長谷川ゼミ・2004年9月テクノセンター・インターンシップ

テクノセンターでの経験が、僕の人生観を変えてくれた(3TT)

 僕がこの研修を通じて得たものは次の二つです。一つ目は、今まで当たり前だと思っていた自分の世界観が一転したことです。深センに初めて来た時の正直な感想は「よくこんなところに住めるよな…」といった内容のことを思っていました。でも何日か生活するうちにだんだん慣れてくると、頭ででは分かっていても自分の尺度でものを見ていた自分に気づきました。要するに日本は豊かで生活に不自由しないすばらしい国でそれ以外の国は自分には合わないと勝手に決め付けていました。ここに住んでいるワーカーさん達は本当に純粋で仕事を楽しみ生活を楽しんでいました。日本での生活を振り返ってみると、ものに恵まれすぎており、親の仕送りでのほとんど過ごしていた自分には決してないものを中国のワーカーさん達はもっていました。それは生きることへの懸命さと、自分自身のしたいことが見つからず、悩みに悩んでいた自分でしたがここに来て自分の甘さを痛感しました。自分が動かないと、ここ中国では生きていけないことが分かりました。自分の能力を高め、よりよい生活を送りたいと、懸命に働く中国の人たちを見てその熱意を中国まで持って帰り、新たな自分探しに真剣に取り組みたいと思います。
 今回の研修では今まで知り合うことのできなかった実社会で働く方々のお話をお聞きすることができかなり刺激を受けました。その中でも一番印象的だったのが、石井次郎董事長の「テクノセンターを設立されるまでに至る経験」、「人としての魅力」、「海外に目を向ける」等、『望郷と訣別を』の中で出てきたお話や、裏話など内容の濃い時間を過ごすことができました。
 もう一つ得られたものは、このインターンシップで知り合えたC班のメンバー、テクノセンターのお世話になった方々との出会いです。ここに来るまではどんなメンバーで二週間を迎えるのか不安でいっぱいでしたが、会ったその日にはもう皆と打ち解けられることができ、今では一緒にいるだけ楽しくてしょうがない気持ちです。中国という異国の地で無事インターンシップを終えることができたのは他ならC班の皆がいてくれたから乗り切れたと思います。テクノセンターで働いていられる方々には大変お世話になりましたが、皆さんのお話で共通して僕は今回のインターンシップでのすべての出会いをかけがえのないものにしたいと思います。
 これから日本で皆と同じように就職して、皆と同じように働き始めようとする一方で、このまま自分の本当にやりたいことが見つからないまま、就職活動をすることに疑問を持っていた自分にとってこの二週間の研修はもう一度自分を見つめ直すよいヒントになりました。


百聞は一見に如かず(2MI)

 私は今まで異文化に興味がありましたが、実際に海外へ行ったこともなく異文化に触れたこともありませんでした。テレビや本などを通して文化の違いが存在することを知っているつもりになっていましたが、本当のところはわかっていなかったように思います。私は将来、アジアの発展途上国で働きたいと考えていますが、そのためにはまず私の考える文化であるその土地の人々の暮らし・習慣・立ち振る舞い・価値観などを知り、理解することが大事だと考えています。テクノセンターへ行き、実際にこの目で見て、感じ、体験し、異文化を理解するとはどういうことなのか自分なりの答えを見つけていきたいと思いインターンシップに応募しました。その上で、「外国で働く」とはどういうことなのかを知るためにこの研修期間を過ごしました。また、テクノセンターでは文化の違う日本人と中国人が同じ場で生活し働いていますが、それがなぜ可能なのか、なぜ上手くいっているのか知るために研修期間を過ごしました。
 日本と中国の文化の違いを私はこの2週間、観察してきましたが全てが違うといっていいほど何もかもが違っていました。「望郷と決別を」を読んだことで、だいたいの想像はついていましたが、交通ルールに対する考え方の違い、お風呂というもののとらえかたの違い…など予想を越えた驚きの連続でした。また、私はここへ来る前に中国の人はゴミを散らかすと聞いていましたが、深セン市内にはたくさんキレイなところもあったしワーカーの部屋もとてもキレイということが実際にここへ来てわかりました。百聞は一見に如かずという言葉があるように、先入観や偏見にとらわれることなく実際に自分の目で見て感じとることは本当に大切なことだと実感できました。異文化を理解するというのは、実際に自分がその文化の中で生活し体験し、その文化を「知る」ことだと思います。メディアの力を借りて異文化を理解することは不可能であるし、それは本当には理解していなかったのだと思いました。私は良い意味で、メディアを疑うということを知りました。
 初めテクノセンターに来たころには、自分の育った環境と何もかもが違う外国で働くことは無理なことなのかもしれないと思いました。しかし、2週間ここで生活してわかったことは「慣れる」ということです。初めは辛かったシャワーもトイレも洗濯の手洗いも買い物もご飯も、今はもう慣れました。生活がしんどかったのは始めの3日間だけで、住めば都だなぁと思えるようにさえなりました。外国で働くときに環境の違いに私はすぐ馴染めるほうだと思います。私は「外国で働く」ということにこだわってきましたが、基本は日本であろうと外国であろうと「働く」ことにかわりないし、まず自分は「働く」とはどういうことなのかということを考えなければならないとここへ来て気づきました。テクノセンターで実際に働いている現場を見せていただき、工場長から現場の生の声を聞けたことはとても刺激的で貴重なことでした。石井さんの講演会で「誰もやっていないことをしなさい。人と同じことをやっていてはいけない」という言葉を聞いて、私は他人がどう思うかではなく、自分の納得のいく夢中になれることをしようと強く思いました。それは日本であろうと外国であろうと、働くということに共通していえることだと思います。
 また、私は中国へ来てお腹をこわした時に、体調の自己管理ほど大事なものはないと思いました。健康な体は何をするにも一番必要なものであると実感しました。その中で、日本で働くことと、外国で働くことの一番の違いは言葉だと思いました。「言葉が違えば文化も違う。文化を理解しなければ、言葉はわからない」という公文さんの言葉が私はこの研修中で一番印象に残っています。言葉は通じなくとも心は通じるとよく言いますが、今私はそうは思いません。実際、工場長のお話の中で言葉の問題は通訳を通せば解決するが、技術的なちょっとした感覚は通訳だけでは伝わらないとおっしゃられていたように、言葉というのはその人の感覚さえも伝えてくれるもので言葉というのは本当に大事なものであると気づきました。私が外国で働く場合は、必ずその現地の言葉を身につける努力をしようと思いました。言葉を知ることで、文化を知る第一歩になると思います。
 テクノセンターの利益が出たらその土地の人・社会に還元すべきだという考え方に感動したとともに共感もできました。テクノセンターという異文化が上手く調和した環境で2週間過ごせたことを何よりうれしく思います。本当にありがとうございました。


自分を見つめ直すことのできた研修(2MS)

(1)研修の目的と理由

 私は、他人の意思に流されず自分の意思で行動することが苦手です。自分ひとりで行動するよりも他人と一緒に行動することが多く、集団行動にしても自分の意思を言わないで他人の意見に賛同しがちです。
 今回の研修では、弱い自分を見つめ直し、自分の意思で行動する力を身につけるために参加しました。

(2)研修期間で感じたこと

 今回の研修期間で、同じ研修生21名と集団行動してみて、改めて自分自身を見つめ直すことができました。研修に来る前は、自分が中国で生活できるかすごく不安でしたが、日本とは環境の違う中国で弱音を吐かず生活できた強い自分を発見することができました。
 同時に、今まで知らなかった弱い自分を知ることもできました。研修に来た初めの頃は、自発的に行動することができなくて、ワーカーの子達にも積極的に話しかけることができませんでした。

このような今まで知らなかった自分の強い部分、弱い部分を知ることができて、私自身のこれからの将来に役立つ経験になったと思います。

(3)研修期間で学んだこと

 今まで自分の就職のことなど全く考えていませんでしたが、研修に来て色々な企業を訪問させていただいて、自分の将来について真剣に考えないといけないと痛感しました。日本にいるときは、就職のことなんてまだまだ先のことで、とりあえず大学四年間卒業することしか考えていませんでした。しかし実際に人が働いている現場を見学させていただき、「働く」ということを身近に感じることができました。
 また、同年代のワーカーの子達と話をして私には足りない彼女達の強さを学びました。彼女達は自分の考えをはっきりと言い、疑問があると納得するまで質問します。そんな彼女達と接していると、他人の目を気にして自分の意思を表に出せない自分が恥ずかしくなりました。
 今回の研修の後半では、自分で考え目的を持って行動できたと思います。今回の研修で感じたことを忘れず、自分の意思で目的を持って行動したいと思います。
 最後になりましたが今回このような貴重な経験をさせていただき本当に有難うございました。


Author: Shin Hasegawa
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