研修期間:A日程(2002年8月1-15日) 所属:関西大学商学部3回生(長谷川ゼミ)

インターンシップで得たもの(Y)

  石井さん、川副さんをはじめテクノセンターや各テナント企業の皆さん、この2週間大変お世話になりました。このような貴重な研修の場と時間を設けて頂いたことに心から感謝しています。僕がこの研修期間中にテクノセンターで得たものは僕自身のこれからの人生を揺さぶる程の多大な経験となりました。

 僕がこのインターンシップに参加するにあたってこちらで取り組もうと思っていたことは、中国で働く日本人の方々や中国人ワーカーに焦点を当てて、中国というフィルターを通して自分というもの、日本という国をしっかりと考えたいと思っていました。実際にインターンシップ期間中に各テナント企業の方々にお話を聞いたり、中国人ワーカーと接してみて、自分がこれからやるべきこと、日本がこれから進むべき道を自分なりに消化して考える事が出来ました。

 中国で働く日本人の方々からは、こちらで働くということは甘えの許されない真剣勝負だということを教わりました。そして、何もかもさらけだして丸裸になって勝負しなければならない場所が中国という国だということを身を持って感じることが出来ました。このことは自分自身にとって非常に大きな経験となり、多大な財産となりました。「何事にも危機感をもって行動し、ありのままの自分をさらけ出してトライすること」―このことをこれからの人生に繋げていきます。そしていつまでもこだわっていきたいと思います。

 中国人ワーカーからも多くの貴重な経験をさせて頂きました。ワーカーとの飲み会やライン実習、日々の日常生活を見て、人間の素晴らしさや生きることの意味のようなものを感じました。実際にラインの仕事に打ち込んでいる真剣な姿や真っ直ぐで純粋な目を見て、自分の泥臭い部分やどうでもいいことにこだわっていた自分が全て否定され、「もっと大事な部分にこだわれよ」「今自分がすべきことなんやねん」ということを自分自身に突きつけられたような気がします。仕事、勉強、日々の生活など、目標を持って何事にも臨むことはこのうえなく大事であるということを今切実に感じています。

 最後に、各テナント企業の方々が貴重な時間を割いてまで私達学生に伝えたかったことは何なのかということをこの期間中ずっと考えていました。自分が行き着いた答えは、「日本の将来は今の学生達(若者)に任せた」ということです(少々大袈裟ですが)。日本で生まれ育ってきた僕らは日本という国が好きだし、愛しています。そんな日本が今ガタガタと音を立てて崩れているのは、日本人として耐えられません。僕がこのテクノセンターに来て、その感情というものが一層高まりました。そんな話を耳にするたびにもどかしい気持ちで一杯になります。この2週間の貴重な経験は時間とともにじわじわとボディーブローのように効いてくるのだと思います。その思い、その感情を日本社会にそのまま映し出し、一度立ち止まって今自分ができることは何なのかをしっかり考え、力の限りぶつけていきたいと思います。そして、日本という環境の中、日々の中でその思いがもしもかき消されるようなことがあれば、必ずまたテクノセンターに来たいと思います。そして、自分を一から丸裸にしたいと思います。


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