教員の通信簿! 学生授業評価

 

 


科目名 担当者 年度 学期 曜時 教室 受講者数 回答者数
倫理学概論a 品川哲彦 2006 木2 A204 131 43

 

学生からの授業評価

D5点(強くそう思う) C4点(そう思う) B3点(どちらとも言えない) A2点(そう思わない) @1点(全くそう思わない) E点数化せず   %で表示

上段の数字は回答者全員、下段の数字は出席との関係を表わす。なお、出席との関係は、受講態度の最初の問いでCまたはDの評価をした学生の数値

 

内 容

本授業

の評価

平均

D C B A @ 不明 E

本学の

授業の

評価平均

 

1、授業内容
授業内容は、講義要項、授業計画等で示したものに沿った内容でしたか 4.4 44.2 48.8 7.0         4.0
4.5 50.0 50.0
授業内容について、わかりやすくする工夫がなされていましたか 4.0 32.6 44.2 18.6 2.3       3.8
4.1 36.8 42.1 15.8 2.6
2、教授方法
担任者の解説の声は、はっきりと聞きとれましたか 4.0 25.6 53.5 18.6 2.3 4.1
4.1 26.3 55.3 15.8 2.6
学生の理解を深めよう、能力を高めようとの熱意・努力が感じられましたか 4.3 44.2 39.5 16.3         3.9
4.4 39.5 10.5 4.7
教科書・配布資料の利用は適切でしたか 4,1 27.9 53.5 14.0 5.3 3.9
4.2 31.6 50.0 13.2
黒板の使い方やOHP、ビデオ、パソコン等機器による教材の提示の仕方は適切でしたか 3.6 14.0 44.2 25.6 11.6 2.3 2.3   3.6
3.6 13.2 50.0 18.4 13.2 2.6 2.6
担任者は、学生からの質問に的確に対応しましたか 4.0 20.9 20.9 18.6     2.3 37.2 3.9
4.2 20.0 17.8 20.0 2.6 39.5
3、授業による成果
全体としてこの授業を受講して満足しましたか 4.1 32.6 55.8 7.0 2.3 2.3 3.8
4.2 36.8 52.6 5.3 2.6 2.6
この授業を通じて、知識が深まった、能力が高まったと感じますか 4.3 39.5 53.5       3.8
4.3 42.1 52.6
4、受講態度
あなたはこの授業によく出席しましたか 4.4 55.8 32.6 11.6   4.4
4.6 63.2 36.8
あなたは予習・復習するなど、この授業に意欲的に取り組みました 3.8 16.3 53.5 23.3 7.0       3.3
3.9 18.4 55.3 21.1 5.3
5、施設・設備・機器
この授業の教室の広さ、座席の形態などは適切でしたか 4.0 23.3 51.2 18.6 4.7 3.8
4.0 23.7 52.6 15.8 5.3

 

    品川からのコメント    

 同一科目の昨年前期の評価と比べて、「授業内容をわかりやすくする工夫」は平均4.2(4.2カッコ内は出席状況良好の受講生の評価。以下同じ)から4.0(4.1)へ 微減し、「学生の理解を深め、能力を高めようとする熱意・努力」は同じく4.1(4.2)から4.3(4.4)へ もちなおしたというところです。つまり、こちらのやる気は伝わったが、工夫は今ひとつということでしょうか。また、「全体としてこの授業を受講して満足したか」には、昨年3.9(4.0)、今年4.1(4.2)という数値が出て 、ややもちなおしたが、一昨年ほど高くありません。しかし、「この授業を通じて、知識が深まった、能力が高まったと感じますか」は、昨年3.9(4.0)から今年4.3(4.3)と上昇しています。以上をあわせて考えると、教員の工夫というよりも、受講者ががんばって、能力を高めたということでしょうか。授業担当者として、こちらの思いを真剣に受け止めてくれている受講生が相対的に多いことに感謝しております。

 この授業では、プリントは前週に配布しています。また、Webによる授業支援システムで、毎週、復習小テストをしています。「あなたは予習・復習するなど、この授業に意欲的に取り組みましたか」の数値が、 一昨年の3.3(3.3)から昨年3.5(3.6) 、今年3.8(3.9)とだいぶ増えてきました。ほんとうは、復習テストをしている以上は、4.0台まで上昇してほしいところですが、まずまずなのかもしれません。

 小テストは復習のつもりでしていますが、ときどき、復習以上に考えさせる設問を入れてしまい、そのへんが「授業内容をわかりやすくする工夫」の評価とつながっているかもしれません。理想をいえば、パワーポイントなりで、その日の授業のおさらいを最後にし、小テストを受けるというふうにすべきかもしれませんが、しかし、倫理学概論という内容上、一行暗記みたいな勉強法にそまっては困るわけで、そのへん悩みます。

 なお、今期の成績分布は以下のとおりでした。総受講生数131名。このうち試験を受験しなかった者(つまり、途中で単位修得を放棄した者)の比率は29.8%(小テストを1回も受けていない者は19.1%)、優26%、良14.5%、可16.8%、不可11.5%(この11,5%の1割は、小テストを1回も受けていない で定期試験を受けています。その他の者も受験回数が不足)。試験を受験した受講生だけで換算すると、優37.8%、良21.1%、可24.4%、不可16.7%。試験を受験した受講生のなかの単位修得率は昨年より落ちています 。受験したのに不可になった学生の比率が高く出ていますが、小テストを受けるシステムなのに受けていない 場合がほとんどです。見通しが甘いといわざるをえません。

 数年前とくらべて、論述試験の答案の読みごたえは確実に低下しています。論述能力の低下は大学生全体にいえることなのか、本学の学生についての傾向か、本授業科目の受講生についての傾向か、わからないのですが、ただ、上記の優良可の比率をみてもわかるように、優秀な層は以前とそう変わないけれども、平均的レベルは落ちてきたという印象です。

 しかし、今述べたマイナス面とは逆に、上にも書きましたように、予復習をしているひとの比率や、この授業を受けて知識・能力に伸長があったと感じているひとの比率が高くなっている点に希望がもてます。

 もう少し、小テストを単純な設問にして、完全に復習という位置づけをするほうがいいのかもしれません。それが今後の課題です。


科目名 担当者 年度 学期 曜時 教室 受講者数 回答者数
倫理学概論b 品川哲彦 2005 金2 A204 124 38

 

学生からの授業評価

D5点(強くそう思う) C4点(そう思う) B3点(どちらとも言えない) A2点(そう思わない) @1点(全くそう思わない) E点数化せず   %で表示

上段の数字は回答者全員、下段の数字は出席との関係を表わす。なお、出席との関係は、受講態度の最初の問いでCまたはDの評価をした学生の数値

 

内 容

本授業

の評価

平均

D C B A @ 不明 E

本学の

授業の

評価平均

 

1、授業内容  
授業内容は、講義要項、授業計画等で示したものに沿った内容でしたか 4.3 31.3 62.5 6.3         4.0
  4.2 31.1 62.2 6.7          
授業内容について、わかりやすくする工夫がなされていましたか 4.2 39.6 43.8 10.4 6.3       3.8
  4.2 42.2 42.2 8.9 6.7        
2、教授方法  
担任者の解説の声は、はっきりと聞きとれましたか 4.2 41.7 41.7 14.6 2.1       4.1
  4.2 44.4 37.8 15.6 2.2        
学生の理解を深めよう、能力を高めようとの熱意・努力が感じられましたか 4.1 37.5 41.7 18.8 2.1       3.9
  4.2 40.0 40.0 17.8 2.2        
教科書・配布資料の利用は適切でしたか 4,2 43.8 31.3 18.8 4.2     2.1 3.9
  4.2 46.7 28.9 28.9 17.8     2.2  
黒板の使い方やOHP、ビデオ、パソコン等機器による教材の提示の仕方は適切でしたか 3.6 22.9 29.2 29.2 18.8       3.6
  3.6 24.4 28.9 28.9 17.8        
担任者は、学生からの質問に的確に対応しましたか 3.8 18.8 18.8 18.8 2.1  2.1   39.6 3.9
  3.9 20.0 17.8 20.0   2.2   40.0  
3、授業による成果  
全体としてこの授業を受講して満足しましたか 3.9 37.5 29.2 22.9 8.3 2.1     3.8
  4.0 40.0 28.9 22.2 6.7 2.2      
この授業を通じて、知識が深まった、能力が高まったと感じますか 3.9 31.3 41.7 14.6 12.5       3.8
  4.0 33.3 42.2 13.3 11.1        
4、受講態度  
あなたはこの授業によく出席しましたか 4.5 56.3 37.5 6.3         4.4
  4.6 60.0 40.0            
あなたは予習・復習するなど、この授業に意欲的に取り組みました 3.5 14.6 35.4 35.4 10.4 2.1     3.3
  3.6 15.6 37.8 35.6 8.9 2.2      
5、施設・設備・機器  
この授業の教室の広さ、座席の形態などは適切でしたか 3.9 25.0 47.9 22.9 4.2       3.8
  4.0 26.7 46.7 24.4 2.2        

 

    品川からのコメント    

 同一科目の昨年前期の評価と比べて、「授業内容をわかりやすくする工夫」は平均4.3(4.4カッコ内は出席状況良好の受講生の評価。以下同じ)から4.2(4.2)へ、「学生の理解を深め、能力を高めようとする熱意・努力」は同じく4.3(4.4)から4.1(4.2)へそれぞれ微減しています。また、「全体としてこの授業を受講して満足したか」には、昨年4.3(4.4)、今年3.9(4.0)という数値が出ています。授業担当者として、こちらの思いを真剣に受け止めてくれている受講生が相対的に多いことに感謝しております。しかし一方、いずれの数値も減少している点、また、選択肢の分布状況をみると、昨年よりも高い評価から低いほうにカーブが移っている点をみると、授業担当者として、率直にいって、昨年よりもよい授業ができたとはいえません。

 倫理学概論という科目は教職科目であり、その関係で履修している学生も多く、そもそも倫理学という学問がどちらかというとマイナーなので、最初は興味をもたなかった受講生が振り向くように奮闘しなくてはならないところです。ポジティヴに考えれば、最初から興味のある学生だけを相手にしているよりは、しんどいがスリルのある、やりがいのあるところでもあります。昨年度は「あなたは受講前にこの授業に興味をもっていましたか」という質問項目があり、回答は3.9(4.0)で、授業後の満足度(上述の4.3(4.4))と比べて、この授業をとおして倫理学に興味をもつ人が増えたと考えられますが、今年は同じ質問項目がありませんが、もし質問していたならば昨年と同じ回答数値が出ていたとすると、今年は満足度が3.9(4.0)ですので、伸びがみられなかったことになるわけです。授業担当者として反省しなくてはならないと受け止めています。

 その原因は何だろうかと考えていますが、個人的には、年を追うにしたがって、授業内容に関する予備知識についての説明が増えてしまい、本題に入ってからの時間的配分がうまくいかなかったという印象を授業後に抱くことが増えてきました。これはむずかしい問題なのですが、受講生に合わせた授業をもっと工夫すべき点があるのと同時に、枝葉を切り払った授業内容をさらに心がける必要があると感じます。

 「黒板の使い方」については、字を丁寧に書くようにする努力が第一ですが、ひとつには、上に記した「枝葉を切り払った」授業内容を心がけることで改善したいと思います。

 一方、受講生諸君に要望したい点もあります。この授業では、プリントは前週に配布しています。また、Webによる授業支援システムで、毎週、復習小テストをしています。ということは、「あなたは予習・復習するなど、この授業に意欲的に取り組みましたか」の数値が、昨年の3.3(3.3)から3.5(3.6)に微増したとはいえ、もう少し上がってもいいのではないかということです。昨年の調査時点では、授業支援システムによる復習小テストは導入していませんでした。ですから、もっと大きな伸びを期待したいところです。ちなみに、これまでの小テスト受験率は平均して40.6%です。初回が43.4%ですから、ずっと受験していない人も半数程度いるはずです。授業に出てこない人はともかく、出てくる以上は、予習と復習をすることを望みます。

 質問については大教室の授業ですので対応しにくかったのですが、次年度は、Webの授業支援システムでの質問箱を利用することを考えています。

 なお、今期の成績分布は以下のとおりでした。総受講生数124名。このうち試験を受験しなかった者(つまり、途中で単位修得を放棄した者)の比率は42%、優19%、良17%、可16%、不可6%。非受験者を除き、受験した者のなかだけで比率を示すと、優33%、良29%、可28%、不可10%です。つまりは、試験を受験した受講生のうち、90%が単位を修得でき、33%は80点以上を獲得できたというわけです。成績評価は、毎回の授業後の小テストの合計点(40点満点)に論文試験分を加算して採点しました。


科目名 担当者 年度 学期 曜時 教室 受講者数 回答者数
倫理学概論a 品川哲彦 2004 金2 A204 171 67

 

学生からの授業評価

D5点(強くそう思う) C4点(そう思う) B3点(どちらとも言えない) A2点(そう思わない) @1点(全くそう思わない) E点数化せず   %で表示

上段の数字は回答者全員、下段の数字は出席との関係を表わす。なお、出席との関係は、受講態度の最初の問いでCまたはDの評価をした学生の数値

 

内容 評価

平均

D C B A @ 不明 E
1、授業内容
授業内容は、講義要項、授業計画等で示したものに沿った内容でしたか 4.3 46.3 44.8 7.5   1.5    
  4.5 50.9 45.6 3.5        
授業内容について、わかりやすくする工夫がなされていましたか 4.3 47.8 40.3 10.4   1.5    
  4.4 52.6 38.6 8.8        
2、教授方法
担任者の解説の声は、はっきりと聞きとれましたか 4.5 58.2 35.8 4.5        
  4.6 61.4 35.1 3.5        
学生の理解を深めよう、能力を高めようとの熱意・努力が感じられましたか 4.3 43.4 47.8 7.5        
  4.4 49.1 43.9 7.0        
教科書・配布資料の利用は適切でしたか(非該当はE) 4.2 35.8 49.3 7.5   1.5   4.5
  4.4 40.4 52.6 3.5       3.5
黒板の使い方は適切でしたか(非該当はE) 4.1 31.3 49.3 7.5 4.5 1.5   4.5
  4.2 35.1 52.6 5.3 5.3     1.8
OHP、ビデオ、パソコン等機器の使い方は適切でしたか(非該当はE) 3.8 4.5   1.5   1.5   92.5
  4.5 5.3   1.8       93.0
担任者は、学生からの質問に的確に対応しましたか(非該当はE) 3.9 10.4 20.9 9.0       58.2
  4.0 12.3 21.1 10.5       56.1
宿題・演習は、講義内容を理解するうえで効果的でしたか(非該当はE) 4.0 6.0   1.5       91.0
  4.6 7.0   1.8       91.2
3、授業による成果
全体としてこの授業を受講して満足しましたか 4.3 49.3 32.8 16.4        
  4.4 54.4 33.3 12.3        
この授業に触発されて、さらに深く学習したいと思いましたか 4.0 37.3 38.8 17.9 3.0 3.0    
  4.1 42.1 36.8 15.8 3.5 1.8    
この授業を通じて、知識が深まった、能力が高まったと感じますか 4.1 38.8 37.3 19.4 1.5 3.0    
  4.2 43.9 36.8 15.8 1.8 1.8    
4、受講態度
あなたはこの授業によく出席しましたか 4.3 52.2 32.8 13.4   1.5    
  4.6 61.4 38.6          
あなたは受講前にこの授業に興味をもっていましたか 3.9 29.9 41.8 19.4 4.5 3.0 1.5  
  4.0 31.6 43.9 17.5 3.5 1.8 1.8  
あなたは予習・復習するなど、この授業に意欲的に取り組みました 3.3 13.4 14.9 56.7 10.4 3.0 1.5  
  3.3 14.0 17.5 54.4 10.5 1.8 1.8  
5、施設・設備・機器
この授業の教室の広さ、座席の形態などは適切でしたか 4.1 32.8 49.3 14.9   1.5 1.5  
  4.2 35.1 50.9 12.3     1.8  
整備・機器は授業の内容を理解するのに役立ちましたか(非該当はE) 3.9 3.0 6.0     1.5 1.5 88.1
  4.5 3.5 3.5       1.8 91.2
演習・実習の設備・機器は扱いやすかったですか(非該当はE) 3.8 3.0 1.5     1.5 1.5 92.5
  5.0 3.5         1.8 94.7
TAやSAの補助が演習・実習の理解に役立ちましたか(非該当はE) 3.7 3.0       1.5 1.5 94.0
  5.0 3.5         1.8 94.7
授業時間外での実習機材の利用に満足していますか(非該当はE) 3.7 3.0       1.5   94.0
  5.0 3.5           94.7

    品川からのコメント    

  同一科目の昨年前期の評価と比べて、「授業内容をわかりやすくする工夫」は平均4.2(4.2カッコ内は出席状況良好の受講生の評価。以下同じ)から4.3(4.4)、「学生の理解を深め、能力を高めようとする熱意・努力」は同じく4,2(4.3)から4.3(4.4)にそれぞれ微増しています。また、「受講前にこの授業に興味をもっていたか」には、昨年3.6(3.7)、今年3.9(4.0)、これに対して、「全体としてこの授業を受講して満足したか」には、昨年4.1(4.2)、今年4.3(4.4)という数値が出ています。授業担当者として、こちらの思いを真剣に受け止めてくれている受講生が多いことに感謝しております。というのも、現在、学長補佐の任務に追われて、じゅうぶんな授業の準備ができているとはいいがたく、もう少し厳しい評価が出るかと予想していたからです。

 受講前の関心に比べて受講後の満足度が高くなっているのには安堵しておりますが、倫理学概論という科目は教職科目であり、その関係で履修している学生も多く、そもそも倫理学という学問がどちらかというとマイナーなので、ここはどうしても奮闘しなくてはならないところです。ポジティヴに考えれば、最初から興味のある学生だけを相手にしているよりは、しんどいがスリルのある、やりがいのあるところでもあります。

 数値の低いところは、「OHPなどの使用」が平均3.8(4.5)、「質問への対応」が3.9(4.0)、「予習・復習」が3.3(3.3)などでした。倫理学概論では、文献の一部を引用したプリントを読解、それにしたがい、説明を進めているので、どうしても視覚教材は使いにくく、視覚教材の利用はおそらくあまり可能性はないかと思います。しかし、要所要所でPower Pointを使って要点を確認させる工夫はいずれ要るかもしれません。後述する板書の問題とからみますが、授業をスムーズに進めるにはそうした工夫があるほうがいいのですが、一方、その場その場でわかった気にさせるにすぎないのではないかという懸念もあります。教材呈示装置やパソコンが使える教室が本学にまだまだ少ないという点もネックです。「質問」は170人の受講者なのでじゅうぶんに対応しきれているとはいえません。授業後に数人の質問を受け付けている状態です。「予習・復習」とあわせて、今年秋から利用できる授業支援システムでどれほどカヴァーできるかということが課題です。

 「黒板の使い方」は昨年4.0(4.1)、今年4.1(4.2)で、自由記述には「板書の字が小さい」「読みにくい」という苦情が多く出ています。これはひきつづき改善しなくてはなりません。受講生側についても、大量の板書を書き写す時間がだんだん落ちています。ここが現在の授業のやり方にとって悩みの種でもあります。

 全体として、今回の学生評価は授業担当者として高く評価されたと受け止めていますが、しかし、成績評価について言及すると、だんだん、記述式問題に対する答案の質が落ちています。時間不足で統計をしていませんが、優・良・可・不可の成績分布曲線を作れば、以前は山が左に寄っていたのに対して、今年前期の結果ではおそらく山が右に寄り、あるいは、二つの山ができている、つまり、成績が二極化しているものと思われます。学生からのアンケート結果とは別に、教員として教育目標の達成度から評価していく必要を感じています。


科目名 担当者 年度 学期 曜時 教室 受講者数 回答者数
倫理学概論a 品川哲彦 2003 金2 A204 186 71

 

学生からの授業評価

D5点(強くそう思う) C4点(そう思う) B3点(どちらとも言えない) A2点(そう思わない) @1点(全くそう思わない) E点数化せず   %で表示

上段の数字は回答者全員、下段の数字は出席との関係を表わす。なお、出席との関係は、受講態度の最初の問いでCまたはDの評価をした学生の数値

質問内容 評価

平均

D C B A @ 不明 E
1、授業内容
授業内容は、講義要項、授業計画等で示したものに沿った内容でしたか 4.2 33.8 54.9 11.3        
  4.3 36.2 55.2 8.6        
授業内容について、わかりやすくする工夫がなされていましたか 4.2 42.3 38.0 18.3 1.4      
  4.2 43.1 37.9 17.2 1.7      
2、教授方法
担任者の解説の声は、はっきりと聞きとれましたか 4.4 52.1 35.2 11.3 1.4      
  4.5 56.9 32.8 10.3        
学生の理解を深めよう、能力を高めようとの熱意・努力が感じられましたか 4.2 42.3 38.0 18.3 1.4      
  4.3 44.8 37.9 15.5 1.7      
教科書・配布資料の利用は適切でしたか(非該当はE) 4.3 40.8 42.3 11.3       5.6
  4.4 46.6 41.4 5.2       6.9
黒板の使い方は適切でしたか(非該当はE) 4.0 29.6 40.8 18.3 2.8 1.4   7.0
  4.1 32.8 41.4 13.8 1.7 1.7   8.6
OHP、ビデオ、パソコン等機器の使い方は適切でしたか(非該当はE) 3.5 1.4   4.2       94.4
  4.0 1.7   1.7       96.6
担任者は、学生からの質問に的確に対応しましたか(非該当はE) 3.7 2.8 11.3 9.9       76.1
  3.8 3.4 8.6 8.6       79.3
宿題・演習は、講義内容を理解するうえで効果的でしたか(非該当はE) 3.0   5.6         94.4
  3.0   3.4         96.6
3、授業による成果
全体としてこの授業を受講して満足しましたか 4.1 35.2 43.7 21.1        
  4.2 37.9 43.1 19.0        
この授業に触発されて、さらに深く学習したいと思いましたか 3.9 28.2 43.7 23.9 2.8 1.4    
  4.0 29.3 43.1 24.1 3.4      
この授業を通じて、知識が深まった、能力が高まったと感じますか 4.0 28.2 47.9 18.3 4.2 1.4    
  4.0 31.0 46.6 17.2 5.2      
4、受講態度
あなたはこの授業によく出席しましたか 4.2 36.6 45.1 16.9 1.4      
  4.4 44.8 55.2          
あなたは受講前にこの授業に興味をもっていましたか 3.6 19.7 38.0 32.4 7.0 2.8    
  3.7 20.7 36.2 36.2 5.2 1.7    
あなたは予習・復習するなど、この授業に意欲的に取り組みました 2.9 7.0 16.9 45.1 19.7 9.9    
  2.9 6.9 19.0 44.8 17.2 10.3    
5、施設・設備・機器
この授業の教室の広さ、座席の形態などは適切でしたか 4.1 28.2 56.3 15.5        
  4.2 29.3 60.3 10.3        
整備・機器は授業の内容を理解するのに役立ちましたか(非該当はE) 3.0     2.8       97.2
                100.0
演習・実習の設備・機器は扱いやすかったですか(非該当はE) 3.0     2.8       97.2
                100.0
TAやSAの補助が演習・実習の理解に役立ちましたか(非該当はE) 3.0     2.8       97.2
                100.0
授業時間外での実習機材の利用に満足していますか(非該当はE) 3.0     2.8       97.2
                100.0

 


記述式回答

倫理学がスゴイなと思うところは、私たちが日常で当たり前に思っていることを「なぜこうなるのか?」などと追求し、体系化していることです。またその説明がさまざまな例を通してだったので、授業はとてもわかりやすいものでした。(文:教育)

この授業はプリント、板書も含めて情報量が多くて大変でした。内容も、前回の話にかぶせながらどんどん進んでいくので一回休むと話がわからなくなってしまうことがありました。しかし、逆にいえば話が続いているので、全体をみると、なんとなくわかる感じがします。(文:哲学)

正直なところ、ついて行くのに精一杯の状態でしたが、初めて「哲学って面白い」と思いました。(文:国文)

毎回、これまでの「常識」や「良識」を壊されて、最初のうちは嫌でたまりませんでした。けれど何度か受講していくうちに、壊されているのは「美徳」でも何でもなく、意味もわからぬまま染まっていた「思い込み」なのだと気づきました。倫理学概論で「新しい視点の“存在”」について知ることができました。(社会)

高校までの道徳や倫理の授業は、理由などは問わず、強制的な押しつけだったように思える。大学での授業もこんなのだったらどうしようと不安だったが、この授業を受けてその不安もなくなった。(文:哲学)

私にとっては教育免許を取るのに必要な科目でした。文学部生にとっては専門科目なのかもしれないが、難しい問題の羅列に終始してしまったという印象を抱きます。(社会)

倫理学は難しいという先入観がありますので、私たちに分かりやすい身近な問題から導入していただければと思います。今年の授業でも先生自身の体験やエピソードから話に入ったときは分かりやすかったので、そのように授業をしていただければと思います。(文:史学地理学)

講義の仕方が「オレの授業についてこい」的なものではなく、「どうしたらわからせることができるだろう」的なものであったのが、とてもうれしく、かつ理解しやすかった。(文:教育)

私にとってこの授業は全くの?の世界の連続でした。でも、毎週毎週目を輝かせて嬉しそうに話してらっしゃるのをみると、このような世界もあっても、私の理解のできにくいものでも、まあよいかという気分です。(法)

先生のどこかやるせない(?)ひねたような雑談(もちろん授業に関連していたのですが)を楽しく聞かせてもらいました。(社会)

生命倫理、そのほかの新たな話題もとりいれてほしい。(多数)

⇒すみません。新しい倫理(生命倫理学、環境倫理学、情報倫理学など)は、この概論であつかう内容を前提としていて、ときには、それから逸脱しているからこそ問題になる領野です。概論では、まず前提のほうを話さなくてはならず、ですから、これらの特殊な話題をまっこうからとりあげることはできません。でも、できるだけ、講義の内容に合っている場合には、例としてとりいれることにします。

 


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