テーマ:「情報通信の現状と今後について」
発表者:北克一(大阪市立大学)
日時:1999年3月13日(土)15:00~17:00
会場:大阪市立大学あべのメディックス
<はじめに>
ネットワークということばは場面によって多様なレベルで使用されるが、今回はそのうち情報インフラとしてのネットワークについて、必要に応じてアメリカと対比しながら日本の状況とその問題点を報告された。主として1998年9月頃までの状況がフォローされている。
ネットワークをめぐる状況には現在主として次の5つの動きが見られること、それらはすべてデジタルへの収束を意味することについて指摘された後、さらに詳しく論じられた。
<ネットワークとは>
はじめにネットワークの問題を「経済性」と「社会制度」の二つの側面からとらえ、これまでの基本的な考え方について以下の方向から説明された。
<ユニバーサル・サービス>
ネットワークをめぐる状況変化の中で、ユニバーサル・サービスの概念自体が変化している点について、なぜそのような変化が生じてきたのかという分析を交えながら話された。
また、郵政省の報告書にもとづき、今後の選択肢として
<パラダイム・シフト>
冒頭でも少し触れられたように、ネットワークをめぐる状況は技術的にも制度的にもめまぐるしく変化している。そのことについて「空と陸の交替」「市外通信・市内通信の寡占・競争状況」「電気通信料金」などの側面から報告された。
<さいごに>
さいごに、図書館の世界で使われているネットワークということばはごく薄い表層の部分であり、ネットワークの多くの選択肢の中から自館にとって真に適切なものを選択していかなければならない状況が目の前に迫っている現在、ネットワークの問題をもっと様々な観点から見ておく必要があることについて指摘された。
<質疑>
図書館員はこのような状況の変化をどうとらえ、それに対応していくかという問題について活発な討議が行なわれた。
(文責:村上泰子)