研修期間:B日程(2002年8月16-31日) 所属:関西大学商学部4回生

8大学からなる15人との共同生活(N)

 私にとっての今回のインターンシップの最大の目的は、中国人ワーカー達と共に働き、同じ所に泊まり、同じ物を食べることによって彼・彼女達がどのような心境下において我々から見て低賃金で豊かでないと思われる生活を過ごしているのか知りたい、というものでした。そしてそのことによって私自身、人間として成長できる何かを得れるのではないか、と思い中国までやってきました。実際に見たワーカー達は、自分が考えていたイメージとは違い、元気一杯で明るくたくましい人々でした。そして何より、物質的には貧しくとも心の豊さを持っており、それに対して日本という豊かな国に育った自分は、その環境に甘えている事に気付くことができました。

 また、今回の2週間のTNCにおいての研修生活は、もうひとつ別の共同生活がありました。それは8つの大学からなる同年代の日本人15人での共同生活でした。そこで初めてあったメンバーたちが、たった2週間という短い期間であったものの、互いに助け合い、協力し合う過程を通して、あっという間に連帯感ができた事は本当に幸せで素晴らしい経験でした。そこでの出会い、交流がこれからの私の人生にとっても宝となりました。

 最後にもう一つ、私が感じた重要な事は、いくつかの中小企業の方々のお話を直接聞くことによって、自分の中で新しい角度から日本を再認識できたことです。そして日本の未来を、自分たちの世代が引き継いで担って行かなければならないという責任を初めて自覚することができたように思います。

 この感想を書いている現在は日本に帰ってから1ヶ月が経っていますが、これらの思いは日増しに強くなっています。研修メンバー達は今も途切れることなくひっきりなしに連絡を取っています。また、新たTNCで取材をした企業の東大阪本社を追跡することによって、日本のものづくりの現場を研究したいという次なる目標もできました。そう思うと今回の研修で得れた事は本当に大きかったと思います。このようなチャンスを下さった長谷川先生、暖かい気持ちで迎えてくれたゼミ生達、そしてTNCで出会った全ての人々に感謝の気持ちで一杯です。ありがとうございました。


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