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仕事の概略<最近の仕事を追加予定>

  因子分析や共分散構造分析あるいは構造方程式モデリング(SEM)に関する理論的研究

大学院時代の研究では、『因子的真実性の原理』による項目分析の理論的展開とプログラム開発とをおこなった(辻岡・清水、1975b1977)。この方法は、まず、探索的因子分析を仮尺度においておこない、次に、この因子分析結果から推定される因子得点と仮尺度に含まれる項目得点との相関係数から延長因子分析をおこない、この項目レベルでの因子パターンから項目分析をおこなう。他には、Procrustes法とPromax法のプログラム開発(藤村・清水・村山・長尾、1975))そして斜交因子モデルでの各種の行列間の関係を整理している(清水,1978)。
その後、複数集団間の因子の構造を比較する方法論を、因子得点をベースとして開発し、Factormax法と名づけた(辻岡・清水・柴田、1979))。因子得点を推定するとこの推定値間の相関係数は、因子軸間の相関係数とは、異なった値となる。推定した因子得点間の相関が、回転結果の因子軸間の相関と同じとなる推定方法を提案した(清水、1981)。同一被験者から2つの変数群のデータを得ている場合、この2つの変数群の一方の因子得点ともう一方の因子得点との一致の最大化の方法論を提案した(清水・辻岡、1981)。
Penn State
での研究交流をベースとして、共分散構造分析あるいは線形方程式モデルによる因子構造の不変性に関する研究を、LISRELに関して紹介するとともにRAMモデルにおいても検討した(清水、1994)。LISRELの開発の歴史を、基本式の展開過程とコンピュータ・プログラムとを初版から第8版までをレビューした(清水,1994)。このような方法論における適合度指標の振る舞いをモンテカルロで検討した(清水,1996a)。SASの共分散構造プロシジャであるCALISでは、複数集団間の解析ができないといわれていた。清水(1989b)で展開したCOSANでの方法を、CALISへ応用し、適合度指標などに関して検討を加えた(清水,1997b)。最近は、縦断データの潜在成長モデル(Latent Growth Model)を進路成熟についての4回の繰り返し測定結果に適用し、LGM方法論を検討している。この方法論の拡張として、非線形LGMmultilevelのモデルの検討もおこなっている。

構造方程式モデリングの応用的研究

「進路不決断尺度」の因子構造が、中学生の男女間で同一であるかをCOSANを使用して検証した(清水、1989c)。WAIS-Rのマニュアルに記載されている標準化の9集団間で同一の2因子の構造が存在するかどうかをWAIS-Rの8尺度から検証した(清水、1996)。状態不安と特性不安の安定性を、2回の繰り返し測定間での縦断的因子分析モデルと因果モデルとを構成し、因果モデルの方が、安定性の評価に適していることを検証した(清水,1997a)。

Career Decision Scaleの因子構造に関する研究

Osipowの作成したCDS(Career Decision Scale)の因子構造に関して、1因子説から4因子説までさまざまであった。Shimizu et al.(1988)では、この混乱の原因が不適切な探索的因子分析法(因子数の決定がカイザー・ガットマン基準、直交回転のVarimax解しか報告されていないこと)にあること、この混乱の中でも報告されているVariamx解をPromax解へ斜交回転すると4因子構造の可能性が高いことを因子の一致性係数で検討し、共同研究者たちが収集していた新たなデータに探索的因子分析法を適用し、Promax解での4因子の構造が、このCDSから得られたことを報告した。引き続いて、このデータに対して、LISRELによって因子構造の不変性を下位集団間で検証した(Schulenberg et al., 1988)Vondracek et al. (1990)では、CDSの縦断的データについて、4因子構造として確定した項目から尺度を構成し、その変化様相を繰り返し測定の分散分析によって明らかにした。このCDSのフランス語版を翻訳した研究グループから、4因子構造ではなく、CDSが1因子構造である、との批判があった。これに対して、LISRELWDSでの分析を適用して反論した(Shimizu et al., 1994)。再反論に対して、心理尺度構成の方法論と因子構造の不変性の検証方法論の観点から再々反論をおこなった(Schulenberg, et al. 1994)

日本での進路不決断尺度に関する研究

清水(1983)では、進路意思決定に関する研究のレビューとこの分野での実証的な研究のベースとしての尺度構成に向けた枠組みを検討した。清水・坂柳(1988)では、OsipowCDSの日本語版を作成し、また進路成熟尺度を構成して、進路発達へ介入するエージェント(父親・母親・友人・教師)の影響を検討した。Shimizu et al.(1988)以降の共同研究で見いだした因子を参考としながら、わが国でのオリジナルな進路意思決定の尺度を構成を中学生を対象としておこなった(清水、1989b1990)。ここで構成した『進路不決断尺度』を使用して、中学生を対象として、高校卒業以降の進学と就職とについての将来展望を検討した(清水,1989c)。中学3年間の縦断的データにおいて、進路選択の変化をパターン化し、各パターンの変化の様相を進路不決断尺度から検討を加えた(清水・坂柳、1991)。

職業意識や価値観そして自己概念などに関する研究

進学・就職・人生をキーとした進路課題を設定し、性役割自己概念との関係を検討した(坂柳・清水、1990)。中学生・高校生を対象として、日米間での労働価値観に関する交叉文化的検討をおこなった(Vondracek, et al., 1990)。進路指導における評価の問題を自己概念と関連づけて検討し、コンピュータの活用も含めて評価の道具について、検討を加えた(清水、1992a)。生涯発達心理学の理論的枠組みにおいて、職業意識の形成過程に検討を加えた(清水、1992b)。

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研究業績リスト

  0. 日本キャリア教育学会
        日本キャリア教育学会編 2008 キャリア教育概説 東洋館出版社
            編集総括、編集担当第V章キャリアの基礎理論、第W章最近のキャリアの理論
            執筆 第3章第1節 職業指導の成立、第]U章第2節 大学におけるキャリア形成支援(松井賢二との共同)

  1. 因子分析や共分散構造分析あるいは構造方程式モデリングに関する理論的研究
  2. 因子分析やSEMの応用的研究

 

  1. Career Decision Scaleの因子構造に関する研究

 

  1. 日本での進路不決断尺度に関する研究
  2. 職業意識や価値観そして自己概念などに関する研究
  3. コンピュータ・情報等に関する研究
  4. 学会発表(最近のもの)
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