掲載の内容の概要)本学会には、個人会員(夫婦会員を含む)あるいは機関会員としての入会方法があります。
- 個人会員になれるのは: 対人援助職にたずさわる人や、そのトレーニングを受けている人、心理療法・カウンセリング・関連領域において本学会が掲げる目標に向けて研鑽を積もうと考えている人。
- 機関会員になれるのは: 大学の所属機関かどうかに関係なく、明確な倫理規定を明文化している研究機関や団体。
以下の方は個人会員になることをお勧めします。
- パーソンセンタード/体験的心理療法の視野を広げたい人。
- パーソンセンタード/体験的心理療法の研究、実践を行う人や機関と連携したい人。
- 心理療法やカウンセリングの分野での科学的研究や実践家養成を教育、支援する立場にある人。
- 国際大会、特に本学会が主催するPCE Conference(正式名ICCCEP)と呼ばれる大会に参加し、発表することを望む人。
- 心理療法やカウンセリング(特にパーソンセンタード/体験的心理療法分野の)国際学会誌を購読し、また自らも執筆して学会誌に掲載される研究を質の高いものにしたいという意欲のある人。
本学会の個人会員になることによる個人特典:
- 会の国際大会参加の際、参加費の割引
- 学会誌(年4冊)の受領
機関会員になることを勧めるのは次のような場合です。
- もしあなたの団体が、パーソンセンタード/体験的心理療法学派の考え方を深化させ、また、この立場をとる機関や団体、個人を支え、活性化することを望んでいる。
- もしあなたの団体が、パーソンセンタード/体験的心理療法学派の機関や団体、個人と国際的なレベルで連携し、共同実践・研究を望んでいる。
- あなたの団体が、その国における共同実践や理論・研究のさらなる発展や変化を育成していくことに関心を持っている。
- パーソンセンタード/体験的心理療法学派が健康や教育の領域、あるいは研究者社会の中で今後も力を発揮できるようにと、社会的・政治的な視点からの働きかけを考えている。
- もしあなたの機関が本学会の組織づくりと、国際大会や今後の発展を支援したいと考えている。
- もしあなたの機関が他の心理療法やカウンセリング学派と交流し、相互に刺激し合あうことを望んでいる。
入会するには?
入会には、年会費の支払いと入会申込書の送信という2つをする必要があります。事務局によるとその順序はどちらでも構わない、ということです。
ここでは先ず、支払方法、そして入会申込書送信の順でご説明します。
年会費と支払方法
年会費
- 個人会員: 50ユーロ
- 機関会員
- 50〜100人まで: 250ユーロ
- 101〜500人まで: 400ユーロ
- 501〜1000人まで: 500ユーロ
- 1000人以上: 600ユーロ
- 夫婦会員: 70ユーロ
支払方法
Online-payment(クレジットカード使用、visa またはmaster カード)
ここをクリックしてください。これが最も簡単で安い方法とWAPCEPC事務局は書いています。
個人会員として入会するのか、それともそれ以外の形態の会員かによって、現れた画面の中のクリックする場所が異なります。多くの人は個人会員として入会なさるでしょうから、Individual Membership Fee 00年度=EUR 50.00 という部分の右側の
のアイコンをクリックして必要情報を記入するなど、画面に沿って手続きをしてください。
クレジット支払い(クレジットカード使用、visa または master カード)
ファックス、郵便あるいは電子メールでカード番号、期限、名義など必要事項を知らせます。必要事項を書き込むにはこちらをクリックすると所定用紙が出てきます。
住所:
WAPCEPC, c/o SGGT Office,
Josefstrase 79, CH-8005
Zurich
Switzerland
メールアドレス: contact@pce-world.org
ただし、この方法は余りお勧めしないとのことです。クレジットカード番号をファックスや電子メールで送ることは安全とは言えないからです。
International Money Order
Swiss Bank Account: 1349-0005.398,
Zuercher Kantonalbank Filiale CH-8800 Thalwil,
Switzerland Bank-Clearing Nr.: 749,
Swift Nr.: ZKB K CH ZZ 80 A
「WAPCEPC membership」と「入会年(2004など)」を書いて送ってください。
入会申込書の送信方法
大きく3通りがあります:
- インターネット(ブラウザ)online registration formに記入する方法。
「これが最も簡単」と学会ホームページに書いています。
(Windowsの場合のみ。マックの場合は以下の 2. または 3. の方法です) - 電子メールでregistration@pce-world.orgに申し込む方法。
- ファックス、または郵便で、申し込み用紙を送付する方法。
個人会員でインターネットによる申し込みの場合(Windows)
online registration form、あるいはこちらをクリックしてください。

すると、上図のように申し込み用紙のページが出てきます。最上段に ONLINE APPLICATION FOR MEMBERSHIP の文字が出ています。
個人会員として入会するのであれば、左の Individual の部分をクリックします。
機関会員であれば次の段の Organization の部分をクリックします。
夫婦会員であれば最下段の Couples の部分をクリックします。あとは空欄に英語で書き込んでいけばよいのです。英語は全て半角文字を使うこと。句読点もハイフンなども全て半角です。以下、書き方の要領を示します。上記の画面で個人会員 Individual の部分をクリックすると以下の画面が出てきます。

(1) 「First Name」姓名のうちの、名のほうです
(2) 「Last name」姓名のうちの、姓のほうです
(3) 「Title」日本人は必要ありません。空欄にしておいて下さい。
次は (4) 〜 (6) まで住所に関連する空欄が3つ続いています。例えば、住所が「〒564-8680 大阪府吹田市山手町3丁目3番35号」であれば、
(4) 「Postal Address」の欄に 3-3-35 Yamate-cho, Suita-shi と書きます。
(5) 「ZIP/Postal Code, City」の欄に Osaka, 564-8680 と書きます。
(6) 「(State and) Country」の欄に Japan と書きます。
(7) 「Telephone」の欄に自分の電話番号を書き入れます。例えば、電話番号が「06-1234-5678」であれば、そのまま書けばよいです。日本の国番号(81)を冒頭に書き、自分の市外番号の冒頭の0を外して書くという丁寧な方法もありますが、そこまでしなくてもよいでしょう。もし、国番号を記入する ならば「81-6-1234-5678」となります。
「Fax」も電話と同じ要領で記入します。「e−mail」には自分の電子メールアドレスを書き入れます。最後にもう一度、見直して間違いがなければ最下段の左の欄「register」をクリックして、これでおしまいです。簡単でしょう?
個人会員で WWW 以外による申し込みの場合
電子メール、ファックス(郵便)がありますが、基本的には上のインターネットによる方法で説明した情報を送ればいいだけのことです。電子メールは postmaster@pce-world.orgへ
ファックスの番号: 41−1−2727271
電子メールやファックスで送る中身ですが、例えば、このように書きます。(余り上手な書き方ではありませんが、以下のように書けば十分でしょう。なお、当然のことながら以下の名前、住所、電話など全て架空のものです)。
Dear Sir/Madam,
I woold like to join the WAPCEPC as an individual member. I woold like you to take a necessary procedure and tell me about the payment and whatever I need to do. My personal information is down below.
My foll name: Takao Yamaguchi
My first name: Takao
My last name: Yamaguchi
Postal address: 3-3-35, Yamate-cho, Suita-shi
ZIP/Postal Code, City: Osaka, 564-8680
Country: Japan
Telephone: 06-1234-5678
Fax : 06-1234-5959
E-mail: ○○○@○○○.○○
I woold appreciate it if you gave me a reply.
Thank you for your time.
なお、ファックスで送る場合には
ここらあたりに英語のサインを
入れるのが普通です
機関会員の場合(http://www.pce-world.org/application-org.htm)も基本的には同じですが、個人会員の申し込みとの違いは、機関についての情報と、機関の中での代表者(あるいは連絡係)の情報の両方を書き込む必要がある点です。入会と支払いの時期について 入会と年会費の支払いは同時に行っても、どちらかが前後しても良いということだそうです。ただし、いずれにしろ、両方が揃って入会手続きがとられることになります。
