関西大学 孝忠研究室

文部科学省私立大学戦略的研究基盤形成支援事業

Research Life of Professor Dr. N. Kochu

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文部科学省私立大学戦略的研究基盤形成支援事業 マイノリティと法―21世紀における「国家と社会」のパースペクティブ (支援区分) 研究拠点を形成する研究

  文部科学省私立大学戦略的研究基盤形成支援事業の研究拠点を形成する研究(平成20年度~平成24年度)として、「マイノリティと法――21世紀における『国家と社会』のパースペクティブ」が採択されました(研究代表者・孝忠延夫)。そして、この事業を遂行するために関西大学マイノリティ研究センター(Center for Minority Studies, Kansai University)が設置されました。この事業の詳しい内容、研究活動などについては、同センターのホームページをご覧ください。 ここでは、この研究プロジェクト構想調書の概要を紹介しておきます。

構想調書(抄)
(研究の意義・目的)
1.本研究を通じての大学の機能分化(略)
2.本研究は、「マイノリティ」を手がかりとして、多様な「市民」(グローバル市民)が構想する「国家と社会」像を解明するものである。

従来、「国民国家」の形成にあたって、その「闇」とされてきたもの、とりわけ、マイノリティ問題などに向かい合うことなしには21世紀の国家像は描けない。したがって、まず第1に、21世紀型国民国家論(現代型「グローバル市民」国家論および「グローバル市民」社会論)の構築に向けた研究を行う。具体的には、

①これまでの実績を基礎に非西欧(主としてアジア)におけるマイノリティ研究を継続・発展させる。

②多文化主義をとっているとされるカナダ、オーストラリアのマイノリティ問題を再検討する。

③北米・ヨーロッパのエスニック問題とマイノリティ研究を個別に深める。

第2に、広義の「マイノリティ」を対象とした上で、「マイノリティ」概念の再構成をはかる。また、マイノリティ概念を広狭の問題のみならず、「支配と被支配」の双方の側からの綱引きと生き様にかかわる問題としても考察する。

そして、第3に、マイノリティの学際的研究とマイノリティ研究の研究拠点および継続的な国際的研究ネットワークを構築する。

3.本研究の意義と独創性は、次の2点にある。

まず第1に、「マイノリティ」を扱う新たな視角・方法論である。従来の「人権」論的アプローチ、社会学的アプローチをふまえつつ、それらの限界を超えるべく21世紀国民国家論(グローバル市民国家論)とマイノリティ、に焦点をあてる。

第2に、新たな「グローバル市民」の形成とマイノリティにかかわる研究である。周縁的存在から境界的存在へ、そして「境界」そのものの「溶解」へとつながる(つながるべき)「マイノリティ」は、従来の「国境」と国家の内実を大きく変容させる。

すなわち、本研究は、国民国家(Nation-State)が、「国民(Nation)」から「グローバル市民」へのみならず、「国家(State)」が法制的・心的「状態(State)」へと脱構築されていく緊張状態についてマイノリティを手がかりに考察することにその意義と独創性を有するものである。

4.「マイノリティ」研究は、関西大学の研究の1つの特色をなすものである。

この特色を体系的、継続的に発展させ、「マイノリティ研究」の研究基盤を確立するものとして本研究は位置づけられる。

 

まず第1に、「アジアの法文化とマイノリティ」という研究内容は、本大学が採択されたグローバルCOEプログラム「東アジア文化交渉学」と「周縁からのアプローチ」などの点で密接な関係をもち、両共同研究が相乗的に発展することを目指すものである。

第2に、「マイノリティ」論の関する本共同研究と、関西大学人権問題研究室(1985年設立)における「人権」研究の蓄積が有機的に結合し、国内外に発信しうる「マイノリティ」研究の基盤が形成される。このことにより、学部・大学院における「マイノリティ」論関連の教育・研究が充実し、特色ある先端的研究教育基盤の形成に資する。

5.本研究の研究体制は、「マイノリティ」研究にかかる研究者および研究機関ネットワークの継続的な基盤となり、研究拠点形成の足がかりとなるものである。

本研究代表者および研究員らは、本研究の先行共同研究として「マイノリティ研究」に関連する各種科研、その他の研究プロジェクトの研究代表者、研究分担者として共同研究を行い、それらの成果も公表されている。本研究は、これらの共同研究の中で培われてきた研究者および研究機関のネットワークを一層発展させ、マイノリティ研究の継続的な研究基盤を形成するために、次の研究分担体制でスタートするものである。

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