研修期間:2003年3月6-19日 所属:関西大学商学部2回生

学びは目的から(N)

 私がテクノセンターでの研修を希望したきっかけは、ゼミの先生の紹介でテクノセンターを知り、そこでは学ぶことが多いと聞いたことでした。そして、はっきりとした目的の無い大学二年間での自分を考え直し、将来につながるものを得るきっかけになるかもしれないと思ったからでもありました。
 確かにここでは中国の現状や価値観、テクノやMJHで働くワーカーさんの生活や社員さんの大変さを見て感じるものは多くあり、学ぶことはたくさんありました。しかし、目的もほとんどはっきりせずに自分の成長ばかりを望んで来たような私がここでいろいろなことを学べたのは、石井さんをはじめとするみなさんがそのような環境を提供してくださったからであるに過ぎません。お世話になった方に感謝する度に、ここに来れば無条件に何かが得られるというような甘い考えを持っていた自分がとても恥ずかしくなりました。この二週間は日々充実していましたが、目的を持って働くワーカーさんや社員さんにお話を伺うにつれ、そのような人たちはやはり自分とは全く違うと思いました。
 その中で、以前から興味があった環境問題がやはり一番心に残りました。ここに来る前は、環境面、つまり生活上の衛生について取り組む人がいないと聞いていましたが、ふとしたことから、食堂や部屋の管理に取り組む女性、油谷さんに出会いました。油谷さんは日本語教室をされていて、私はもとからそちらに興味があったので、そのお話を伺い、調理場や寮の見回りに連れて行っていただきました。その中で、トイレのドアに「紙以外流すな」という貼り髪をしてからは水がつまらなくなったというのが印象的でした。つまりワーカーさんはもともと、ルールを守らないというより知らないということなのかと思いました。そして、寮内のごみだらけの砂利道を花壇にできたらと考える油谷さんに同感でした。これから少しずつそのように環境を考えていくことが本当に重要だということを、ワーカー寮で生活をしてみても感じました。
 そして、日本語教室にも何回か参加させて頂きました。生徒さんのやる気には単純に驚かされました。そこでは、自分の時間でも毎日二時間勉強するという女の子に会いました。その個は将来先生になりたいそうで、何度も部屋に遊びに来てくれたり、分からないことは手伝ってくれたり、何かと刺激を受けました。
 そして、こちらに来てすぐに石井さんのお話を伺うことが出来、目の輝きとパワーに圧倒されました。また他にもテクノセンターという場所に期待していたものとは少し違うことの方が大きく心に残ったように思います。次に来る時は、しっかり目的を持ち、自分で考えて行動できるように、そしてまた人との出会いを大切にしたいと思います。
 今回お世話になった方々には本当に感謝しています。ここで学んだこと、感じたことを無駄にしないように残りの大学生活を頑張ります。ありがとうございました。

2003年3月18日


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