成功のポイント(1)
ユニクロは売り上げ拡大の背景を「ユニクロ」という名前が市場で認知されるようになったことが大きいと分析する。きっかけは、東京都心部第1号店である原宿店のオープンである。都心ではほとんど知られていなかったユニクロだったが、低価格で販売しているフリースを前面に打ち出した商品訴求が功を奏し、週末になれば行列にできる話題の店となったのである。そしてあらゆるメディアが取りあげ始め、それがまた客を呼ぶようになった。カジュアルウエアは低プライスだけでなく、品質・センスの三拍子がそろってないと売れない。だから、しっかりしているということを、伝えなていかなければならなくなった。そこで、ユニクロブランドを確立していくという戦略を打ち出した。ユニクロの考えをしっかり伝えるために新聞広告を積極的に使用した広告展開に切り替えたのである。ブランド構築には企業の信用性が重要であるから信用のあるメディアを選択する必要がある。そこで、コカ・コーラやナイキの広告戦略を手がけてきた米国の広告代理店ワンデン・アンド・ケネディ社と契約した。
ユニクロはなぜジーンズを2900円で売ることができるのか?
ユニクロは、市場最低価格で継続的に提供することを企業方針としている。この徹底したローコスト経営のカギを握るのが効率的なサプライチェーンの構築である。企画、生産、流通、販売まですべての機能を自社で持ち、コントロールしている強みを生かし人件費の安い中国で生産した商品を色やサイズ別で管理している。在庫のリスクを減らしている。さらに品質を維持するため工場は欧米の一流ブランドを手ががけているところを指定している。一口にサプライチェーンといっても自社ですべて管理しているからコストを圧縮できるのである。
参考資料 http://www.oracle.co.jp/showcase/uniqlo/case.html
成功のポイント(2)
成功のポイントとして、お客様との接点を確実にするための事業システムの変革に着手したことがあげられる。
まず、商品、売り場、プロモーションのすべてを見直し、顧客のニーズを確実につかめるビジネスモデルを確立することを決意。そのためには、色サイズ別の売上管理(SKU管理)情報を把握し、売れる商品と売れない商品とを見極め、予測し、売り場と生産を即時連動しなければならない。
そこで、商品、時間、地域という大きな分析軸を設定した。つまり、部門、アイテム、SKUからの商品動向分析。日単位、週単位、月単位、四半期単位での分析、そして、都道府県、古典エリアなどの軸からの分析である。
この能動的な体制のために、全店舗マスでとらえるのではなく、各個店ごとの動向をもとに、商品生産量を調整し最適な商品をタイムリーに店頭に揃えられるサプライチェーンの構築も求めた。ここでいうサプライチェーンとは、一般的な意味合いとは少し異なり、自社が販売から生産調整まですべてのリスクに責任を持つことを言う。自社で全リスクを負うため、強力な分析、判断システムが不可欠になる。
本部は、各個店が売れる商品を自主判断で設定するという分権をサポートする。この連繋によって、需要予測と生産調整を確実に連動させていくことが一番の成功のポイントだと考えます。
参考資料:ユニクロホームページ http://www.oracle.co.jp/showcase/uniqlo/case.html