「マルチメディアと図書館」研究グループ

第49回研究例会報告


テーマ:「文献情報環境の日韓比較」

発表者:織田裕行(京都大学附属図書館)

日時:2001年2月24日(土)14:30〜17:00

会場:大阪市立大学学術情報総合センター


<はじめに>

今回は、大変身近な国でありながら普段知る機会の少ない韓国の文献情報環境について、織田氏に報告いただいた。

<韓国の情報環境>

日本・韓国・台湾3か国のインターネット利用状況から、韓国のインターネットおよび高速ネット接続の普及率の高さがわかること、PC房という低料金で高速インターネット接続のできるゲームセンター状の民営施設があること、集合住宅への集中サービスが提供されていること、などの特徴が紹介された。韓国での状況については会津泉氏の指摘を次のサイトで見ることができる。ただし、日本の雑誌記事中の「韓国は」は「ソウルは」とほぼ同義であり、中央と地方の格差の大きさに注意が必要であることを指摘された。

会津泉「韓国のインターネット」(IBM e-コラム)(8/28/'00)

また韓国政府が1999年4月に発表した将来ビジョン「CYVER KOREA 21」から、2002年までに世界10位圏の情報化先進国に入る、という具体的な目標を掲げて積極的に情報通信政策を展開していることが指摘された。この将来ビジョンについては以下を参照。

平成12年度「通信白書」アジアの動向―韓国

<韓国の図書館>

韓国の図書館数等について統計データで示された後、2つの国立図書館および学術情報システムについて包括的かつ詳細な報告があった。

(文責:村上泰子)