「マルチメディアと図書館」研究グループ

第22回研究例会報告


テーマ:「大学図書館と電子図書館構想」

発表者:北克一(大阪市立大学)

日時:1998年4月4日(土)15:00〜17:00

会場:大阪市立大学学術情報総合センター


<はじめに>

今回は、奈良先端科学技術大学院大学、筑波大学、京都大学をはじめとしたいくつかの国立大学図書館で立ち上げられている電子図書館システムの比較検討が行われた。

<国立大学図書館協議会次期電算化システム専門委員会報告>

第1次、第2次、第3次の報告が出されているが、電子図書館と関わりを持つのは第2次報告以後である。特に第3次報告においては「大学図書館の電子図書館化」ということが明確に打ち出され、その立脚点の中に、教育支援機能の強化という視点が加えられている。

<電子図書館システム>

次に、各大学の電子図書館システムの特色について報告された。

<まとめ>

最後に、大学図書館の最も重要な役割は教育・研究のサポートであり、電子図書館化が進んでもその役割は変わらないこと、その意味で教育・研究との連携を持ったシステムでなければならないこと、また他の図書館サブシステムとの連携が必要であること、電子図書館が情報の生産にも関与するのであれば全学の取り組みとしなければ困難であること、などが指摘された。

<質疑>

コンソーシアムの経理上の問題について意見交換が行われ、日本においては別途予算が組まれない限り困難であろう、との認識を得た。このほか電子図書館システムを進めていく上でのポリシーについて討議された。

(文責:村上泰子)