『花関索伝の研究』

井上泰山・大木康・金文京・氷上正・古屋昭弘 共著 汲古書院  A5版上製 424頁 定価7,000円 1989年1月刊行(現在品切れ)


<内容目次>

序 小川環樹
Ⅰ 解説篇 金文京
 一 成化本説唱詞話について
 二 『花関索伝』の体裁
 三 『花関索伝』の内容
 四『花関索伝』と『三国演義』
 五『花関索伝』と民間伝承
 六『花関索伝』の文学史的意義
 〔補説〕『成化本説唱詞話』発見の経緯 Ⅱ 校注篇 井上泰山・大木康・金文京・氷上正・古屋昭弘
 新編全相説唱足本花関索出身伝 前集
 新編全相説唱足本花関索出身伝 後集
 新編足本花関索下西川伝 続集
 新編全相説唱足本花関索貶雲南伝 別集
Ⅲ 資料篇 大木康 輯
 一 関索の綽名について
 二 西南地方と関索
 三 関索の故事
 四 関索関係文献目録
Ⅳ 影印篇
Ⅴ 附論 説唱詞話『花関索伝』と明代の方言 古屋昭弘
Ⅵ 索引篇 氷上正 編
Ⅲ 索引附『花関索伝』登場人物呼称一覧表


<内容紹介>(汲古書院作成、「内容見本」より)

 本書は1967年、上海市近郊嘉定県の明代墳墓中より発掘された成化年間刊行の説唱詞話十一冊のうちの一冊、『花関索伝』前後続別四集に関する総合的研究である。△『花関索伝』発見の第一義は、小説『三国演義』中に忽然と現れ、いつのまにか姿を消してしまう関羽の息子で関索という歴史上実在しない人物に関する物語の全貌が明らかになったことである。△「解説」では、さまざまな角度から『花関索伝』の内容を詳しく検討し、さらにそれを正しく中国文学の流れの中に位置付けることによって、『花関索伝』が中国文学に提供するであろう多くの可能性を指摘する。△「影印篇」で明らかなように、『花関索伝』のテキストには、多くの誤字・当て字、異体字・欠字、錯簡があり、本文解読を難解ならしめている。△「校注篇」では、対校すべきテキストが皆無という状況にもかかわらず、元明の詞話・平話・戯曲・小説等を参照して、そのほとんどを訂し、なお疑問の残る場合は注記した。校注者各位の深い見識のみならず、努力と苦心とによる共同研究の成果である。△「附論」「説唱詞話『花関索伝』と明代の方言」では、『花関索伝』の成立と背景をその音韻上の特徴から考察する。△「資料篇」では『花関索伝』に現われる口語的表現・俗語および類型的な表現をひろく採録して、読者の便に供する。