関西大学 孝忠研究室法学部を目指す諸君へのメッセージResearch Life of Professor Dr. N. Kochu |
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法学部をめざす諸君へのメッセージ 多様な価値観の錯綜する中で「正義」の実現のために活躍する『市民』を(「学部長メッセージ」蛍雪時代2004年9月号第2付録38頁) 「正義を権力より守れ」――建学精神のルネッサンス戦後の関西大学の教育理念を端的に示した岩崎卯一・元学長の言葉です。この毅然とした言葉は、大津事件において、政府の圧迫に抗して法の厳正な解釈と適用を貫いた児島惟謙が「名誉校友」として開校に尽力した関西法律学校(1886年創立)の建学精神のルネッサンスを図るものでもありました。今から一世紀以上前、すでに日本の私学のいくつかは「法律専門学校」、すなわち現在でいえば法科大学院的発想の下に設立されていたのです。法曹を官僚養成中心の帝国大学「法学部」ではなく、「法の支配」の理念をふまえ正義感を涵養しうる学校で養成しようとする、これら私学の建学者たちの理念、想いが今あらためて認知され、実現されようとしているということも出来ます。関西大学法学部は、大学院法学研究科、法務研究科(法科大学院)と連携・協力をはかりつつ、「正義を権力より守れ」の内実を問い、その困難な課題を日々の法学・政治学教育の中で追求しています。 法学・政治学を学ぶということ法学・政治学を学ぶにあたって、とりわけ従来の記憶中心、暗記型の受験勉強が得意だと思っている人は気をつけてください。もちろん、未知の専門用語に出会ったときにはそれらを正確に理解し、まさに「覚える」ことも必要です。でも、そのことだけでは「法学を学んだ」とは言えないのです(数学の論証問題に取り組むときのことを考えてみたら分かりやすいかもしれません)。キチンと理解し、その言葉、概念を使って与えられた課題、解決を迫られた紛争が抱える問題点を整理し、自分なりの見解・解決の方向性を人に話せること、つまり論点整理力、意見表明力、そして説得力を確実に身につけていくプロセスが法学の学習なのです。法律の条文の断片的知識を覚えることではなく、「キチンと書けること。キチンと話せること。」を目ざしているのが法学部教育だといっても良いかもしれません。 「なんだ。そんなことか。」と思う人も多いでしょう。しかし、これらの力を身につけていくことがどんなに大変で、しかもこのような力をつけた人を社会がいかに必要としているかを考えてください。例えば、テレビで流れる特定の政治家の発言に喝采するだけで自分の考えを語った気になっていませんか?コメンテータの解説とは別の見方を筋道立てて友だちに示せますか?さらには、特定の見解を「正義」の名によって正当化し、大量殺戮に疑問を感じないということはありませんか? 多様な価値観をもった市民が共に働き、生活していることを前提とする社会では、率直で真摯な対話・討論が成立することが基本となります。法学部は、このような多元的社会において、熟慮し、討議しあえる「市民」を育てることを目的としています。「地球市民=世界市民」の育成が法学部教育の目的といって良いかもしれません。関西大学法学部は、そのための豊富なメニューを用意しています。 何が、どう学べるのか上記のように法学・政治学を学ぶということは、①段階的・系統的な学習の積み重ねを確実におこなっていくこと、②多様な価値観をもった「市民」社会のなかで、「市民」の悩みと希望を共有し、不正を憎み、正義の実現を求める人格を陶冶すること、です。関西大学法学部のカリキュラムはこのことを念頭において組み立てられていますし、現在、新たな時代に対応するカリキュラム改革も検討中です。 法律学科に4コース 政治学科に2コース関西大学法学部は、デイタイムコースとフレックスコースに分かれています(昼夜開講制)が、ここではデイタイムコースの内容を簡単に紹介してみましょう。そこでは、学問領域に応じた多様なコースを用意し、将来を見すえた専門分野をさらに深く学べるよう配慮しています。法律学科では、公務コース、ビジネスコース、法曹コース、そして国際コースのいずれかを、政治学科では、総合コースか公共政策コースのいずれかを選ぶことになります。つまり、基礎的な科目の確実な理解をはかるとともに将来の進路を考えた科目の系統的履修を誘導するシステムを設けているのです。豊富なメニューを提供しつつ、バランスのとれた発育をするためにはどんな食物がふさわしいのかを例示しているわけです。 留学、資格、就職のサポートシステム ――チャンスをいかし、夢を確実に実現法曹界はもとより、各界・各層で関西大学法学部の先輩たちは活躍しています。また、世界各国からの留学生とともに学ぶことによって国際的な視野も広がり卒業後の進路も国際的になっています。さらに、各種資格試験のサポート体制が全学的にとられており、その充実した内容は高く評価されています。 自分とはまったく異なった文化的背景、多様な価値観をもった市民と話し合い、説得力のある論理を展開して仕事をまとめていくことの出来る「市民」――関西大学法学部はその可能性を最大限に広げます。
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