信頼性係数の推定方法

B-2) 折半法(split-half method)

平行テスト法は、再検査法の繰り返しによって混入する再検査効果を排除しようとしたが、完全に同時に(時間間隔ゼロで)実施することができず、また、完全に測定内容が同じであるとの保証を確保することにも困難がある。

 折半法とは、1つのテストに含まれる複数の項目を2つに分割することによって、同時実施の平行テストを構成することによって、信頼性係数を推定しようとする方法である。

 2つの部分にテストを分割する方法としては、奇遇法odd-even method)でおこなうことが多い。奇数番目の項目の得点の合計と偶数番目の項目の得点の合計とを、それぞれA系列の尺度得点、B系列の尺度得点として、推定するわけである。

 

 Spearman-Brownの公式

ここでは、2つに分割された下位得点に関して、 とを仮定する。すなわち、全体得点に含まれる真の得点と誤差得点とが、それぞれ分割された2つの下位得点に含まれている、と仮定するわけである。

 分割前の全体得点の信頼性係数は、次のように展開することができる。

(1)   

ここで、分割された2つの下位尺度が、強平行測定であると仮定すると、

(2)  

(3)   

               ---------     ---------------

                  ここでの仮定は、平行テストのである。 

(4)   

が成り立つ。ここでは、2つの真の得点間の相関は、1.0と仮定している。

(5)        

そして、

(6)     

である。

 以上の関係から、上の分割以前の得点の信頼性係数は、

(7)     

と展開することができる。このSpearman-Brownの式が意味することは、強平行であるならば、2つの下位部分の相関から、全体の信頼性を推定することができるということである。

 

 また、一方の信頼性係数が分かっておれば、これから、全体の信頼性係数を算出することができる、ということでもある。たとえば、0.6の信頼性係数が、5項目から得られたとすると、強平行の仮定の下で、これを10項目にすると、(2×0.6)/(1+0.6)=0.75となる。このように、信頼性係数の大きさは、強平行の下位テストを合成すると、大きくなるわけである。