2011年3月インド訪問記(デリー大学およびバラーナシ・ヒンドゥー大学)
6年ぶりにインドを訪れた。
デリー大学
デリー空港、デリー駅などは明るく改装されており、道路建設も進んでいた。デリー大学
の近くには地下鉄の駅ができている。が、デリー大学の構内はあまり変わっていない。塗
装しなおした建物も見られるが教育・研究環境に大きな変化はなさそうだ。昔の記憶をた
どって法学部の学舎に向かい、法学部長室を訪ねた。
法学部長のGurdip Singh教授とは初対面であったが、すぐに打ち解けて旧知の間柄の
ように会話もはずんだ。今回のインド訪問に同行した奥和義教授(政策創造学部長)らの
人柄?も幸いしたように思われる(後藤元伸教授、河崎信樹准教授、内藤友紀准教授に
加えて、デリー大学大学院留学中の田中鉄也氏とともに訪れた)。(3月11日)
シン法学部長(右)、奥政策創造学部長(左)
話も尽きなかったので、夕食を奥様も含めてご一緒することとなった。娘さんが4月に結婚
するということで、インドの法学研究動向の話は当然!!のこととして、インドの近年の家族状
況
、結婚式の話題で盛り上がった。関西大学との交流についても非常に前向きかつ積極
的であった。
バラーナシ・ヒンドゥー大学
バラーナシ(ベナレス)の雑踏と交通渋滞はますますひどくなったように感じられた。この
郊外に位置するバラーナシ・ヒンドゥー大学(Varanasi Hindu University)は、静かで広大な
敷地を有し、キャンパス内には有名なビルラー寺院などがある。法学部学舎前でスタッフに
迎えられ、学部長室でDhirendra P. Verma教授(法学部長)などと懇談した。その後、私を
特別講師とする現代法セミナーが開催された。私の講演タイトルは、「日本における現代型
訴訟の展開と『法の支配』(Development of Current Type of Lawsuit and the “Rule of Law”
in Japan)」であった。質問もかなり出され、傍観者的に言えば「かなり充実した研究会」、主
観的には「心身ともに疲れる研究会」であった。その後、スタッフと両大学の紹介、研究協力・
交流の進め方について話し合いをもった(3月14日)。
BHUが用意してくれたPPの文面(写真画面ボード)
Law School, Banaras Hindu University
Current Law Forum
Professor Nobuo Kochu
Director, Centre for Minority Studies
Kansai University, Japan
speak on
Development of Current Type of Lawsuit and the “Rule of Law” in Japan
帰国便の時間も迫ってきたので、ゆとりをもって空港に向かったつもりではあったが、市内
の雑踏、渋滞、喧噪には想像以上のものがあり、しかもチェックイン、通関手続きでは「官僚
的」対応に苦慮させられつつも、何とか搭乗にこぎつけた。私としては、「インドらしい?」体験
のあまりない旅行のような気がしていたが、最後にチョットだけその雰囲気を味わうこともでき
たように思う。
(付記1)
上記、デリー大学法学部長との話を終え、昼ごろ(インド時間)ホテルにいったん帰った時に
大地震の報に接した(3月11日)。まさに日本とリアルタイムで国際的な報道、NHK衛星放送
を視ながら日本を想った。いつもの旅行では、「日本人か?」と話しかけてくる人々はほとんど
の場合「商魂逞しい人々」(世界中どこでも)だと思って「警戒モード」になるのだが、今回は、
日本のこと、家族のことを気遣い、心配してくれる人々のほうが圧倒的に多かった。海外にい
るがゆえにか、加熱した報道と映像に見入ったせいか、日本そのものと日本人の将来につい
て悲観的に思い(想い)めぐらす日々でもあった。
インドとの温度差を気にしつつ降り立った3月15日早朝の日本(関空)は、意外な「暖かさ」
だった。
(付記2)
バラーナシ(ベナレス)のホテルのタンドーリー・チキン(2つあったレストランの1つ。もう1つの
店では食べていないので分からない)は、格別においしく、日本にあるような骨太のチキンだっ
た。インドでこれまで食べたタンドーリー・チキンは、いずれも満足のいく味だったのだが、骨が
細く、小骨のようなたよりない感じだった。ところが今回の旅行で食べたものは、いずれも骨が
しっかりしているように思われた。鶏の食糧事情も良くなってきたのだろうか? ところで、イン
ドの都会では明らかに牛がめっきり減っている(デリー市内ではほとんど見かけなかった)。か
わりにどこでも野良犬がごろごろしている。しかも、あまりやせ細った野良犬はいない。人々を
あまり気にする様子もなくのんびりしているような犬が多い。以前は、道端や街角では、うずく
まった人を踏みつけないように歩いたものだが、今回は、犬を踏みつけないように、あるいは気
を引かないように気遣いしながら歩くことになった。やはり、インドの経済発展の変化なのだろう、
と妙に納得した。
(2011年3月21日記)